一般用医薬品(かぜ薬)の催奇形性について
金曜日, 12月 14th, 2007KW:催奇形性・催奇性・奇形児・かぜ薬・一般用医薬品・OTC ・妊婦・絶対過敏期・相対過敏期
「かぜ薬の製造(輸入)承認基準」(昭和62年4月1日改正)において、かぜ薬の有効成分・配合量等が規定されている。使用上の注意については、「日薬連申し合わせ(平成9年2月20日付)」が報告されているが、妊婦への投与については、
「2.次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること。?(11)妊婦又は妊娠していると思われる婦人」と記載されている。
なお、承認基準には記載されていないが、使用上の注意中に記載のみられる塩化リゾチーム、イブプロフェンの2剤について追加した。
相談された医師・薬剤師が、何に依拠して回答するのか、根拠の一助とすべく、報告されている資料の整理を行った。
妊娠1カ月:最終月経の開始日を0週0日とし、4週間が1カ月、0週0日-3週6日まで
妊娠2カ月:4週0日-7週6日まで
安 全 期:月経周期28日型の場合、月経初日から33日目(3終末まで)→残留性のない薬剤の場合、催奇形性の可能性はない。
絶対過敏期:最終月経開始日から28日-50日目(妊娠4週?7終末まで→胎児の中枢神経、心臓、消化器、四肢などの重要臓器が発生・分化し、催奇形に対し最も敏感な時期。)
相対過敏期:51日-84日目
[分類]・薬剤名 | 評 価 | 概要 |
[114]acetaminophen アセトアミノフェン |
B→ 推定無影響 A→ |
B:動物生殖試験では、胎仔への危険性は否定されているが、ヒト妊婦での対照試験は実施されていないもの。あるいは動物生殖試験で有害な作用(又は出生数の低下)が証明されているが、ヒトでの妊娠初期3カ月の対照試験では実証されていない。またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠のないもの[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。 ■絶対過敏期に服用した5例と相対過敏期に服用した1例においていずれも健常児を出産(2。 A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 |
[441]alimemazine tartrate 酒石酸アリメマジン |
推定無影響 | ■妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(4。
■妊婦への使用については、安全性を示した疫学調査報告はない。 ■パリの12大学病院で1963-1969年の間に行われた調査では、妊娠第1三半期にフェノチアジン系薬剤を服用した315人の妊婦の出産結果は11例(3.5%)に奇形があり、対照群の1.6%より有意に多かったこの報告では薬剤の構造による層別解析を実施、本剤を含めてα位に炭素数3の側鎖を有するフェノチアジン類にのみ奇形発生の有意な増加がみられた。しかし、同様の構造を持つフェノチアジン系薬剤、クロルプロマジンに関する多くの報告で、明らかな催奇形性はみられないことが示唆されている。 ■絶対過敏期に3日間服用した1例と相対過敏期に11日間服用した1例は、いずれも健常児を出産(2。 |
[222]alloclamide hydrochloride 塩酸アロクラミド |
data未詳 | ■中枢性、非麻薬性の鎮咳薬(16 |
[234]aluminum hydroxide gel 水酸化アルミニウムゲル(乾燥水酸化アルミニウムゲルとして) dried aluminum hydroxide gel 乾燥水酸化アルミニウムゲル |
推定無影響 | ■該当する記載はされていない(4。 ■水酸化アルミニウムの妊娠中期・後期の使用は安全である。これは胃酸を中和するためと、リン酸塩性腎結石症の治療に使用される。 ■若干の研究は、母親が水酸化アルミニウムの常習摂取者であった場合に、胎児に深部健反射の亢進、低マグネシウム血症、そしておそらくは高カルシウム血症の発生を示してきた(15。 |
[234]aluminum hydroxide・magnesium carbonate 水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル |
推定無影響 | ■三ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムの妊娠中期・後期における使用は、慢性的高投与量にならない限り安全である。これらは胃中の酸を中和するために使用される。 ■うとうと状態を伴った新生児の高マグネシウム血症、筋トーヌスの低下、呼吸ジストレス(困難)と心血管障害が常習的に大量にマグネシウムを内服した母親の新生児に報告されている。また常習的に三ケイ酸マグネシウムを内服した母親の新生児にケイ酸塩性腎結石症が報告された(15。 |
[234]aluminum hydroxide・ sodium bicarbonate 水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物 |
推定無影響 | ■妊娠中の重炭酸ナトリウムの使用は、他の治療剤がより好ましいので、比較的禁忌である。これは胃酸を中和するために使用されるが、全身性に吸収される。全身的吸収が作用時間を短縮し、その結果、症状のリバウンド的増悪が生じる。また慢性的使用によってアルカローシスが発生する。吸収されるナトリウム負荷又は浮腫や体重増加をもたらす。これらの理由で、制酸療法が必要であると考えられるときは、より全身性の少ない他の薬剤を使用することが勧められる(15。 |
[234]aluminum hydroxide・calcium carbonate・magnesium carbonate 水酸化アルミニウム・炭酸カルシウム・炭酸マグネシウムの共沈生成物 |
推定無影響 | ■妊娠中期・後期における炭酸マグネシウムの使用は、慢性的大量投与が行われない限り安全である(15。 |
[234]aminoacetic acid アミノ酢酸 |
原則無影響 | ■本質:アミノ酸。glycine。1820年ゼラチンの加水分解物中から結晶として単離、この結晶は甘味を有するので糖の1種であると考えゼラチン糖と命名されたが、1946年glycocol、1948年glycineに改められた。食品添加物として収載。本薬は物質代謝上重要な意義をもっているが、必須アミノ酸ではなく、セリンなどから生体内で生合成される。本薬からはクレアチン、グルタチオン、グリココール酸、ポルフィリン、プリンなど生理的に重要な多くの物質が生成される。本薬の解毒作用も古くから知られており、例えば安息香酸は馬尿酸となって尿中に排泄される。両性化合物で胃液に対して緩衝作用を有する。また、クレアチン合成を促進する。本薬の血管拡張作用はテトラエチルアンモニウムブロミドやプロカインほどではないが、エタノールより強いとする報告がされている。本薬を大量に静注すると流涎、悪心などを起こす。
■混合アミノ酸製剤に用いられる。その他、進行性筋ジストロフィー、重症筋無力症の際に尿中にクレアチニンが排泄されるが、これの合成を促進するため本薬を与え、効果が得られている。また、本薬の10?30gを200mLの水に溶解して1日3回服用すると、代謝亢進による放熱に伴う末梢血流の増加が現れるので、閉塞性末梢血管障害に用いられる。制酸薬としては150?300mgを炭酸カルシウム350?700mgと毎食後併用する。また胃酸欠乏時には本薬の塩酸塩を内服するが、1回200mgの服用で希塩酸0.6mLを用いたと同じ効果が得られる。 |
[114]aspirin アスピリン *第3三半期に最大投与量を服用した場合はD |
C→D
→D C→ |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
■動物実験で催奇形作用が、またヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常が現れたとの報告があるので、妊婦(12週以内あるいは妊娠末期)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 理由:分娩5日前の投与で、母親10人中6人(分娩中、分娩後の出血が多い)、新生児10人中9人(点状出血、血尿、頭血腫、結膜出血等)に出血傾向がみられている(外国データ)(4。 D:ヒトの胎児に明らかに危険であるという証拠はあるが、危険であっても、妊婦への使用による利益が容認されるもの(例えば、生命が危険にさらされているとき、又は重篤な疾病で安全な薬剤が使用できないとき、あるいは効果がないとき、その薬剤をどうしても使用する必要がある場合)[FDA薬剤胎児危険度分類基準](2。 ■奇形発生の危険度が最も高い絶対過敏期に本剤服用の22例、相対過敏期に服用した1例においていずれも健常児を出産(2。 C:催奇形性はないが、その薬理作用によってヒト胎児及び新生児に有害な作用を及ぼすか又は及ぼす可能性の疑われる薬。この作用は可逆的なものである(11。 ■各種動物実験で本剤が先天障害を来すことが示されている。しかし、ヒトに対して本剤が催奇形性を持つという決定的な証拠はまだ得られていない。aspirinの様な薬剤は、プロスタグランジンの合成を阻害する。妊娠末期に使用すると、動脈管の早期閉鎖を来したり、分娩を遷延させる場合がある。aspirinはその抗血小板作用により、新生児、母胎のいずれに対しても出血時間を延長する。aspirinを含む製剤は妊娠後期には避けるべきである(11。 |
[114] aspirin aluminum アスピリンアルミニウム |
■動物実験で催奇形作用が、またヒトで妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常が現れたとの報告があるので、妊婦(12週以内あるいは妊娠末期)又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠末期のラットに投与した実験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている(4。 | |
[211]caffeine カフェイン・無水カフェイン |
B→
A→ |
B:動物生殖試験では、胎仔への危険性は否定されているが、ヒト妊婦での対照試験は実施されていないもの。あるいは動物生殖試験で有害な作用(又は出生数の低下)が証明されているが、ヒトでの妊娠初期3カ月の対照試験では、実証されていない。またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠のないもの[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 ■胎盤を通過し、また母乳中に容易に移行するので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦には長期連用を避ける(4。 ■催奇形の危険度が高い妊娠初期に本剤含有配合剤服用の85例中84例は健常児出産。1日量として150mg含有の総合感冒剤服用の女児1例で1歳児検診時に重複腟がみられたが因果関係不明(2。 ■なお、コーヒー中に100mg、紅茶中に50mg、インスタントコーヒー中に65mg含有等の報告。 |
[211]caffeine and sodium benzoate 安息香酸ナトリウムカフェイン |
推定無影響 | caffeine参照 |
[441]carbinoxamine diphenyldisulfonate ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン [441]carbinoxamin maleate |
C→ | C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
■ヒスタミンH1受容体拮抗薬。マレイン酸クロルフェニラミンとほぼ同様の作用を持つと考えられる。強力な抗ムスカリン作用(17 ■マウスの妊娠第6日から第12日に本剤100mg/kgを経口投与した生殖試験では、胎仔死亡率が僅かに大きい以外は胎仔及び新生仔と対照群との差はなかった。 ■ラットの妊娠第9日から第14日に、本剤80mg/kg/日を経口投与した生殖試験では、自然分娩後の発育が多少劣る以外異常を認めなかった。 ■ヒトにおける50,282組の母子に関する調査では、使用例の少ないその他の抗ヒスタミン剤として、本剤を含む12種の薬剤を服用した113例の調査結果が挙げられている。これらの薬剤に曝露された母子は1組であった。これらの薬剤に妊娠初期4カ月の間に曝露されたことにより、奇形の発生頻度は増加しないと報告されている。113例中本剤に曝露された母子は2例(2。 |
[441]d-chlorpheniramine maleate d-マレイン酸クロルフェニラミン [441]dl-chlorpheniramine maleate |
C→
A→推定無影響 |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 ■妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(4。 ■ラットとウサギでヒト常用量の数十倍に当たる量を投与した試験で、催奇形性は認めなかった(2。 ■妊婦の使用に関して催奇形性あるいは胎児毒性を示唆する症例報告あるいは疫学調査はない(2。■chlorpheniramineに体内で曝露された児に、先天性の奇形がみられる頻度は増加しないとするレトロスペクティブな調査が報告(2。 ■奇形発生の高い絶対過敏期あるいは相対的過敏期に本剤配合薬を服用した4例で健常児出産(2。 |
[222]cloperastine fendizoate フェンジゾ酸クロペラスチン [222] cloperastine hydrochloride |
data未詳 | ■本薬は抗ヒスタミン薬ジフェンヒドラミンと類似構造を有し、1961年ミン作用と気管支筋弛緩作用を有するる(16 |
[224]codeine phosphate リン酸コデイン |
C→ 推定無影響 A→ |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
?類似化合物(モルヒネ)の動物実験で催奇形作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 ?分娩前に投与した場合、出産後新生児に禁断症状(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある。 ■マウス、ラット、ハムスターにヒトの臨床用量の4-125倍を投与したが奇形発生頻度は増加しない。 ■第1三半期に563人の胎児が体内でコデインに曝露された。このうち32人に奇形が発生した。奇形の種類は呼吸器系、泌尿生殖器系、腫瘍、ダウン症候群、中枢神経系の奇形であった。このうち呼吸器系との奇形の関係は統計的に有意さがあった。 ■いくつかの研究では、妊娠初期のコデイン使用によって、呼吸器奇形、幽門狭窄、鼠径ヘルニア、心循環系奇形及び口蓋裂等の奇形と関連があると報告されている。これらの研究では原因因子をコデインと断定していないが、妊娠中の使用は慎重にすべきであると示唆している。 ■第1三半期にコデインを含有する薬剤を服用した630人の婦人から産まれた子供に先天的奇形は認められなかったとする報告がされている(2。 ■オーストリア医薬品評価委員会の先天異常部会による評価では、妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に多数使用されてきたが、奇形発現頻度の増加はなく、胎児に対する直接、間接的な有害作用は観察されない薬剤に分類(2。 ■絶対過敏期に服用した14例において全例健常児を出産(2。 A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 |
[222]dextromethorphane hydrochloride 臭化水素酸デキストロメトルファン [222]dextromethorphane phenolphthalein |
A→ 推定無影響 |
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。■dextromethorphane含有の鎮咳剤を、第1三半期に服用した妊婦の奇形発生の調査では、300名の女性から24例の奇形児が出生した。この頻度はこの調査における母集団の奇形発生率と統計的に有意さはなく、本剤と催奇形の関連性は認められなかっった(2。
■本剤の妊娠中の投与は安全である(2。 ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に、本剤を服用した15例において全例健常児を出産(2。■dextromethorphaneは鎮痛・呼吸抑制作用がなく、鎮咳作用のみ強い。また臨床効果はコデインにほぼ等しい(16。 |
[441]difeterol hydrochloride 塩酸ジフェテロール |
data未詳 | ? |
[441]difetero phosphate リン酸ジフェテロール |
data未詳 | ? |
[224]dihydrocodeine phosphate リン酸ジヒドロコデイン |
A→ 推定無影響 |
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。
?類似化合物(モルヒネ)の動物実験で催奇形作用が報告されているので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 ?リン酸ジヒドロコデイン・10倍散については、分娩前に投与した場合、出産後新生児に禁断症状(多動、神経過敏、不眠、振戦等)が現れることがある(4。 |
[234]dihydroxidealuminum・aminoacetic acid ジヒドロキシアルミニウムアミノ酢酸塩(アルミニウムグリシネート) |
data未詳 | ? |
[441]diphenhydramine hydrochloride 塩酸ジフェンヒドラミン [441]diphenhydramine salicylate [441]diphenhydramine tannate |
C→ 推定無影響 A→ |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 ■妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(4。■diphenhydramineの服用により兎唇の発生が高まる可能性を無視できないとの疫学調査結果が報告されている(4。 ■50,282組の母子に関する調査では、第1三半期に595組が本剤に曝露された。また、妊娠中何らかの時期に本剤に曝露された母子が、2,948組あった。いずれの群においても奇形との関連性を示唆する証拠は認められなかった。数種の奇形と関連している可能性はあるが、統計的な有意さは明らかでない(2。 ■599例の口蓋裂を有する児の群と590例の口蓋裂のない児の群を比較した調査では、第1三半期に子宮内でdiphenhydramineに曝露されたのは、前者で20例、後者では6例と有意さがみられた。母親のdiphenhydra-mine服用と口蓋裂の発生に統計的に有意な関連が認められたと報告されている(2。 ■1971年の奇形を有する児の調査では、第1三半期に抗ヒスタミン剤に曝露された児に奇形のみられる頻度は、対照群と比較してむしろ少なかったの報告。本調査でdiphenhydramineは2番目に繁用されていた(2。■6,509人の母親の調査で、第1三半期に本剤を使用した270例では、薬剤の使用と催奇形に関連性を認められなかった(2。 ■妊娠中に本剤を毎日150mg/kg服用していた母親から産まれた子供に、離脱症状として全身のふるえと下痢が発生したとの報告がある。フェノバルビタールによる治療で症状は改善した(2。 |
[441]diphenylpyraline hydrochloride 塩酸ジフェニールピラリン [441]diphenylpyraline teoclate |
B2(11 | B2:まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデータでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない(11。
■ラットを用いた実験(2.5-37.5mg/kg/日経口投与・妊娠1-15日)において、催奇形作用及び着床阻止作用は認められなかった。 ■妊婦への使用について、催奇形性を示唆する症例報告も疫学調査もない。妊婦の本剤服用は、催奇形の危険度を上昇させないことを示唆した以下の報告がある。 ■ヒトにおける50,282組の母子に関する調査では、使用例の少ないその他の抗ヒスタミン剤として本剤を含む12種の薬剤を服用した113例の調査結果が挙げられている。これらの薬剤に曝露された母子は1組であった。これらの薬剤に妊娠初期4カ月の間に曝露されたことにより奇形の発生頻度は増加しないと報告されている。113例中本剤に曝露された母子は1組であった(2。 |
[114]ethenzamide エテンザミド |
推定無影響 | ■サリチル酸系製剤(アスピリン等)には動物実験で催奇形作用が報告されているものがあるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与する(4。 ■サリチルアミドの誘導体で、毒性が少なく、鎮痛作用は比較的強い。ヒト、動物の生殖に及ぼす影響、催奇性あるいは胎仔毒性に関する報告はされていない(2。 ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に本剤を服用した39例において全例健常児を出産(2 |
[441]fenethazine hydrochloride 塩酸フェネタジン |
data未詳 | ? |
[224]guaifenesin グアイフェネシン |
A→ 推定無影響 |
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 ■生薬エキス製剤については、生殖試験の報告はない(2。 |
[314]hesperidin ヘスペリジン |
data未詳 | ? |
[114]ibuprofen イブプロフェン |
B→ C→ |
acetaminophen参照 C:催奇形性はないが、その薬理作用によってヒト胎児及び新生児に有害な作用を及ぼすか又は及ぼす可能性の疑われる薬。この作用は可逆的なものである(11。 ■非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)は、プロスタグランジン合成阻害作用があり、妊娠後期に投与すれば、胎児の動脈管閉鎖や出産・分娩の遷延を来す。妊娠最終月にNSAIDの継続投与を行う場合は、その適応がある場合だけに限定すべきである。分娩予定日前の数日間はプロスタグランジン合成阻害作用を持つ薬の使用は避けるべきであろう(11。 |
[441]isothipendyl hydrochloride 塩酸イソチペンジル |
data未詳 | ■妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(7。 ■妊婦への使用について、安全性を確認した疫学調査はない。また、催奇形性を示唆する症例報告・疫学調査もない(4。 |
[114]lactylphenetidine ラクチルフェネチジン |
data未詳 | ? |
[395]lysozyme chloride 塩化リゾチーム |
推定無影響 | ■医療用添付文書にも記載無し。
■ラットの妊娠前・初期、器官形成期、周産・授乳期に50?4000mg/kg/日をそれぞれ経口投与したところ、催奇形性は認められず、新生児の発育も順調であった(12。 ■リゾチームは涙液・鼻汁・白血球等生体内に広く分布するものであり、また本剤は卵白から生成した製剤であるため、曝露による催奇形性の可能性は殆どないと考えられる。 |
[234]magnesium carbonate 炭酸マグネシウム |
推定無影響 | ■該当する記載はされていない(4。 ■妊娠中期・後期における炭酸マグネシウムの使用は、慢性的大量投与が行われない限り安全(15。 |
[234]magnesium silicate ケイ酸マグネシウム |
推定無影響 | ■該当する記載はされていない(4。 ■三ケイ酸マグネシウム、水酸化マグネシウムの妊娠中期・後期における使用は、慢性的高投与量にならない限り安全である(15。 |
[234]magnesium oxide 酸化マグネシウム |
推定無影響 | ■該当する記載はされていない(4。 magnesium silicate参照 |
[234]magnesium hydroxide・aluminum potassium sulfate 水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物 |
推定無影響 | ? |
[234]magnesium aluminometasilicate メタケイ酸アルミン酸マグネシウム |
推定無影響 | ■マウスの妊娠7日-12日目までの6日間3,000mg/kg及び6,000mg/kgを毎日1回投与したが、マウスの胎仔に対する催奇形作用、発育抑制作用はなかった(2。 ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した8例、相対過敏期に服用した2例のいずれもが健常児を出産(2。 |
[441]mebhydrolin napadisylate ナパジル酸メブヒドロリン |
A→ | A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 |
[222]dl-methylephedrine hydrochloride dl-塩酸メチルエフェドリン [222]dl-methylephedrine saccharinate dl-塩酸メチルエフェドリンサッカリン塩 |
C→ 推定無影響 A→ |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 ■妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(4。 ■生薬エキス製剤については、生殖試験の報告はされていない(2。 |
[441]methdilazine hydrochloride 塩酸メトジラジン |
B2→ | B2:まだ、不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデータでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない(11。 |
[222]noscapine ノスカピン noscapine hydrochloride |
data未詳 | ■特に記載されていない(4。 ■本品はアヘンアルカロイドの1種で、従来、有用な薬理作用が認められなかったが、1954年鎮咳作用が認められた。咳中枢を抑制するが、呼吸はむしろ興奮的に作用する。コデインに匹敵する鎮咳作用が期待されたが、それほどではなくコデインの1/2?1/10程度である(16。 |
[222]pentoxyverine citrate クエン酸ペントキシベリン |
data未詳 | ■特に記載されていない。 |
[224]potassium guaiacolsulfonate グアヤコールスルホン酸カリウム |
data未詳 | ■生薬エキス製剤については、生殖試験の報告はない(2。 |
[441]promethazine methylendisalicylate プロメタジンメチレン二サリチル酸塩 |
C→
C→ |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
■妊婦の使用で催奇形性を示唆する症例報告・疫学調査はない。妊婦の本剤服用が、催奇形の危険度を上昇させないことを示唆した以下の報告がある(2。 ■先天性の奇形を有する836人の乳児に関する調査で、妊娠第1三半期に母親が本剤を使用した群と、使用しなかった836人の対照群との間に有意差はみられなかった。 ■50,282組の母子に関する調査では、妊娠第1三半期に本剤に曝露された114人の児に奇形発生の危険度の増加はみられなかった。 ■奇形発生の危険度が最も高い絶対過敏期に本剤配合感冒剤を服用した22例中1例で左眼に強度斜視を認めた以外、いずれも健常児を出産した(2。 C:催奇形性はないが、その薬理作用によってヒト胎児及び新生児に有害な作用を及ぼすか又は及ぼす可能性の疑われる薬。この作用は可逆的なものである(11。 ■妊娠後期に、フェノチアジン系薬を大量に投与すると、新生児に持続性の錐体外路障害を来すことがある(11。 |
[114]sasapyrine サザピリン(サリチロサリチル酸) |
data未詳 | ?アスピリンにおいて、動物実験(ラット)で催奇形作用が、また、菲地で妊娠末期に投与された患者及びその新生児に出血異常が現れたとの報告があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(5。 ?妊娠末期のラットに投与した実験で、弱い胎児の動脈管収縮が報告されている(5。 |
[114]salicylamide サリチルアミド |
C→ | C:催奇形性はないが、その薬理作用によってヒト胎児及び新生児に有害な作用を及ぼすか又は及ぼす可能性の疑われる薬。この作用は可逆的なものである(11。 ■ヒト常用量の数倍量を投与した生殖試験では、胎仔喪失及び奇形の発生がみられた(2。 |
[222]sodium dibunate ジブナートナトリウム |
data未詳 | ? |
[234]synthetic aluminum silicate 合成ケイ酸アルミニウム |
data未詳 | ■該当する記載がされていない(4。 |
[234]synthetic hydrotalcite 合成ヒドロタルサイト |
推定無影響 | ■ラット、マウスで異常は認められていない(2。 ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に、服用した2例において、健常児出産(2 。 |
[441]thonzylamine hydrochloride 塩酸トンジルアミン |
data未詳 | ? |
[222]tipepidine citrate クエン酸チペピジン |
data未詳 | これまでの動物実験では、妊娠中の投与に関して有害性を示す報告はないが、ヒトでの妊娠中の投与に関して知見が無く、安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること(4。 |
[441]tripelennamine hydrochloride 塩酸トリペレナミン |
C→ | C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。 |
[441]triprolidine hydrochloride 塩酸トリプロリジン |
C→
A→ |
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない(11。 ■抗ヒスタミン剤を投与された患者群で、奇形児の出産率が高いことを疑わせる疫学調査結果があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(6。 |
[312]vaitamin B1及びその誘導体並びにそれらの塩類 | A→C 原則無影響 |
A:ヒトの妊娠初期3カ月間の対照試験で、胎児への危険性は証明されず、またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠はない。C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。 |
[312]vaitamin B2及びその誘導体並びにそれらの塩類 | A→ 原則無影響 |
A:ヒトの妊娠初期3カ月間の対照試験で、胎児への危険性は証明されず、またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠はない。 |
[314]vaitamin C | A→C 原則無影響 |
A:ヒトの妊娠初期3カ月間の対照試験で、胎児への危険性は証明されず、またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠はない。C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。この分類に属する薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA薬剤胎児危険度分類基準]。 |
[510]茴香 | 推定無影響 | ■生薬の妊婦への使用について、催奇形性を示唆する症例報告はない。また現在までに疫学調査も報告されていない(2 。 ■本品の粉末は芳香健胃薬として配合されており、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]黄柏 | 推定無影響 | ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用4例で健常児出産(2。 ■苦味健胃薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]桜皮(オウヒ) | 推定無影響 | ■鎮咳去痰薬。鎮咳薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]黄連 | 推定無影響 | 奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した3例において、健常児出産(2。 ■健胃薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]遠志 | 推定無影響 | ■去痰薬。鎮咳薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 |
[510]ガジュツ(莪朮) | 推定無影響 | ■健胃薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]カミツレ | 推定無影響 | ■かぜ薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]甘草 | 原則無影響 | ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した2例、絶対過敏期と相対過敏期にわたって服用した2例及び相対過敏期に服用した1例において健常児出産(2。 ■鎮痛・鎮痙薬、胃腸薬、去痰薬。種々の漢方製剤に配合されている。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。また、甘草は、植物本体を直接摂取する事例があるが、その結果奇形児の出生が増加したとの報告もされていない。また、本品を食品として摂取する地方もあるが、奇形発生が地域に偏在して発現したの報告もされていない。 |
[510]桔梗 | 推定無影響 | ■去痰薬。本品の主成分はサポニンで有り、サポニンについてはA(11とする評価がされている。
■本品は鎮咳薬に配合されており、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]桂皮 | 推定無影響 | ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した12例中、1日だけ服用した例で左口蓋裂がみられたが因果関係は不明。その他はいずれも健常児出産。また、絶対過敏期と相対過敏期にわたって服用した1例においても健常児出産(2。 ■健胃薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]ゲンチアナ | 推定無影響 | ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した7例において、健常児出産(2。 ■健胃薬の配合成分であり、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]ゴオウ(牛黄) | 推定無影響 | ■牛の胆嚢中に生じた結石。解熱、鎮静、苦味清涼等の作用がいわれている。本品は中国において6世紀以前より広く用いられているの報告がされているが、それに伴って地域的に奇形児発生増加の報告はされていない。 |
[510]車前子 [510]車前草 |
推定無影響 | ■去痰薬。鎮咳・去痰剤に配合される。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もいない。 |
[510]シャジン(沙参) | 推定無影響 | ■鎮咳・去痰薬。鎮咳・去痰剤に配合される。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない |
[510]獣胆(ユウタンを含む) | 推定無影響 | ■熊胆。動物の胆汁を乾燥させたもの。健胃薬、消化薬。健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 |
[510] 生姜 | 原則無影響 | ■本草綱目に妊婦禁忌の記載(2 。 ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した17例、相対過敏期に服用した1例においていずれも健常児出産(2。 ■健胃薬。健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 ■なお、ショウガは、食物として摂取されるが、本品の摂食により奇形児の出生が増加したとする報告もされていない。 |
[510] 石蒜(セキサン) (彼岸花) |
推定無影響 | ■去痰薬。鎮咳・去痰薬の配合成分。その意味では、現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 |
[510]セネガ | 推定無影響 | ■去痰薬。本品の主成分はサポニンで有り、サポニンについてはA(11とする評価がされている。
■本品は鎮咳・去痰薬に配合されており、その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 |
[510]蒼朮 | 推定無影響 | ■健胃薬。健胃薬の配合成分。その意味では、現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]竹節人参 | 推定無影響 | ■健胃薬。本品の主成分はサポニンで有り、サポニンについてはA(11とする評価がされている。
■健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]丁子 | 原則無影響 | ■健胃薬。健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]地竜 | 推定無影響 | 解熱鎮痛薬。本品はかぜ薬に配合される。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]陳皮 | 原則無影響 | ■健胃薬。健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]南天実 | 推定無影響 | ■鎮咳去痰薬。本品はかぜ薬に配合される。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 |
[510]人参 | 推定無影響 | ■保健強壮薬、健胃薬。 ■奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した2例において健常児出産(2。 ■本品の主成分はサポニンで有り、サポニンについてはA(11とする評価がされている。 ■健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]貝母 | 推定無影響 | ■鎮咳去痰薬。本品はかぜ薬に配合される。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 |
[510]白朮 | 推定無影響 | ■健胃薬。健胃薬の配合成分。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。 |
[510]麻黄 | 推定無影響
A→ |
■鎮咳去痰薬。本品はかぜ薬に配合される。その意味では現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もない。 A:麻黄中に含まれるephe-drineについて「多数の妊婦及び妊娠可能年齢の女性に使用されてきた薬だが、それによって奇形の頻度や胎児に対する直接・間接の有害作用の頻度が増大するといういかなる証拠も観察されていない」(11とする報告。 |
1)高久 史麿・他監修:治療薬マニュアル;医学書院,1998
2)佐藤 孝道・他編:実践 妊婦と薬;薬業時報社,1992
3)第十二改正日本薬局方解説書;廣川書店,1991
4)JPDI;薬業時報社,1996
5)サリナ錠添付文書,1995.10.改訂
6)ベネン散・錠・シロップ添付文書,1995.10.改訂
7)アンダントールリッチ添付文書,1993.10.改訂
8)トクレス散添付文書1995.7.改訂
9)薬名検索辞典;薬業時報社,1991
10)Merck Index ,1996
11)雨森 良彦・監修:妊娠中の投薬とそのリスク;医薬品・治療研究会,1993
12)イチーム錠・細粒・顆粒添付文書,1996.12.改訂
13)第十三改正日本薬局方解説書;廣川書店,1996
14)日本薬局方外生薬規格;薬事日報社,1989
15)柳沼