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『官僚は免罪符なのか』

金曜日, 2月 28th, 2014

                 魍魎亭主人

秘密保護法案の反対国会討論で、民主党の海江田代表は、官僚のための法律だと悲痛な声で叫んでいたが、官僚の悪口を言うことが、大衆の支援を得る手段だと思っていたとすれば大間違いだ。

寄り合い所帯の民主党が政権を取り、最初の総理の鳩山由紀夫氏は宇宙人と云われる綽名通り現実離れをした話をして歩いていただけではなかったか。次の菅直人氏は住民運動上がりだけに、機を見るに敏ではあったが、想定外の原発事故に遭遇し、自分が総理であることを忘却、陣頭指揮などと云う、三流の将軍さえやらないことに血道を上げ、三人目の野田佳彦氏は、借金財政の拡大に歯止めをかけるとして、消費税の導入を強行した。総理の地位と引き替えに、消費税の導入を行った彼自身は、救国の総裁だと思っているかもしれないが、消費税を上げることで、財政活動が腰折れになれば、単に暴走をした経済音痴と云うことになってしまう。

民主党の政権在席期間は1198日、3年3ヵ月間の国の運営については、運営能力の欠如から内政・外交で幾つかの失敗を犯している。それでも何とか国が壊れなかったのは、海江田氏が批判して止まない官僚がいたからではないか。日本の政治家が国の運営に多大な貢献を果たしたことがあるかと云えば、短命政権の総理大臣が何かやれるとは思えない。結局は官僚便りの運営をせざるを得ない。そうなると官僚の方も総理の顔色を覗うようになり相手によっては手を抜くような輩もいるかもしれない。

更に長いこと政権に近づくことも叶わなかった野党の立場からすれば、情報を手に入れたいと思っても官僚から粗略に扱われ、中々思うように手に入れられなかったという怨念みたいなものがあるのかもしれないが、政権を担当している間も、どう見ても素人みたいな対応が多すぎた。

海江田代表が先ずやるべきことは、この政党の弱点である統一性のなさを改修することである。次にやるべきことは、腰の落ち着かない人達を早いとこ、整理することではないか。党として小さくなると心配されるのかもしれないが、当分は政権を取れる政党には成れないし、もし間違えて復活できたとしても、また内紛で散々な目に遭わされるだけの話である。零から再出発する覚悟で、中の見直しをすべきではないのか。

それと官僚の悪口を言うのは止めることだ。彼らの助けがなければ何も出来ない。本気であなた方の政党を助けようと思う人の好い官僚の助けを借り再度立て直しを図ることである。但し、もう政権を取るのは懲り懲りだというなら、その必要はないが。

                     (2013.12.19.)