第4回新宿・平和のための戦争展
金曜日, 4月 1st, 2016鬼城竜生
2016年3月19(土曜日)・20日(日曜日)・21日(月・祝)の3日間、新宿文化センター地下展示ホールにおいて『祝!新宿平和都市宣言30周年記念』と銘打った、新宿・平和のための戦争展実行委員会(代表:檜山紀雄)主催の表記の展示会が行われた。
展示会に展示されている品物は、檜山ミュージアムの収蔵品の中から出されているのを承知しており、年々収蔵品が充実してきているのを知っていたので、中日の20日に出かけることにした。
ミュージアムの収蔵品は、元々檜山氏が個人的に集めていたもので、当初は、他人には全く無目的に我楽多を集めているとしか思えない収集品-例えば明らかに偽物と思われる乃木将軍の遺書等が含まれていた。しかし、我々が冷やかすのもお構いなしで集める(蒐集)こと続け、仕分け(分類)することによって、それぞれの収集品が意味を持ち始め、蒐集の流れを定めて行くことになった。
戦中・敗戦直後の国民小学校の教科書から始めて日本軍の軍票、三八式歩兵銃や騎兵銃、牛蒡剣にサーベルと云った武器、鉄兜、防毒マスク、飯盒、日本に落とされて焼夷弾の残骸や国民が防災用に使用した"消火用縄ばたき"、古いたばこの空き箱、敗戦後活躍した煙草巻き器等々、更には"終戦の
詔書"の複写迄、全てが戦争の隠された影の部分の情報を発信している。
2016年3月10日で丁度71年目を迎えた東京
大空襲、10万を超える人が亡くなったというが、火を消す
ために逃げるなと云う命令が出されていたと云うが、"消火用縄ばたき"とバケツだけで新しく開発された"強力な着火能力をもつ小型焼夷弾M69"の火を消すことができるなどと考える人は誰もいなかっただろう。逃げずに火を消せというとんでもない命令を出した奴は、亡くなった方々の中の何人かは、御自分の不明が原因で亡くなったということで、敗戦後自らを律す
る方法を講じたのかどうか。
どさくさ紛れに出した命令なぞ忘れてしまって、うやむやのうちに終わらせてしまったのだろうが、重要な問題を曖昧なことで済ませて仕舞うとすれば、全ての点で、曖昧なうちに済ませてしまうと云うことになるのだろう。
[2016.3.31.]