『ふじの花』
木曜日, 2月 24th, 2011鬼城竜生
5月5日(水曜日)京浜急行のホームに貼られていたポスターを見て、横須賀市の“しょうぶ園”に“ふじの花”を見に出かけた。ポスターでは“ふじ”が見頃を迎えているという案内がされていた。しかし、ポスターは、実際に花が見頃を迎えてから印刷する訳ではなく、開花時期を前もって予測して印刷するのであろうから、ポスターで提供する情報と実際の現場とは必ずしも一致しない。所謂時間差が生じてしまう。特に自然の花の咲く時期なぞ、当たる方が妙だといわざるを得ない。特に今年は春から陽気がおかしかった。とはいえ当たるか当たらないかは、現場に行って確認しなければ始まらない。ということで、取り敢えず出かけることにした訳である。
京浜急行の汐入駅で降り、催し物に合わせて出ている駅前の直通バスで“しょうぶ園”に向かった。“しょうぶ園”という名前が付いているぐらいだから、これから花期を迎える菖蒲の花が主役となる公園だが、それだけでなく藤の花も“ふじ苑”と言う位であるから、それなりに数と種類が揃えられている。品種としては11品種、本数として250本ということである。
さて本日の咲き具合であるが、丁度見頃ではないかと思われる部分と、ややまだかなという花具合だった。後で地元の人に聞いた話では、白い藤の花は花期が遅く、他の花が終わった後に満開になるということだった。
(1) ノダフジ(Wistaria floribunda DC.)、マメ科フジ属。フジは吹き散るの意。本州、四国、九州の山野に生え、庭に栽植するつる性の落葉低木。幹は著しく長く伸び、他物の右巻きにつき、初め毛があるが後無毛、葉は互生で有柄、奇数羽状複葉。花は4-6月、長さ1.2-2cm、小花柄は花より長く、長さ30-90cmの総状花序に垂れ下がる。基の方から開く。豆果は長さ10-19cmで単毛を密生。
(2)ヤマフジ(Wistaria brachybotrys Sieb.et Zucc.)、マメ科フジ属。山地に多いので山藤。本州兵庫県以西、四国、九州の山野に生え庭や鉢に栽植するつる性の落葉低木。茎はフジと異なり、左巻き。葉は互生で奇数羽状複葉。小葉は長さ4-6cm、やや厚く細毛有り、特に裏面には多い。花は4-6月、長さ2-3cm。長さ10-20cmの総状花序は殆ど同じに咲く。包は卵形、早く落ちる。豆果は長さ15-20cm、単毛密生。
(3)シロカピタン(Wistaria brachybotrys Sieb.et Zucc.forma alba Hurusawa)、マメ科フジ属。白加比丹。日本原産のつる性落葉低木ヤマフジの園芸品種。つるは長く伸び左巻き。葉は卵形又は卵状楕円形の小葉を9-13枚つける奇数羽状複葉、裏面に軟毛がある。花期は5-7月。長さ2-3cm、大型の蝶形花、白色。総状花序は頂生、15-25cm。包は卵形。萼は広錘形。莢は広線形で扁平、2弁片、中に5-6この種子有り。
(4)ヤエコクリュウ(Wistaria floribunda DC.forma violaceoplena Rehd.et Wils.)、マメ科フジ属。八重国龍。日本原産のつる性落葉低木フジの園芸品種。観賞用に庭園に植栽。生育はやや弱く、大木に成り難い。つるは長く伸び、右巻き。葉は11-19枚の小葉から成る奇数羽状複葉。小葉は卵形又は長楕円形、やや縮れ波状、幼葉は有毛。花は晩咲きで5月頃、濃紫色八重咲き花を開き花房は20-30cmと短い。
以上、4種については解説文を入手できたが、11品種全て探すことは途中で諦めた。
“しょうぶ園”で咲くその他の花として『枝垂れ桜(15本)3-4月』、『石楠花(400本)4-6ヵ月)』、『つつじ類(2,300本)4-5カ月』、『紫陽花(2,100本)6-7月』、『ハギ(60本)8-9月』、『寒椿(1,200本)』、『椿(50本)』、『薔薇(120本)4-5月』、『花菖蒲(140,000株)5-7月』、『クリスマスローズ(1,500株)2-4月』、『へメロカリス(800株)6-7月』、『擬宝珠(3,000株)6-7月』、『彼岸花(1,500株)9-10月』、『シュウメイギク(1,000株)9-11月』、『西洋水仙(10,000株)3-4月』、『日本水仙(12,000株)1月』等が紹介されているが、パンフレットの一覧表で見る限りほぼ年間を通して何らかの花が咲いているようである。
ところで今回は膝の痛みが酷く治療中ということもあって帰りは車に乗った。何時もは帰りは歩くため目的の歩数を稼げぐことが出来るのだが、帰りは車ということで、4,706歩しか歩いていないが、目的とする藤の花の写真は撮れた。
(2010.5.5.)