Archive for 8月, 2007

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治験薬一覧:V

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:VAL

<一般名:——–>

概要

肝臓細胞の再生を促進する働きを持つ肝臓疾患治療薬。アミノ酸の一種であるバリンを基にした医薬品。[剤型]注射剤。肝硬変等への適応を期待している。第I相臨床試験(中外)。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

治験薬一覧:U

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:U-100766

<一般名:linezolid>

概要

[商]ザイボックス(アップジョン)。リネゾリド。新規抗生物質。オキサゾリジン系。申請中。[剤型]静注用剤・錠剤。本薬は従来にないオキサゾリジノン系抗生物質で、多剤耐性肺炎球菌、ブドウ球菌属及び腸球菌属を含む薬剤耐性グラム陽性菌に対し広汎な抗菌活性を示す。本薬は耐性菌の遺伝子に結合し、蛋白合成を初期の段階で阻害する。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:U-54461

<一般名:bropirimine>

概要

[治験薬]
膀胱上皮内癌。ブロピリミン。経口剤。インターフェロン誘導作用のある経口抗癌剤で、膀胱上皮内癌48例に対する後期第II相臨床治験で41.5%の奏功率が得られたの報告。U-54461S。(ファルマシア・アップジョン)。

出典

高杉益充:月刊ミクス,2:86-87(2000)

治験記号:UH-AC62

<一般名:meloxicam>

概要

[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。[適]慢性関節リウマチ、変形性関節症。
プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。

一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、
COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、
抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。申請中。[商]モービック(日本ベーリンガー)。

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験薬一覧:T

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:T-1032

<一般名:——–>

概要

選択的ホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害に基づく勃起増強作用を有する男性機能不全治療剤。田辺製薬は関連化合物質も含めたPDE5阻害剤をグローバル製品として2000年度にも臨床入りを予定。臨床試験の推移を見ながら年内の導出を計画し、国際商品化を展望する。田辺製薬。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:T-1095

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
糖の尿細管における再吸収を阻害することによって、糖尿病患者の過剰な血中の糖を排出し、血糖を降下させる新しい作用機序の糖尿病治療薬。小腸で吸収された本薬は、肝臓で活性体に変換され、薬効を発揮する。本薬は体内で腎尿細管にある糖輸送担体に作用し、その働きを阻害する(SGLT阻害薬)。その結果本来血中に再吸収される糖が尿中に排泄され、血糖値が下がるとされている。田辺製薬。海外はJ&Jが開発対応。腎臓の糖再吸収作用を抑制する新しいタイプの糖尿病治療薬。体内の過剰になった糖を腎臓で吸収せず、尿を通して体外に排泄させ血糖値を下げるとされている。前臨床試験段階。田辺製薬。

出典

RIS-FAX.,第3116号,2000.7.19.・月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:T-20

<一般名:enfuvirtide>

概要

一般名:エンフュヴィルタイド。[商]fuzeon;フューゼオン(Trimeris/Roche;トライメリス社/ロシュ)。融合阻害剤(fusion inhibitors)と呼ばれる新しいクラスのHIV治療薬である。本剤は抗レトロウイルス療法を続けているにもかかわらず、ウイルスの複製が認められる成人及び小児において、他の抗レトロウイルス薬との併用薬として使用される。日本未発売。

出典

The Medical Letter日本語版,19(13):49(2003.6.23)

治験記号:T-3762

<一般名:pazufloxacin mesilate>

概要

バズフロキサシン(三菱ウェルファーマ)。PZFX。富山化学-ウェルファイド。注射用ニューキノロン剤。グラム陽性菌、グラム陰性菌及び嫌気性菌に対して幅広い抗菌スペクトルと抗菌活性を有し、特に緑膿菌に対する抗菌活性は、他のニューキノロン剤よりも優れているとされる。投与後の血中濃度は高く、主として尿中に速やかに排泄される。静脈内投与時に危惧されるショックや痙攣が見られないのが特徴である。副作用は全身発疹、掻痒感、下血の増強、皮疹。白血球減少、好酸球増多等の検査値異常。緑膿菌感染症に対する有効率72.7%。2000年3月申請。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:T-3811

<一般名:garenoxacin>

概要

一般名:ガレノキサシン(富山化学)。ニューキノロン系合成抗菌剤。富山化学工業(株)は、BMS社とライセンス契約を行っていたが、契約を解消し、全世界での開発・販売に関する全ての権利を再取得した。BMS社は欧米において開発を進め、米国での申請に必要な全ての臨床試験を終了している。しかし、商品戦略上の理由により抗菌剤のR&Dプライオリティが下がって来たため同剤の開発・販売権を返還したもの。

出典

薬事新報,No.2284:19(2003)

治験記号:T-614

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。
一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、
COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、
抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。(富山化学-エーザイ)。[適]慢性関節リウマチ。phase
III

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験記号:TA-0910

<一般名:taltirelin htdrate>

概要

[商] セレジスト(田辺製薬)。[適応]脊髄小脳変性症における運動失調の改善。[剤型]錠剤。従来は甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)を注射するのが唯一の治療方法だったが、本剤はTRHを誘導することで、世界ではじめて経口投与を可能にした。オーファンドラッグ指定薬。2000年9月発売。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:TA-2516

<一般名:marimastat>

概要

マトリックス・メタロ・プロテアーゼ(MMP)阻害剤。MMPの阻害により、癌の増殖、転移の抑制効果が期待される。従来の抗がん剤と異なり、細胞毒性を示さないため、全身性の副作用が軽減。肺癌、胃癌を対象に第II相臨床試験中。英・ブリティシュバイオテク社から導入。田辺製薬。転移抑制物質。matrix metalloproteinase(MMP)阻害剤。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)・金丸龍之介・他:薬事日報,第9411号,2001.2.16.

治験記号:TA-270

<一般名:——–>

概要

喘息誘発の原因の一つである酵素5-リポキシゲナーゼ活性を抑制効果が期待されている。[適応]予定適応症として気管支喘息。第I相臨床試験(中外-大日本インキ)。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

治験記号:TA-650

<一般名:infliximad>

概要

[商]レミケード(田辺製薬)。米・セントコア社から導入したキメラ型抗ヒトTNFαモノクロナール抗体。米国では1998年9月にクローン病治療薬として発売済み。効果発現が速く、1回の投与で効果が数週間持続する。厚生省よりクローン病の治療薬としてオーファンドラッグに指定されている。なお、現在慢性関節リウマチを対象とした第II相・第II相ブリッジング試験が実施されている。米国では1999年1月にFDAが、欧州では2000年6月にEMEAが慢性関節リウマチに対する効能追加を承認。クローン病同様に効果が速く、1回の投与で数週間持続する。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)・高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)

治験記号:TA-803

<一般名:acetyl-L-carnitine hydrochloride>

概要

アセチルコリン生成促進作用を有する急性期脳梗塞治療剤。L-carnitineは脳を含む生体内に広く分布する物質で、虚血麻痺からの回復促進作用などを有する。第II相臨床試験段階。伊・シグマ・タウ社。田辺製薬。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:TA-993

<一般名:——–>

概要

臨床第IIb相。末梢血流改善作用と共に抗血小板作用を示すベンゾジアゼピン誘導体。末梢動脈閉塞症に対して現在第II相臨床試験実施中。田辺製薬。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:TAK-599

<一般名:——–>

概要

広域セファロスポリン系注射抗生剤(武田)。米国・ペニシュラ社に国内を除く開発・販売権導出。本剤は新規の広域セファロスポリン系抗生剤で、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌、リネゾリット耐性黄色ブドウ球菌、ペニシリン耐性肺炎レンサ球菌(PRSP)、インフルエンザ菌を含むグラム陽性・陰性菌に対して優れた抗菌力を示す。国内では現在治験準備中。

出典

薬事新報,No.2289(2003)

治験記号:TAK-603

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
疾患修飾性抗リウマチ剤。武田薬品。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)

治験記号:TAK-778SR

<一般名:——–>

概要

武田薬品。ベンゾチエピン誘導体。骨折治癒促進剤。骨芽細胞の分化促進作用を有する。また、コラーゲン合成促進作用、オステオカルシン合成促進作用、TGF-β及びTGF-1の分泌促進作用を有することも認められた。本剤は粉末と液体(分散媒)からなる用時懸濁粉末注射剤で、粉末は主薬のTAK-778と乳酸-グリコール酸共重合体を基剤とする徐放性マイクロカプセル及びD-マンニトールの混合物で、製剤中に約10%のTKA-778を含有する。4週ごとに1回注射する。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,12:88-90(2001)

治験記号:TAU-284

<一般名:betotastine besilate>

概要

[商]タリオン(田辺製薬-宇部興産)。I型アレルギー反応抑制作用、ヒスタミンH1拮抗作用に加えて、LTD4拮抗作用、PAF拮抗作用、ヒスタミン遊離抑制作用など広汎な抗アレルギー作用を有する。また、中枢抑制作用が極めて弱く、眠気の誘発作用が少ないとされている。[適]アレルギー性鼻炎。2000年10月発売。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:TE-1-9090

<一般名:clinprost>

概要

アルテオン注(大正製薬)。帝人と共同開発したクリンプロストはPGI2-イソカルバサイクリンのメチルエステルを脂肪乳剤に溶解した末梢循環改善剤である。適応は慢性動脈閉塞症(閉塞性血栓血管炎:バージャー病、閉塞性動脈硬化症)における皮膚潰瘍並びに安静時疼痛の改善で1995年9月に申請。

出典

月刊ミクス,5:58-59(2001)

治験記号:TEI-9090

<一般名:clinprost>

概要

[商]リポカレン(帝人)。末梢循環改善剤、プロスタサイクリン誘導体、脳梗塞治療薬、慢性動脈閉塞症。申請中。[剤型]静注用・点滴静注用。帝人が帝京大学の協力で開発したプロスタサイクリン誘導体を大正製薬が脂肪で出来た粒(リポソーム)で薬剤を包み、血液中を自在に往来させるリポ化技術で安定化させたものである。リポ化により吸収率が高まり薬剤の投与量の減量が可能であり、副作用発現率の低下が期待できる。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:Th-1165aHFA134a

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
臭化水素フェノテロール(ベーリンガーインゲルハイム)は、選択的β2-受容体遮断作用を有する気管支拡張剤であるが、従来のエロゾル剤はフロンが用いられていた。今回、フロンの代替としてオゾン層を破壊せず、又、安全にも問題がないHFA-134a(Hydro
fluoro alkane-134a)が開発されたので、これを噴射剤としたTh-1165aHFA134aと従来のCFCsエロゾル剤との同等性を、二重盲検交叉法で比較検討した。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,4:156-157(2000)

治験記号:THC-003N

<一般名:dexamethasone propionate>

概要

プロピオン酸デキサメタゾン0.0125%含有する軟膏製剤である。軽・中等症の湿疹・皮膚炎群の疾患を対象に開発が進められている。0.05%酪酸ヒドロコルチゾン軟膏との比較試験の結果、皮膚症状の改善について、両者間に有意な差は認められなかった。(大鵬薬品)。

出典

高杉益充:DI室;月刊ミクス,3:62(2001)

治験記号:TN-873R

<一般名:nifedipine>

概要

[治験薬]
nifedipineのLong acting化を期待した坐薬による治験が、オーファン指定として実施されていたの報告が得られた。予定商品名「スリナード(slinard)[大洋薬品工業]」含有量:5mg・10mg・20mg/個。本品はCa拮抗剤であるニフェジピンの持続性坐剤で、予定適応症として本態性高血圧症とされている。通常成人1回10-20mgを1日2回直腸内投与する。115例の治験例に対し、中等度の舌のこわばり1例、軽度発赤2例の副作用が発現したとされ、現在申請中であるとされる。但し、本品は、1991年12月に製造承認申請がされたが、その後中止されたと報告されている。

出典

国立国際医療センター薬剤部医薬品情報管理室・治験薬データベース,1993

治験記号:TRK-820

<一般名:——–l>

概要

経口剤。 第I相臨床試験。選択的オピオイドκ(カッパ)受容体作動薬。難治性掻痒症治療薬として期待される。東レ-第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:TRK-851

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
新しい作用メカニズムを有する非麻薬性鎮咳剤。第I相臨床試験。オピオイドδ-受容体に選択的に拮抗する経口投与可能な化合物で、東レが合成に成功した新規物質。従来の鎮咳薬とは異なる作用メカニズムにより、リン酸コデインなどの麻薬性鎮咳薬と同等以上の鎮咳作用を有しており、依存性、耽溺性と煎った麻薬性がなく、便秘、眠気などの副作用も軽微としている。三菱東京製薬では2009年の販売を目標としている。

出典

日刊薬業,2000.5.16.

治験記号:TS-110

<一般名:lornoxicam>

概要

[商]ロルカム(大正製薬)。消炎鎮痛剤。申請中。[剤型]錠剤。オキシカム系の非ステロイド性抗炎症剤。従来の抗炎症剤に比べて少量で強い消炎・鎮痛作用を示す。血中濃度半減期は従来のオキシカム系抗炎症剤の1/20程度で、連続投与による蓄積性は認められないとしている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:TS-DUO

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
あらかじめフィブリノゲンをアプロチニン液に溶解し、注射筒に滅菌封入し、トロンビンを塩化カルシウム液に溶解して他の注射筒に滅菌封入し、これらの二つの注射筒を凍結し、キット化したフィブリン接着剤である。従来のフィブリン接着剤に見られる使用前の煩雑な溶解、調製が不要なこと。調製作業中の過誤を防止できること、調製調査中の細菌汚染を防止できることが特徴である。(日本臓器)。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,6:104-105(2000)

治験記号:TT-235

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
切迫早産治療薬。欧州のみで開発、第I相試験段階。三菱東京製薬。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:TTC-909

<一般名:clinprost>

概要

[商]アルテオン(大正)。末梢循環改善剤、プロスタサイクリン誘導体、脳梗塞治療薬、慢性動脈閉塞症。申請中。[剤型]静注用・点滴静注用。帝人が帝京大学の協力で開発したプロスタサイクリン誘導体を大正製薬が脂肪で出来た粒(リポソーム)で薬剤を包み、血液中を自在に往来させるリポ化技術で安定化させたものである。リポ化により吸収率が高まり薬剤の投与量の減量が可能であり、副作用発現率の低下が期待できる。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:TU-199

<一般名:benatoprazole>

概要

[商]アルサケア(三菱東京)・プロトップ(北陸製薬)。消化器官用薬。申請中。[剤型]錠剤。新規のプロトンポンプ阻害薬で、消化性潰瘍治療剤として開発されている。逆流性食道炎、吻合部潰瘍等。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:TUT-7

<一般名:menogaril>

概要

メノガリル。米国・アップジョン社で開発されたアントラサイクリン系薬剤である。
nogalomycinのアナログであるが、本剤は難溶のため本薬が合成された。マウス及びラットの実験腫瘍にadriamycinと同様に広いスペクトラムで効果を示すが、心毒性はadriamycinの1/15以下と低い。本薬の作用はインターカレーションによる核酸合成阻害活性は弱く、トポIIの活性を阻害してDNA鎖の切断を示し、抗腫瘍効果を発現する。本剤は経口投与でも有効性が認められた。国内の臨床試験で問題となったのは、静注による局所毒性(疼痛、紅斑、静脈炎)が強いことで、その後は経口投与での臨床試験に切り換えられた。悪性リンパ腫に高い奏功率(非ホジキンリンパ腫で32.9%)が得られ、乳癌でも有効性が認識されたが、その他の各種固形腫瘍で有効性が十分でなく、本邦における開発は断念された。

出典

藤田浩:構造活性相関の話-抗癌剤(アントラサイクリン系);日本薬剤師会雑誌,50(2):273-279(1998)

治験記号:TZP-4238

<一般名:osaterone acetate>

概要

[商]ハイプロス(帝国臓器)。抗アンドロゲン作用。申請中。[剤型]錠剤。酢酸クロルマジノン誘導体で、前立腺肥大に効果が期待されている。強力で持続性の抗アンドロゲン剤で、前立腺肥大症・前立腺癌の治療薬として開発されている。抗アンドロゲン作用はテストステロンの前立腺細胞内取込抑制作用、アンドロゲンレセプター結合阻害作用・中枢性機序によるテストステロン低下作用によるとされている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:S

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:S-0139

<一般名:——–>

概要

脳血管障害治療剤。注射剤。エンドセリンA受容体拮抗剤。各種の動物実験で脳血管攣縮や脳虚血性疾患に対して効果が確認されている。臨床第IIa相段階。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-1090

<一般名:——–>

概要

広域経口セフェム系抗生物質。広範囲の抗菌スペクトルと強力な抗菌力を有する臨床効果は呼吸器感染症で85.1%、尿路感染症で85.1%、皮膚・軟部組織感染症で79.1%と高い有効率を示し、副作用は2.5?4.3%であったとされている。臨床第III相試験。2003年申請予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-1153

<一般名:——–>

概要

抗エイズ薬(NNRTI=非核酸系逆転写酵素阻害剤)。米・アグロン社に導出。本剤はHIV-1の新鮮臨床分離株や耐性株に対して強いウイルス増殖抑制活性を示すとともに、耐性株の出現が他のNNRTI剤に比べて有意に遅いなどの特徴を有する。2000年第4四半期に申請予定。臨床第II/III相試験試験段階。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:113(2000)

治験記号:S-1360

<一般名:———>

概要

抗エイズ薬。経口剤。インテグラーゼ阻害剤。2000年5月から米国で臨床第I相試験開始。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-1452

<一般名:domitroban carcium dihydrate>

概要

アレルギー性鼻炎治療剤(トロンボキサンA2受容体拮抗剤)。血小板凝集と平滑筋収縮に対して強力で持続的な抑制作用を有する。当初は、血栓、PTCA後の再狭窄抑制、喘息で開発していたが、現在はアレルギー性鼻炎で開発中。臨床第IIb相試験段階。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-1746

<一般名:——–>

概要

AMPA/Glycine拮抗剤。前臨床。2000年9月から米国で臨床第I相試験開始予定。国内前臨床。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-2474

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、 COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、 抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。[適]慢性関節リウマチ。phase I(2000.2.16.現在)(塩野義製薬)

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験記号:S-2678

<一般名:——–>

概要

IgE抗体に作用する抗アレルギー剤。2000年9月から欧州で臨床第I相試験開始。その後米国でも実施予定。国内前臨床試験段階。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-3013

<一般名:——–>

概要

抗炎症剤。分泌型ホスホリパーゼA2阻害剤。臨床第IIa相段階。米・イーライリリー社-塩野義。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-3304

<一般名:——–>

概要

抗悪性腫瘍剤。経口剤。マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤。MMPは癌細胞の基底膜浸潤、血管への侵入、転移などに重要な役割を果たしている。本剤はMMP阻害剤としてMMP活性を選択的に阻害し、血管新生抑制作用を持ち、これまでの前臨床試験では副作用が殆ど確認されていない本剤への期待は高い。臨床第IIa相段階。米国で臨床第II相試験予定。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-4522

<一般名:——–>

概要

HMG-CoA還元酵素阻害剤。本剤がLDL-コレステロールを65%以上低下させ、HDL-コレステロールを14%上昇させるなど、先行するスタチン剤を上回るプロファイルと共に高い認容性が確認されたとしている。英・アストラゼネカ社に導出。臨床第III相試験。海外で2001年第2四半期に申請予定。塩野義。

出典

月刊ミクス,9:113(2000)

治験記号:S-4661

<一般名:——–>

概要

カルバペネム系抗生物質。注射剤。抗菌スペクトルが広く、強力な抗菌力を有する一方、既存製品に比べて腎デヒドロゲナーゼに優れた安定性を示すため、単剤での静注が可能。慢性気道性感染症や複雑性尿路感染症等の難治性感染症に効果を発揮する。臨床第III相試験段階。2003年申請予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-5920

<一般名:——–>

概要

全身性炎症反応症候群(SIRS)治療剤。注射剤。分泌型ホスホリパーゼA2阻害剤。SIRSは手術後侵襲、熱傷、膵炎など各種の原因により惹起される。このSIRSの状態が長く続くと種々の臓器障害が起きて重症化する。本剤は重度急性膵炎モデルで有用性が認められた。第IIa相臨床試験段階。米・イーライリリー社-塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-7701

<一般名:——–>

概要

抗繊維化剤。経口剤。組織障害の修復機能、繊維化のメカニズムである繊維芽細胞の増殖とコラーゲンの産出を抑制する作用が期待され、まずは自発性肺繊維症を対象に臨床第IIa相試験準備中。米・マルナック社-塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-8510

<一般名:——–>

概要

抗痴呆薬。ベンゾジアゼピン受容体インバースアゴニスト。中枢性ベンゾジアゼピン受容体を介した選択的な脳機能賦活作用がある。動物実験では脳内のアセチルコリン量を増加させ、学習改善作用を示す。また、極めて少量で脳機能を賦活させ、不安誘導や痙攣などの副作用もないことが示された。臨床第IIa相段階。2000年第4四半期に欧州からI/IIを開始し、引き続き米国でも実施予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:S-8921

<一般名:——–>

概要

高脂血症治療剤。経口剤。胆汁酸吸収阻害剤で、コレスチラミンより50倍強力な血清コレステロール低下作用と抗動脈硬化作用がある。2000年9月から欧州で臨床第I相試験開始予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:SCH-29851

<一般名:loratadine>

概要

[商]クラリチン(シエリングプラウ)。抗アレルギー剤、慢性蕁麻疹、通年性鼻アレルギー、成人気管支喘息。申請中。[剤型]錠剤。持続的で、抗コリン性の副作用と催眠作用がない抗アレルギー剤である。抗ヒスタミン作用の他に、ヒスタミンやLTC4等のメディエーターの肥満細胞からの遊離抑制作用や細胞内へのカルシウム取込抑制作用を有する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SH/TA-508

<一般名:mixture of galactose palmitic acid>

概要

[商]レボビスト(田辺-日本シエーリング)。超音波診断用造影剤。[適応]心エコー図検査における造影、ドプラ検査における造影、子宮卵管エコー図検査における造影。1999年9月発売。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験記号:SHU-555

<一般名:ferucarban>

概要

[商]レゾビスト(シエーリング)。MRI用造影剤。申請中。[剤型]静注用剤。ferucarbanは超常磁性酸化鉄(マグネタイト)がcarboxydextranに包接された微粒子であり、肝臓におけるMRI用造影剤として開発されている。海外では2000年にヨーロッパにおいて上市されている。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:SHU-555A

<一般名:ferucarban>

概要

[商]レゾビスト(シエーリング)。MRI用造影剤。申請中。[剤型]静注用剤。ferucarbanは超常磁性酸化鉄(マグネタイト)がcarboxydextranに包接された微粒子であり、肝臓におけるMRI用造影剤として開発されている。海外では2000年にヨーロッパにおいて上市されている。

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明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:SK-827

<一般名:kallidinogenase>

概要

[商]アプニン(三和化学)。末梢循環改善薬。人尿由来カリジノゲナーゼ。申請中。[剤型]点滴静注用。[適応]バージャー病、閉塞性動脈硬化症。アミノ酸残基238個からなる酸性糖蛋白質で、その分子量はゲル濾過法で約54000である。人の尿から抽出・精製された腺kininogenaseで、血漿中のkininogenに作用してkallidinを産生。ブタ膵臓由来のものが医薬品として使用されているが、抗原性の問題で静脈投与が出来ないことから確実に有効性を発揮し、かつ安全性の高い注射剤の開発が求められていた。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SK-827

<一般名:kallidinogenase>

概要

[商]アプニン(三和化学)。末梢循環改善薬。人尿由来カリジノゲナーゼ。申請中。[剤型]点滴静注用。[適応]バージャー病、閉塞性動脈硬化症。アミノ酸残基238個からなる酸性糖蛋白質で、その分子量はゲル濾過法で約54000である。人の尿から抽出・精製された腺kininogenaseで、血漿中のkininogenに作用してkallidinを産生。ブタ膵臓由来のものが医薬品として使用されているが、抗原性の問題で静脈投与が出来ないことから確実に有効性を発揮し、かつ安全性の高い注射剤の開発が求められていた。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SKF-101468

<一般名:ropinirole hydrochloride>

概要

[商]レキップ(スミスクラインビーチャム)。抗パーキンソン病薬。ドパミンD2受容体作動薬。申請中。[剤型]錠剤。ドパミンD2受容体作動薬で、抗パーキンソン病薬として開発されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SKF-104864

<一般名:nogitecan hydrochloride>

概要

[商]ハイカムチン(SKB)。代謝拮抗剤。カンプトテンシン誘導体。申請中。[剤型]点滴静注。カンプトテンシンの高い抗腫瘍性を保持し、毒性を軽減した水溶性の誘導体である。作用機序はカンプトテンシンと同様、トポイソメラーゼIを特異的に阻害することによるDNA合成阻害剤である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SK-P-9701

<一般名:dextranormapaste>

概要

デキストラノーマペースト(佐藤製薬)。感染を伴う滲出性創面の浄化剤である。デキストラノーマには創傷部位から浸出液を吸収するとともに、壊死物質や細菌を除去して、創面を浄化することにより肉芽形成及び表皮形成を促進する効果があるが、散剤であるため、褥瘡患者等には側臥位で処置する際不便があった。本薬はペースト状であるため、使用機能性が向上したと報告されている。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,2:96(2000)

治験記号:SL-66

<一般名:———>

概要

銀担持ゼオライト(資生堂)。腋臭防止用製剤。抗菌力の強い銀イオンの他に、銀よりもゼオライトに対するイオン親和力の低い亜鉛イオンとアンモニウムイオンを銀イオンとともに担持することにより、銀イオンの脱離を阻止し、かつアンモニウムイオンの効果により変色を抑制しようとしたもので、製剤はゼオライトを10%配合したパウダースプレーとされている。既に抗菌薬として汎用されている0.2%-トリクロサン配合のパウダースプレーとの二重遮蔽左右対比較試験の結果、トリクロサンに比較して有意に優れた腋臭防止効果を示したとされる。

出典

高杉益充:DI室;月刊ミクス,4:72(2001)

治験記号:SM-10902

<一般名:pimilprost>

概要

[商]スキプロン(住友製薬)。末梢循環改善剤。皮膚潰瘍・褥瘡治療剤。申請中。[剤型]軟膏剤。安定なプロスタサイクリン誘導体で、生体内のエステラーゼにより生理活性体である遊離酸、SM-10906に変換され、これが血小板凝集抑制や血管拡張作用を発揮する。モルモット耳介に経皮投与した本薬は、全身作用を惹起することなく皮膚温度を上昇させることから局所適応可能な末梢循環治療薬であるとの期待がもたれている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SM-11355

<一般名:———>

概要

第II相臨床試験(住友製薬)。脂溶性の白金錯体アルキル系抗癌剤。原発性肝細胞癌に対して優れた有効性を示す。米国でアロネックス社の抗癌剤アロプラチンとの特許係争が結審し、ア社はアロプラチンの開発・販売を行い、同社は契約一時金、ロイヤルティなどを受ける。SM-11355の米国における開発の可能性も担保される。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SM-13496

<一般名:———>

概要

第一相臨床試験(住友製薬)。ルーランに続く非定型精神病薬で、錐体外路系・中枢抑制などの副作用が少ない。治療係数が高く、安全性の高いSDAとして期待されている。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SM-21000

<一般名:———>

概要

第一相臨床試験(住友製薬)。1998年10月、米・リジェネロン社から国内における独占的製造・販売権を取得したBDNF(Brain-Derived
Neurotrophic Factor:脳由来神経栄養因子)。当面、筋萎縮性側索硬化症で開発を進めるが、糖尿病治療薬としても開発を検討中。将来はアルツハイマー病、パーキンソン病なども視野に入れる。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SM-26000

<一般名:———>

概要

第II相臨床試験(住友製薬)。米・ギリアードサイエンス社が創製したアムホテリシンBをリポソームで包み込んだDDSの抗真菌剤。真菌の細胞膜に選択的に付着するため、ヒト細胞への影響を抑え、副作用の低下が期待できる。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SM-5887

<一般名:amrubicin>

概要

住友製薬で化学的に全合成されたアントラサイクリン誘導体で、DNRのデメトキシ体で、更に9位のアミノ基と糖の部分に構造的な差異がある。本薬の未変化体のin vitroにおける抗細胞性はadriamycinの1/10以下と極めて弱いが、その13-OHはADRと同等以上に強い。本薬の作用機序で特記すべきは、DNA塩基対間へのインターカレーションはADRより数倍弱い。本薬特にそのOH体はトポII阻害作用があり、トポII依存性のDNA鎖切断活性が強い。本薬の人血漿中濃度は急速に下降し、T1/2は短い。一方、血球中の未変化体とOH体は高濃度であり、OH体は連日投与で血球中で次第に上昇し、蓄積性を示す。本薬の第II相臨床試験は悪性リンパ腫、非小細胞肺癌、表在性膀胱癌(膀胱虫)で進行中である。主な副作用は白血球(好中球)減少、貧血(Hb減少)、血小板減少で、非血液毒性は軽度から中等度の悪心、嘔吐が認められたが、脱毛は非常に軽度であった。

出典

藤田浩:構造活性相関の話-抗癌剤(アントラサイクリン系);日本薬剤師会雑誌,50(2):273-279(1998)

治験記号:SM-5887

<一般名:amrubicin hydrochloride>

概要

[商]カルセド(住友)。アントラサイクリン系抗癌剤。抗腫瘍性抗生物質製剤。申請中。[剤型]静注・局注。9位のアミノ基を構造上の特徴とするアントラサイクリン系の化合物で、マウス実験腫瘍、ヒト腫瘍株に対してアドリアマイシンより優れた抗腫瘍活性を示し、副作用も軽減される。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SM-9018

<一般名:perospirone hydrochloride hydrate>

概要

[商]ルーラン(住友)。抗精神分裂病薬、非ベンゾジアゼピン系。塩酸ペロスピロン水和物。精神分裂病。申請中。[剤型]錠剤。5-HT2(5-hydroxytryptamine)とD2(dopamine)の両レセプターに非常に高い親和性を有する。また、両レセプターに誘発される行動を抑制する。更にハロペリドールやクロルプロマジンに比べると弱い中枢性の抑制作用を有する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SMP-140

<一般名:——–>

概要

1997年12月、米・ジェネンテック社から日本での独占的な開発・輸入・販売権を取得した遺伝子組み替え天然型人成長ホルモン溶液製剤と持続性製剤。第III相臨床試験。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SMP-536

<一般名:——–>

概要

α-ガラクトシダーゼA(α-GALA)。第II相臨床試験(住友製薬)。1999年1月、米・トランスカリョテックセラピーズ(TKT)社から導入したファブリー病治療薬。ファブリー病はα-GAL A欠損による糖脂質代謝異常症。X染色体連鎖の伴性遺伝で主に男子に発症する致死性の遺伝病で根本的な治療薬がない。医療上の有用性が高いと判断して開発する。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SMP-797

<一般名:——–>

概要

前臨床試験(住友製薬)。ACAT阻害剤の中で最強の活性を有する動脈硬化治療薬。グローバル開発を本格化させる。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験記号:SN-308

<一般名:sumatriptan>

概要

[治験薬]。コハク酸スマトリプチン(グラクソ-ウエルカム)。選択的5-HT1B/1D作動剤で、片頭痛発作時に拡張している頭部血管を選択的に収縮させ、発作を改善すると考えられている。エルゴタミン製剤に比べ、副作用が少なく、また、発作中の投与でも優れた頭痛改善効果が見られるのが特徴である。GW-102。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,6:104-105(2000)

治験記号:SN-408

<一般名:salmeterol xinafoate>

概要

[商]セレベント(グラクソウエルカム)。気管支拡張剤、β2-受容体刺激性、気管支喘息。申請中。[剤型]吸入用噴霧剤、エアゾール剤。phenylethanolamine系の気管支拡張剤で、β1-受容体には殆ど作用せず、β2-受容体に選択的に作用し、長時間にわたる気管支拡張作用を示すとされる。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SNB-5001

<一般名:epoetin epsilon>

概要

[商]エポスノー(雪印-扶桑)。貧血治療剤、遺伝子組換え型ヒトエリスロポエチン、透析施行時の腎性貧血。申請中。[剤型]注射剤。静注・皮下注。凍結乾燥注射剤。ヒト胎児由来EPO遺伝子を仔ハムスター腎由来培養細胞株であるBHC(C-13)細胞に導入することにより作成したEPO産生細胞の培養上清液より精製純化したものである。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SNK-508

<一般名:cevimeline hydrochloride>

概要

[商]サリグレン(雪印)・エボザック(日本化薬)。アセチルコリン受容体作動薬、アルツハイマー型痴呆症、シェーグレン症候群治療剤。申請中。[剤型]カプセル。ムスカリン性アセチルコリン受容体(M1型)の選択的な作動薬で、痴呆モデル及び記憶障害モデルで明らかな改善作用を示すが、コリン作動製薬物一般に見られる振戦、唾液分泌、血圧低下等の作用は弱く、作用の分離が認められている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SNK-860

<一般名:fidarestat>

概要

[商]アルドス(三和化学-科研)。アルドース還元酵素阻害剤。申請中。[剤型]錠剤。スピロヒダントイン化合物で、アルドース還元酵素阻害薬である。STZ(ストレプトゾトシン)糖尿病ラットの神経内代謝異常、神経機能の低下に対して用量依存的に効果を示し、組織学的にも著明な効果を示すことから糖尿病性末梢神経障害に対する有効性が期待される。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SPf66

<一般名:——–>

概要

コロンビア国立大学のManuel Patarroyo教授が開発したマラリアのカクテルワクチン。カクテルワクチンはワクチン候補分子の人工ペプチドを数種つなぎ合わせたサブユニットで、赤血球内のメロゾイトと呼ばれるステージの表面抗原と、蚊から注入されたスポロゾイイトと呼ばれるステージの表面抗原からなる。本ワクチンは化学合成された世界で初めてのワクチンとして注目され、南米及びアフリカの45000人を超える人々に実験的に接種を行い、一部有望な成果を得たが、結果的には落胆せざるを得ないワクチン効果しか得られなかった。

出典

狩野繁之:第15回国際熱帯医学・マラリア学会;週刊医学界新聞,第2415号,2000.12.4.

治験記号:SQ-29852

<一般名:ceronapril hydrate>

概要

[商]ノバクリル(BMS)。血圧降下剤。申請中。[剤型]錠剤。ACE阻害薬。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:SR-47436

<一般名:irbesartan>

概要

アンジオテンシンII受容体拮抗剤。ロサルタンより10倍以上強いA II受容体拮抗作用と降圧作用を示し、本剤自体が活性体であるため、効果のバラツキが少なく、副作用もプラセボとほぼ同程度と少ない。米国では高血圧症のファーストチョイスとしてBMAから発売された。臨床第III相試験段階。2001年申請予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

治験記号:SS-320A

<一般名:——–>

概要

フドステイン。[商]クリアナール錠(三菱ウェルファーマ)。2001年10月承認。去痰剤。システイン系の化合物で、優れた気道分泌促進作用及び気道粘液調整作用を有し、安全性が高い。エスエスが第II相臨床試験まで単独で開発し、1995年11月吉富と共同で第III相臨床試験を開始、販売契約を締結。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:SS-320A

<一般名:fudosteine>

概要

[商]スペリア錠(エスエス製薬)、クリアナール(ウェルファイド)。去痰薬、慢性気管支炎の去痰。申請中(1997.3.申請)。[剤形]錠剤。システインの誘導体で、気道クリアランスを促進する効果を有し、気管支病態動物での気道粘膜組成変性・調整作用を有する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000・月刊ミクス,3:38(2001)

治験記号:SSY-720

<一般名:——–>

概要

口腔・咽頭カンジダ症。抗菌スペクトルが広く、作用持続が長いことから維持療法としての間歇投与が可能な抗真菌剤。英国・第II相臨床試験段階(ウェルファイド-エスエス)。

出典

月刊ミクス,3:38(2001)

治験記号:ST-630

<一般名:falecalcitriol>

概要

ホーネル錠(大正製薬)。ファレカルシトリオールは維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症における低カルシウム血症とそれに伴う諸症状の改善、クル病・骨軟化症に伴う諸症状の改善に対する新薬。本来は米・ウイスコンシン・アルムニ研究財団(WARF)で合成された活性型ビタミンD3誘導体で、[商]フルスタン錠(住友)との共同開発で1997年2月に申請された。強力で持続的な骨代謝改善作用を有することから骨粗鬆症の治療薬として臨床第II相後期試験まで開発を進めたが、1993年から二次性副甲状腺機能亢進症の適応を優先させ、2001年4月に承認された。

出典

月刊ミクス,5:58-59(2001)

治験記号:SUN N-8075

<一般名:——–>

概要

前臨床。サントリーが創製した脳梗塞急性期治療剤。2000年12月大正製薬との共同開発合意。国内に先行し、米国での試験着手の予定。

出典

月刊ミクス,5:58-59(2001)

治験記号:SUN-4001

<一般名:adenosine>

概要

[商]未定(サントリー)。虚血性心疾患負荷誘導剤。申請中。[剤型]静注用剤。アデノシンの冠血管拡張作用を利用し、201TI心筋シンチグラフィ時、アデノシンで薬理学的ストレスを加えることにより虚血部欠損像をより鮮明に描出することが可能であると考えられている。心筋シンチグラフィ施行時の有用な負荷誘導剤として開発されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:SUN-9216

<一般名:lanoteplase>

概要

[商]ワンプラス(ゼリア-サントリー)。血栓溶解剤、遺伝子組換えt-PA誘導体。申請中。[剤型]静注剤。組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)の体内半減期が短いという欠点を改良した血栓溶解剤。急性心筋梗塞にワンショット静注。第二世代t-PA。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:R

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:RO-11

<一般名:moclobemide>

概要

MAO阻害剤。肝臓や循環器系への副作用の危険が少なく、特に治療抵抗性のうつ病に対する必須の治療薬とされる。MAO阻害剤は、肝障害の副作用のため、使用性に問題があったが、肝臓系の副作用軽減は、患者への福音となる。スイス・ロシュ社と提携。予定商品名オーロリック錠(大日本)。

出典

月刊ミクス,2:75(2001)・新薬展望-;医薬ジャーナル,37<増刊号>S-1,2001

治験記号:RO-25-3036

<一般名:PGE-interferon-α-2a>

概要

[商]Pegasys;ペガシス(Roche)。肝臓疾患用薬、抗ウイルス剤、生物学的製剤。PGE-IFN-α-2a。PGE-interferon-α-2a(recombinant)はpolyethylene glycol(PEG)で修飾された組換えヒトinterferonで、C型肝炎及びB型肝炎、癌、慢性骨髄性白血病を適応として開発されている。本品は水溶性を高め、作用持続時間が延長されており、既存のinterferon-α-2a製剤が週3回投与のところ週1回で済むとされる。また、血中濃度を高位に維持できることから、INFの効果も高いとされる。皮下注射。針無し注射器による方法が導入されている。米国では2000年5月22日に慢性C型肝炎の適応で申請されている。国内では2001年?2002年の申請を目指して開発が進められている。C型肝炎での本品の効果は、従来品に比較し約2倍、肝硬変を伴うC型肝炎患者では4倍以上の効果が報告された。

出典

明日の新薬CD-ROM,2001.4.2.・読売新聞,第44779号,2000.12.7.

治験記号:Ro-29-9800

<一般名:enfuvirtide>

概要

一般名:エンフュヴィルタイド。[商]fuzeon;フューゼオン(Trimeris/Roche;トライメリス社/ロシュ)。融合阻害剤(fusion inhibitors)と呼ばれる新しいクラスのHIV治療薬である。本剤は抗レトロウイルス療法を続けているにもかかわらず、ウイルスの複製が認められる成人及び小児において、他の抗レトロウイルス薬との併用薬として使用される。日本未発売。

出典

The Medical Letter日本語版,19(13):49(2003.6.23)

治験記号:Ro40-7592

<一般名:tolcapone>

概要

[商]タスマー(日本ロシュ)。抗パーキンソン病薬、COMT阻害剤。申請中。[剤型]錠剤。カテコール-O?メチル基転移酵素(COMT)阻害剤で、末梢及び中枢のCOMTを選択的かつ可逆的に阻害する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:RO-452317

<一般名:trastuzumad(recombinant)>

概要

[商]ハーセプチン(日本ロシュ)。トラスツズマブ。HER2アンタゴニスト、乳癌治療剤。オーファンドラッグ。trastuzumad(recombinant)は、腫瘍細胞の増殖に関与するHER2/neuの遺伝子産物であるチロシンキナーゼ受容体蛋白を標的とするヒト化モノクロナール抗体である。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:Ro-45-23171

<一般名:——–>

概要

トラスツズマブ(ロシュ)。ヒトモノクロナール抗体で、転移性乳癌の治療剤である。血漿膜の表面HER2受容体蛋白は、正常細胞では少量であるが、これが過剰に産生されると遺伝子変換をきたし、発症をもたらすと見られ乳癌、卵巣癌ではこれが約30%に上がる。HER2の過剰産生は、腫瘍形成、転移に関係があり、また抗癌剤に対する感受性を変化させると見られる。本剤の抗腫瘍活性の機序は、解明されていないが、HER2受容体蛋白の産生を減少させ、腫瘍の増殖を抑制するものと見られる。副作用として発熱、悪寒、嘔吐、疼痛、頭痛、無気力が多くの例で見られ、うっ血性心不全、心筋症が見られたとされる。

出典

高杉益充:DI室;月刊ミクス,4:72-73(2001)

治験記号:RO-640796

<一般名:oseltamivir phosphate>

概要

[商]タミフル(日本ロシュ)。リン酸オセルタミビル。ノイラミニダーゼ阻害剤。2000年12月12日輸入承認。[剤型]カプセル剤。[適]インフルエンザA型、インフルエンザB型に有効。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:RP-59500

<一般名:quinupristin/dalfopristin>

概要

「キヌプリスチン/ダルフォプリスチン」(アベンティス)。新しいストレプトグラミン系の抗生物質。キヌプリスチンは3種のペプタイドマイクロラクトン混合物である。キヌプリスチンとダルフォプリスチンは、それぞれ単独では抗菌力はそれほど強くないが、30:70の割合で配合したものは強い相乗効果を示す。作用機序は50Sリポソームに結合し、蛋白合成を阻害する。嫌気性菌を含むグラム陽性菌に強い抗菌力と幅広いスペクトルを有する。特にバンコマイシン耐性腸球菌を含む各種の薬剤耐性菌、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌、ペニシリン耐性肺炎球菌等にも優れた抗菌力を示すとされている。副作用は筋肉痛、関節痛、頭痛、下痢、肝機能障害等である。末梢血管からの投与では、血管刺激が強いため、中心静脈から投与しなければならない。他剤との相互作用も報告されており、シクロスポリン、テルフェナジン、ニフェジピン等の代謝を阻害するため注意が必要であるの報告。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:P

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:PB-94

<一般名:sevelamer>

概要

リン酸吸着剤。[剤型]経口剤。[適]高リン酸血症治療剤。腎臓病の透析患者は腎機能の低下で、体外にリンが排泄しにくくなり、8割程度の患者が高リン血症といわれ、骨が脆弱化したり、血管壁に石灰が蓄積されることがある。本剤は食事と一緒に服用することにより、体内に吸収されることなく、消化管において食物中のリンを吸着する。第III相臨床試験臨床試験(中外-キリンビール)。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

治験記号:PR-3305

<一般名:——–>

概要

「エブセレン」(アベンティス-第一)。分子内にセレンを含有する抗酸化剤で、過酸化脂質や過酸化水素などの過酸化物の還元作用、リポキシゲナーゼ阻害作用、NADPHオキシダーゼ阻害作用、白血球の凝集、粘着抑制作用などを有し、クモ膜下出血、脳梗塞急性期の治療薬として期待されている。脳保護薬。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)

治験記号:PT-050

<一般名:sonermin>

概要

[商]ティーネフ(大日本)。抗腫瘍性免疫賦活剤。ヒトマクロファージ、rh-TNF。申請中。[剤型]局注。ヒトマクロファージ由来TNFcDNAを大腸菌で発現させ単離したもので、155個のアミノ酸基から構成される分子量17700の蛋白質である。種々の細胞に対し特異的に細胞障害性を示し、腫瘍内あるいは静脈内投与により優れた抗腫瘍効果を示す。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:O

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:OC-108

<一般名:——–>

概要

痔疾用剤(ウェルファイド-レキオファーマ)。内痔核を硬化退縮させ、主症状である脱出と排便時出血を消退させる。第II相臨床試験段階。第III相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。痔疾患溶剤。内痔核を硬化退縮させ、主症状である脱出と排便時出血を消失させる。

出典

月刊ミクス,3:38(2001)・月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:OCT軟膏

<一般名:——–>

概要

マキサカルシトール。中外製薬。カルシトリオールの22位の炭素を酸素に置換した活性型ビタミンD誘導体で、分化誘導作用、細胞増殖抑制作用を有する。血清カルシウムの上昇作用は、極めて低いのが特徴。軟膏剤。尋常性乾癬。副作用として刺激感、発赤、掻痒、皮膚落屑等。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,8:90(2000)

治験記号:ONO-1101

<一般名:landiolol hydrochloride>

概要

[商]オノアクト(小野薬品)。短時間作用型β1-遮断剤、不整脈治療剤、麻酔中頻脈性不整脈。申請中。[剤型]注射剤。静注可能なβ-遮断薬で、心臓選択性が高く、エステラーゼで分解されるため、作用時間が短く、調節性に優れていることから手術期における頻脈、不整脈、虚血性心疾患等への臨床適応が期待されるとの報告がある。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:ONO-1608

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験段階。小野薬品。剤形:注射剤。末梢循環改善剤。PGE1誘導体で血管拡張作用によりバージャー病や閉塞性動脈硬化症に効果を発揮する。血管拡張作用。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-1714

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験。剤形:注射剤。小野薬品。透析時低血圧改善剤。誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)に対し、選択性の高い酵素阻害活性を有する。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-2506

<一般名:——–>

概要

臨床第II相試験。剤形:注射剤。小野薬品。脳梗塞急性期治療剤。脳神経細胞保護作用があり、発症後72時間後の投与でも効果が期待できる等の特徴があり、海外からも期待されている。脳梗塞治療剤。米国・第II相臨床試験。脳神経細胞保護作用。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-4817

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験段階。変形性関節症治療剤。小野薬品。MMP阻害作用。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-4819・CD

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験段階。剤形:注射剤。骨折治療剤。プロスタグランジンE4作用。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-5046

<一般名:sivelestat sodium>

概要

[商]エラスポール(小野薬品)。急性肺障害改善剤、特異的エラスターゼ背阻害剤。申請中。[剤型]凍結乾燥注射剤。特異的エラスターゼ阻害薬であり、エラスターゼによる血管透過性亢進や肺血管透過性亢進に対し抑制作用を示し、感染症に伴う肺障害に対する有用な治療薬になり得る可能性が期待されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:ONO-5046・Na

<一般名:——–>

概要

一般名:シベレスタット。注射用エラスポール(小野薬品)。1997年10月申請。エラスターゼ阻害剤。全身性炎症反応症候群に伴う急性肺障害を予定適応症として、呼吸機能を改善する世界初の薬剤として注目されている。2000年6月米・イーライリリー社に導出。国内でグローバルスタンダードに準拠した試験成績が必要となり、2000年の承認予定から1?1.5年程度遅れる見通し。海外展開には影響ない。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-5816

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験準備中。小野薬品。糖尿病治療剤。米国・仏・リファー社と共同開発。インスリン増刊作用。剤形:錠剤。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-5920

<一般名:minodronate>

概要

臨床第II試験。1999年1月山之内が開発した骨吸収抑制剤ミノドロン酸の骨粗鬆症、高カルシウム血症の適応について国内における開発・販売の独占実施権を小野薬品が取得。各種癌の骨転移及び多発性骨髄腫の適応については山之内が権利を保有し、小野も開発・販売に参画する権利を有する。剤形:錠剤。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-6818

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験段階。剤形:錠剤。小野薬品。経口でエラスターゼ阻害作用を有する世界初の慢性閉塞性肺疾患(COPD)治療剤。米・コーテック社との共同研究で、全世界での開発・販売権を取得した。COPD以外にも慢性関節リウマチ(OA)など炎症性の慢性疾患の治療薬としても期待される。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:ONO-8815Ly

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験。剤形:注射剤。小野薬品。切迫早産治療剤。選択的プロスタグランジンEP2アゴニスト作用を有する子宮収縮抑制剤。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:OPC-13340

<一般名:pranidipine>

概要

[商]アカラス(大塚製薬)。Ca拮抗剤、本態性高血圧症。申請中。[剤型]錠剤。ジヒドロピリジン系のカルシウム拮抗剤で、強力・持続性の血管拡張作用を有し、内皮細胞依存性の血管弛緩反応を延長させる作用を有する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:OPC-18790

<一般名:toborinone>

概要

[商]トボノン(大塚製薬)。強心剤、不整脈用剤。申請中。[剤型]注射剤。水溶性のキノリン誘導体で、ホスホジエステラーゼタイプIIIの阻害作用を有する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:OPC-21268

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
「低ナトリウム血症」。電解質異常のうちで最も多いのは低ナトリウム血症であるが、大部分の低ナトリウム血症は水利尿不全に伴うものでarginine-vasopressinの分泌過剰が関与する。AVPによる分泌過剰に対する対症療法としてAVPの受容体結合を阻害するAVP受容体拮抗剤が開発されている。薬剤にはペプチド性と非ペプチド性がある。経口投与可能な非ペプチド性AVP受容体拮抗剤のうちV1受容体拮抗剤として開発されている。(大塚製薬)。

出典

医薬ジャーナル,36(4):1245(2000)

治験記号:OPC-31260

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
「低ナトリウム血症」。電解質異常のうちで最も多いのは低ナトリウム血症であるが、大部分の低ナトリウム血症は水利尿不全に伴うものでarginine-vasopressinの分泌過剰が関与する。AVPによる分泌過剰に対する対症療法としてAVPの受容体結合を阻害するAVP受容体拮抗剤が開発されている。薬剤にはペプチド性と非ペプチド性がある。経口投与可能な非ペプチド性AVP受容体拮抗剤のうちV2受容体拮抗剤として開発されている。(大塚製薬)。

出典

医薬ジャーナル,36(4):1245(2000)

治験記号: OPC-41061

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
「低ナトリウム血症」。電解質異常のうちで最も多いのは低ナトリウム血症であるが、大部分の低ナトリウム血症は水利尿不全に伴うものでarginine-vasopressinの分泌過剰が関与する。AVPによる分泌過剰に対する対症療法としてAVPの受容体結合を阻害するAVP受容体拮抗剤が開発されている。薬剤にはペプチド性と非ペプチド性がある。経口投与可能な非ペプチド性AVP受容体拮抗剤のうちV2受容体拮抗剤として開発されている。(大塚製薬)。

出典

医薬ジャーナル,36(4):1245(2000)

治験薬一覧:N

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:NA-001

<一般名:ropivacaine hydrochloride>

概要

[商]未定(アストラゼネカ)。局所麻酔剤、硬膜外麻酔。申請中。[剤型]注射剤。新規アミド型局所麻酔剤である。化学構造は塩酸ブピバカインと類似しており、長時間にわたる局所麻酔作用を有し、中枢神経系や心血管系に対する影響はブピバカインに比べて少ない。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NB-818

<一般名:lemildipine>

概要

[商]未定(興和)。Ca拮抗薬、本態性高血圧、脳血管障害。申請中。[剤形]錠剤。光に安定なジヒドロピリジン誘導体で、脳動脈に選択的に活性を示す。降圧作用はニフェジピンと同等であるが、心臓に対する作用は遙かに弱い。ニモジピンより作用は緩徐とする報告が見られる。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NBI-6024

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
本薬は米国・ニュークライン社のAPL(改変ペプチド)技術を用いたインスリンの部分構造改変ペプチドで、1型糖尿病治療薬として開発を進めている。南アフリカで第I相段階にある。1型糖尿病患者は、インスリンを産生するβ細胞の破壊が起こるが、この過程には免疫システムが関与していると考えられている。本薬は免疫システムのT細胞のバランスを変えることにより、β細胞破壊の進行を遅らせ、糖尿病の進行を抑制する。また、現在2型糖尿病と診断されているが、1型とも2型とも違う1.5型とされる糖尿病への有効性も期待されている。糖尿病治療薬。大正製薬が導入計画。

出典

RIS-FAX,第3119 号,2000.7.22.

治験記号:NE-100

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験段階。σ-受容体遮断作用が強力で、選択性にも優れた新しいタイプの精神分裂病治療薬。錐体外路障害の副作用が少なく、陰性症状の改善作用も期待できると報告されている。大正製薬。

出典

月刊ミクス,5:58-59(2001)

治験記号:NE-58095

<一般名:risendronic acid>

概要

[商]未定(味の素-武田-アベンティス)。骨代謝改善剤。骨粗鬆症治療剤。申請中。[剤型]錠剤・注射剤。カルシウム代謝調節作用を有し、経口及び非経口で活性を示すビスホスフォネート剤である。本剤は骨カルシウムに接着してカルシウムの骨からの溶出を防ぎ、破骨細胞の活動を妨げる。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:NIM-03

<一般名:nimesulide>

概要

[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。
一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。
従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、
COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、
抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。
[適]慢性関節リウマチ、変形性関節症。phase II(2000.2.16.現在)。[商]celebrex(日本モンサント-山之内製薬)。
[治験薬]消化管機能改善剤。塩酸イトプリド。ドパミンD2拮抗作用とアセチルコリンエステテラー阻害作用を有する消化管機能改善剤で、既に慢性胃炎に伴う腹部膨満感、食欲不振、悪心・嘔吐、胸焼けなどの上腹部症状に高い有用性が報告されているが、逆流性食道炎に対する臨床効果の検討もされている。(北陸)。

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.
高杉益充:月刊ミクス,2:86-87(2000)

治験記号:NK-104

<一般名:itavastatin calcium>

概要

[商]未定(興和-三共)。循環器官用剤。申請中。[剤型]錠剤。HMG-CoA還元酵素阻害剤で、高脂血症治療薬として開発されていた。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NK-433

<一般名:lanperrisone hydrochloride>

概要

[商]フルピロン(日本化薬)。中枢性筋弛緩薬。申請中。[剤型]錠剤。[適応]痙性麻痺、幼虫症、頸頸腕症候群。2-methyl-3-aminopropiophenone誘導体で、強くて持続性の中枢性の筋弛緩作用を有し、その作用はエペリゾンより強く、筋の痙縮及び緊張亢進に有用性が期待されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NK-843L

<一般名:nitroglycerin>

概要

冠動脈造影時の冠攣縮寛解用に開発された低濃度(1管10mL中に0.5mg含有)のニトログリセリンの注射薬である。第III相臨床試験(日本化薬)。硝酸イソソルビド注射液(1管10mL中5mg)との二重盲検試験の結果、硝酸イソソルビド注射液と同等の有効率を示したと報告されている。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,2:96(2001)

治験記号:NM-394

<一般名:prulifloxacin>

概要

[商]キスノン(日本新薬)・スオード(明治製菓)。キノロン系抗菌剤。申請中。[剤型]錠剤。プロドラッグ型のキノロン系合成抗菌剤で、NM441は経口投与後first-pass代謝で殆ど完全に抗菌活性本体であるNM394に変換される。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NM-441

<一般名:prulifloxacin>

概要

[商]キスノン(日本新薬)・スオード(明治製菓)。キノロン系抗菌剤。申請中。[剤型]錠剤。プロドラッグ型のキノロン系合成抗菌剤で、NM441は経口投与後first-pass代謝で殆ど完全に抗菌活性本体であるNM394に変換される。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NM-702

<一般名:——–>

概要

抗血小板剤として米国内で開発。PDE-III、V阻害作用及びTAX2合成阻害作用を合わせ持つ抗血小板・血管拡張剤。米国・第II相臨床試験段階(ウェルファイド-日産化学)。

出典

月刊ミクス,3:38(2001)

治験記号:NRD-101

<一般名:sodium hyaluronate>

概要

[商]スベニール(アベンティス-中外製薬)。関節機能改善剤。乳酸菌の一種を用いる発酵法により量産化した平均分子量約190万の高分子ヒアルロン酸ナトリウムで、先行品とは抽出方法や分子量で大きく異なり、粘性や弾性等で優れているとされる。新規に慢性関節リウマチにおける膝関節痛の適応を取得した。2000年8月発売。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

治験記号:NS-21

<一般名:garomefrine hydrochloride>

概要

[商]ウレスパン(日本新薬)。抗コリン作用・カルシウム拮抗作用。申請中。[剤型]錠剤。神経性頻尿、神経性膀胱、刺激膀胱、不安定膀胱等を対象適応として検討された。選択的α1-受容体作動薬で、腹圧制尿失禁の治療薬として開発されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:NS-75A

<一般名:cetrorelix acetate>

概要

LHRH(下垂体性腺刺激ホルモン分泌)拮抗剤。注射剤。子宮筋腫(第IIa相)、体外受精/胚移植施行時における早発排卵防止剤(第IIb相)。ブリッジング試験で2000年申請予定。日本化薬-独・アスタ・メディカ社-塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

アジ化ナトリウム(sodium azide)の毒性

木曜日, 8月 16th, 2007
対象物 アジ化ナトリウム[毒物劇物取締法-毒物(1999年1月1日新規指定) ]
成分 アジ化ナトリウム、[英]sodium azide、[独]natriumazid、
[仏]azoture de sodiun。同義語:窒化ナトリウム。
一般的性状 ナトリウムアミド(NaNH2)に亜酸化窒素を通じて製する。アジ化水素酸のナトリウム塩でイオン性化合物。酸と反応してアジ化水素(有毒)を生じ、重金属塩は爆発性である。高温で分解して純度の高い窒素ガスを発生する。無色、六角形の結晶で、水に易溶。アルコール、エーテルには難溶。加熱により分解する。液体アンモニアによく溶けるので、金属アジ化物の沈殿抽出には液体アンモニアを用いる。
爆発性が高く、各種の起爆剤として使われる。自動車のエアバックには運転席に80g、助手席にはその3-4倍のアジ化ナトリウムが使われている。航空機の緊急脱出用シュートを膨らませるための起爆剤にも使われている。但し、エアバッグが膨張する際、ガス生成反応の副産物として生じる少量の水酸化ナトリウムは、空気中の二酸化炭素や水蒸気と速やかに反応し、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムになり、眼損傷や顔面熱傷を引き起こすことがあるの報告。
シトクロムオキシダーゼの阻害剤である。
防腐作用があるので、防腐剤として自動血球計算機の希釈液(0.1%:1mg/mL)、肝炎抗原検出用試薬(0.1%)等臨床検査室でよく使われる。
1985年頃オーストラリア産ワインの中に、防腐剤として使われていたアジ化ナトリウムが0.5-1.5mg/L検出され問題になったことがある。
毒性 アジ化ナトリウム(NaN3=65.0)は、シアン化ナトリウムに匹敵する毒性をもつ。中毒は稀であるが、アジ化ナトリウムは身近な物質である。LD50(mg/kg)ラット(経口):46mg/kg、マウス(腹腔内):18mg/kgLDL0(mg/kg)
ラット(経口):42mg/kg、(腹腔内):30mg/kg、(皮下):35mg/kg、サル(静注)::12mg/kg

ヒト中毒量
5-10mg:頭痛、発汗、眩暈。
-40mg:眩暈、動悸出現。

防腐剤としてアジ化ナトリウムが入った蒸留水で、誤って紅茶を入れて飲んだという事故が報告されている。この蒸留水のN3-の濃度は214mg/L、カップ1杯のN3-の量は40mgであった。40mgを飲んだ3人は3-6分後、眩暈、動悸を感じたがまもなく完全に回復した。80mg(コップ2杯)飲んだ24歳の男性は、床に倒れ、両腕に放散する狭心症に類似した激しい胸痛と、足の痺れを訴えたが数時間で回復した。20mg(コップ半杯)飲んだ人は、軽い体の異常を訴えたのみであった。
蒸留水と間違え、アジ化ナトリウムとして50-60mgを飲んだ39歳の男性は、5分後卒倒し、暫く意識を失い、尿を失禁した。10分後、吐き気と激しい頭痛を訴え、頭痛は翌朝まで続いたが、1週間後には完全に回復した。
運動生理学の実験に参加した女子学生が、生理食塩液を飲むべきところ、防腐剤としてアジ化ナトリウムが0.1%入っていた生理食塩液700mLを飲んだ。5分後に意識混濁を来して倒れ、嘔吐と下痢で入院したが検査に異常なく、一晩の経過観察で退院した。しかし翌日にかけて胸痛と呼吸困難が増悪し、再入院となり、飲んで84時間後に心不全で死亡した。剖検で心室の前側壁に広範な心筋の壊死が認められたが、冠状動脈は正常であった。この症例はアジドの心筋毒性を示すものである。
この報告の700mg、13.5mg/kgが現在報告されているヒトの最小致死量である。3時間半後の尿から135ng/mLのアジドが検出された。3時間半の総排泄量は、摂取量の0.0041%であった。
アジ化ナトリウムは、酸と反応してアジ化水素を発生する。アジ化水素は沸点が低いため、稀釈溶液からでも高濃度のアジ化水素が発生する。自殺目的で15-20gを飲んだ男性が、2時間後病院に運ばれ集中的な治療が行われたが、入院2時間後に心室性不整脈、心室細動を起こし、服毒5時間後に死亡した。この時、蘇生に当たった医療従事者の殆どが、頭痛、嘔気、ふらつき等の中毒症状を発現5-10分毎に交代して治療にあたらざるを得なかったとする報告がされている。

症状 症状として低血圧、頻脈、頻呼吸、痙攣、頭痛。
狭心症類似胸痛、手足の痺れ。眩暈、動悸、意識混濁、意識喪失、尿失禁、嘔吐、下痢、遅発性の心筋壊死。
急性症状
吸入:咳、息切れ、頭痛、鼻づまり、眼のかすみ、心拍数低下、血圧降下、意識喪失。
皮膚:吸収される可能性あり。 発赤、水疱。
眼:発赤、痛み。
経口:腹痛、吐き気、発汗。 他の症状については「吸入」参照。
処置 応急処置
吸入:新鮮な空気、安静。 必要な場合には人工呼吸。 医療機関に連絡する。
皮膚:新鮮な空気、安静。 必要な場合には人工呼吸。 医療機関に連絡する。
眼:15分間流水で洗い流し(可能であればコンタクトレンズをはずして)、医師に連れて行く。
経口:をすすぐ。 吐かせない 。 多量の水を飲ませる。 安静。 医療機関に連絡する。解毒薬として『亜硝酸ナトリウム』は無効の報告。
特異的解毒剤、拮抗剤はない。
基本的処置・対症療法を行う。
経口摂取の場合、突然、虚脱状態や痙攣が起きる危険性があるため、催吐は勧められない。
胃洗浄、薬用炭(活性炭)・下剤の投与を行う。
呼吸・循環機能の維持管理に留意し、少なくとも
48-72時間は経過を観察する。
痙攣、血圧低下、肺水腫、代謝性アシドーシス等は対症的に治療する。
交換輸血、血液吸着、血液透析、腸洗浄には有用性を示す資料がない。
治療に当たっては、アジ化水素の発生に注意し、医療従事者の保護具着用、治療室の換気、患者の吐物や胃洗浄液の管理等、二次汚染対策が重要である。
吸入の場合、新鮮な空気下に速やかに移送し、呼吸不全を来していないかチェック、汚染された衣服は脱がせ、曝露された皮膚、眼は大量の流水で洗う。
咳や呼吸困難のある患者には、必要に応じて気道確保、酸素投与、人工呼吸等を行い、全身症状の発現を注意深く観察する。その他、経口摂取の場合に準じて治療する。
事例 アジ化ナトリウム混入事件 元内科医長一転有罪差し戻し審  京都地裁判決

京都市右京区の旧国立療養所(現・独立行政法人国立病院機構)宇多野病院で1998年10月ポットにアジ化ナトリウムが混入され、医師7人が薬物中毒症状を起こした事件で、傷害などの罪に問われた同病院の元内科医長・石田博被告(50)の差し戻し審判決が6日、京都地裁であった。東尾龍一裁判長は、「状況証拠から被告が犯人であることは証明されている」として、懲役1年4月(求刑・懲役1年6月)を言い渡した。被告側は控訴する。

東尾裁判長は判決で、自白調書について、「犯行を自認する核心部分の信用性は乏しい」とした。しかし、検察側が被害者らの供述から絞った犯行時間帯について「この間に被告のみが犯行を行うことが十分可能だった」とし、石田被告が任意提出した尿から高濃度のアジ化物イオンが検出された点は「自ら自己の尿に工作したことが強く疑われる」と断じた。

石田被告は捜査段階で犯行を自供したが、公判では否認に転じた。一審の京都地裁は「任意性に疑いがある」として自白調書を証拠採用せず、無罪を言い渡したが、大阪高裁は調書を採用しなかったのは違法として一審判決を破棄して差し戻し、最高裁も石田被告の上告を棄却した[読売新聞,第46872号,2006.9.6.]。

備考 不思議だ!
一審の京都地裁は「任意性に疑いがある」として、自白調書を証拠採用せずに無罪とした。大阪高裁は調書を採用しなかったのは違法だとして一審判決を破棄、差し戻した。最高裁も被告の上告を棄却、今回差し戻しとして行われた一審では、有罪判決が出た。  不思議だ!
自白調書を証拠採用しなかったのは、証拠能力がなく、有罪を立証する根拠とはならないと判断したからではないのか。しかし、高裁は調書を採用しなかったのは、違法だとして一審判決を破棄したというが、裁判官が調書を読んだ上で、証拠能力なしと判断したとすれば、調書は証拠として使われていたということではないのか。それなのに何故違法だといわれることになったのか。
更に不思議なのは、裁判官が交代したら同じ調書が証拠能力を発揮して無罪が有罪に変わったということである。しかし、これだけ見事に違う結果が出ると、如何に人がやることとはいえ、信頼性に欠けるのではないか。
まあ、今回も推理小説で使用された毒薬ではないが、まあ、世間一般に知られてきているようなのと、特効的な解毒薬・拮抗薬がないということで、調べておくことにした。
文献 1)志田正二・代表編:化学辞典;森北出版株式会社,1999
2)薬科学大事典 第2版;廣川書店,1990
3)Anthony T.Tu・編著:毒物・中毒用語辞典;化学同人,2005
4)内藤裕史:中毒百科-事例・病態・治療-;南江堂,2001
5)国際化学物質安全性カード;http://www.nihs.go.jp/ICSC/,2006.9.9.
6)(財)日本中毒情報センター;症例で学ぶ中毒事故とその対策;じほう,2000
調査者 古泉秀夫 記入日 2006.9.12.

アンチモンの毒性

木曜日, 8月 16th, 2007
対象物 アンチモン(antimony)。
成分 アンチモン:antimony。別名:アンチモニー。[英]antimony、[独]antimon、[仏]antimoine、[ラ]stibium。原子番号:51。Sb=121.75。
一般的性状 輝安鉱(キアンコウ)(Sb2S3)から製造する。両性元素で、単体としては金属光沢を持った半 金属状態のもの、黄色の非金属状態のもの及び高圧で安定なものの3種類の同族体が存在する。天然では酸化物や硫化物として産出する。antimonyは単体、化合物とともに毒性が強く、胃の疝痛、下痢、皮膚炎、気管支炎などを起こす が、その毒性は砒素ほどではない。活字金や合金材料として利用され、エナメル、塗料、ゴム硬化剤として用いられる。
三硫化アンチモン(antimony trisulfide:Sb2S3):灰黒色粉末、水には僅かにしか溶けないが、塩酸、アルカ リ、硫化カリウム液に溶ける。水溶性塩は、消化管から徐々に吸収され、三価antimonyは胆汁中へ、五価antimonyは尿中に排泄される割合が高く、吸入では吸収が大きく、主として尿中に排泄される。
常温における安定型(灰色アンチモン)は、銀白色の金属光沢のある結晶で、硬 く脆い。粉末状では灰白色でやはり光沢がある。粉末を加熱又は炎に接触させると、中等度の火災危険性がある。乾燥空気中では、殆ど変化せず、湿った空気中では徐々に光沢を失う。空気中又は酸素中で熱すると青い炎を上げて燃え、酸化アンチモン(III)を生じる。フッ素中では激しく燃える。塩素中では粉末。antimonyは発火し、赤い炎を上げて燃え、塩化アンチモン(V)を生じる。黒色アンチモンは、特殊な条件で生成する粉末状の不安定型アンチモンで、常温の空気中で容易に酸化され、発火することもある。融点:630.5℃。本品は水に不溶、王水ないし少量の硝酸を含む塩酸には可溶。
地殻中のantimony濃度は0.2mg/kg程度で全元素中の62位であ る。海水中濃度は約0.5μg/L。生体内で何等かの生理的な役割を担っているという報告はない。

[代謝]

吸収は肺と腸管からが主な経路で、吸収の程度は化合物の水に対する溶解の難易 に左右されるところが大きい。定量的な資料は少ないが、可溶性化合物の吸収はかなり迅速である。antimonyの生体内分布は3価と5価では異なる。3価のantimonyは各種の実験動物で、肝にやや濃縮される傾向があると報告されている。また、人を含め、各種の実験動物で赤血球中の濃度が高く、イヌやラットでは、甲状腺、副甲状腺への蓄積傾向が認められている。5価のantimonyは3価ほど肝に濃縮せず、むしろ脾にたまる傾向があるといわれる。
antimonyの排泄は、囓歯類の実験で見る限り、3価は尿中に、5価は尿 中に大部分排泄されるが、人の場合、3価のantimonyも尿中への排泄は無視できない。しかし、これらの生体内分布と排泄の動態は、吸収速度と吸収後の時間により著しく影響を受けると考えられる。ハムスターに3価と5価の124-Sbを吸収させると、両方とも肝と骨への蓄積が見られる。血液では3価は常に赤血球中に多く、5価は曝露2時間後には血漿中に多かったが、24時間後に逆転し、赤血球中に多くなった。
antimonyの生物学的半減期は放射性antimonyをハムスターに吸入させた場合、約16日、マウスに酒石酸アンチモンカリ100μgを腹腔内注射した場合は約30時間であった。

毒性 ヒ トにおける推定経口致死量:200mgから2gの間。空気中の本剤化合物の最高許容濃度は0.5mg/m3である。stibineの限界値は 0.1ppm。
黒色アンチモン
ラット(経口)LD50:100mg/kg、 ラット(腹腔内)LDL0:100mg/kg、モル モット(腹腔内):LDL0:150mg/kg。
五酸化アンチモン(antimony pentoxide)
ラットLD50:20g/kg。RTECS=急性毒性 LD50:ラット(腹腔内)4g/kg。
三酸化アンチモン(antimony trioxide): [劇物]、一定の状況下で水素と反応、非常に有毒なガス(スチビン)を生成。接触すると皮膚や眼に薬傷を負うことがある。RTECS=急性毒性LD50:ラット(経口)>34,600mg/kg。
五塩化アンチモン(antimony pentachloride): [劇物]、蒸気及び煙霧は皮膚、眼、粘膜を刺激する。RTECS=急性毒性LD50: ラット(経口)1,115mg/kg。
三塩化アンチモン(antimony trichloride): [劇物]、接触すると皮膚や眼に薬傷を負うことがある。吸い込むと有毒、火災によって刺激性又は有毒なガスを発生することがある。RTECS=急性毒性
LD50:ラット(経口)525mg/kg。
症状 酒石酸アンチモンナトリウムの注射液は筋肉か皮下に注射するとき、局所の壊死を生じる。化合物の経口 摂取時には、口と喉の薬傷、喉の収縮と窒息、悪心と嘔吐を生じ、酷い出血性下痢を伴う。無尿、筋肉痙攣、譫妄、麻痺と昏睡。全身ショックと心臓血管虚脱。
中毒症が長引くと、肝と腎障害を起こす。
スチビン(stibine:水化antimony)の吸入時:頭痛、悪心、嘔 吐、筋肉衰弱、黄疸、貧血を生じる。
煙霧と塵埃に慢性的に曝露されると、皮膚に掻痒性の膿疱性発疹、出血性歯肉 炎、結膜炎及び咽頭炎を生じる。頭痛、体重減少、貧血が起こる。
自殺目的、過誤によりantimony化合物を摂取したり、antimony を溶出する食器を使用した場合、胃の灼熱感、疝痛、悪心、嘔吐、水様下痢等の急性胃腸炎症状で、重症例は循環不全により死亡することもある。治療用のantimony化合物を静注した時の副作用として、頭痛、眩暈、咽頭痛、金属味、咳、悪心、下痢、心悸亢進などが報告されている。
処置 経 口摂取
胃洗浄は効力不明。牛乳と水を混ぜた卵白を保護剤として与えても良い。ショックは静脈内輸液で治療。保温、大量の液体摂取。ジメルカプロール 200mg(3mg/kg)を6時間毎に筋肉内注射。48時間後は1日2回に減ずる。48時間持てばおそらく回復する。
stibine吸入時
上記の通りジメルカプロール投与。溶血に対しては輸血が必要。酸素吸入と人工 呼吸。
三酸化アンチモン
吸入した場合:新鮮な空気の場所に移し、安静に務める。
皮膚・眼に付着した場合:直ちに水で洗い流す。
五塩化アンチモン
皮膚に付着した場合:希アルカリで中和し、大量の水で洗い流す。
眼に入った場合:直ちに清水で15分間以上洗浄し、医師の手当てを受ける。
誤って飲み下した場合:胃洗浄。
三塩化アンチモン
皮膚や眼に付着した場合:直ちに水で十分洗い流す。
事例 この秘密結社の存在は懺悔の言葉からパリの大司教の耳にまで達した。バスティーユにほど近い兵器庫に有名な<火刑法廷>がつくられ、被告たちは車裂きの刑や火あぶりの刑に処せられた。1672年にルイ十四世の愛人モンテスパン婦人が謎の死をとげたことは、毒薬探求者たちに刺激を与えた。1672年から1680年までの間に、フランス上流階級の貴婦人が何人も火刑法廷に召還され………その中にはマザラン枢機卿の二人の姪、ブイヨン公爵夫人と、ユージーン王子の母にあたるソワンソン伯爵夫人もいた。しかし秘密結社の全貌が世界的に明らかにされたのは、1676年のブランヴィリエ公爵夫人の裁判であって、この裁判は三カ月も続いたのである。
ブランヴィリエ公爵夫人の行動は、愛人サント・クロワ大尉の急死によって暴かれた。サント・クロワ大尉の遺産の中に、“自分の死後は聖ポール街に住むブランヴィリエ公爵夫人に届けてもらいたい”と書きしるした手紙を添えたチーク材の木箱があった。この木箱には昇汞、アンチモニー、アヘンなどの毒薬が詰まっていた。ブランヴィリエ公爵夫人は逃亡したが、結局デプレという探偵の努力によって法廷に引き出され、大規模な毒殺事件の罪に問われたのである。メートル・ニヴェールが弁舌たくみに彼女を弁護したが、彼女を有罪に追い込んだのはデプレだった。彼は公爵夫人が密かに彼に託した自供書を法廷に提出したのである。この供述書は彼女が実際に成功した事件の他に、未遂に終わったいくつかの事件まで列挙したおそろしいものであった。彼女は断頭の刑に処せられたあと火刑にするという宣告を下される。
判決のあと、共犯者の名を白状させようとして彼女は<水責めの拷問>にかけられた。これは当時の裁判の方法一つで、被告を台の上に寝かせ、皮のじょうごを口に突っ込んで水を注ぎ込むのである [小倉多加志・訳(ジョン・ディクスン・カー;John Dickson Carr):火刑法廷;ハヤカワ文庫,1976]。
備考 毒殺に使用される毒物について、蘊蓄を述べる場面が何回も出てくるが、その中の一つがanti-monyである。直接物語の本筋とは関係しない毒物であるが、古い毒物であり、最近の物語では使用される可能性がないと思われるため、ここで取り上げることにした次第。ところで火刑法廷の殺人者は、どうやら一筋縄ではいかないようで、何とも厄介な性格をしていらっしゃる。
しかし、もし物語の通りであるとすると、単なる毒殺事件ではなく、おどろおどろしい話になるが、外国でもそういうことはありかというのが感想である。しかし、作者は毒薬の好きな人だなと感心する。
文献 1) 薬科学大辞典 第2版;広川書店,1990
2)Anthony T.Tu・編著:毒物・中毒用語辞典;化学同人,2005
3)14303の化学商品;化学工業日報社,2003
4)後藤 稠:産業中毒便覧(増補版);医歯薬出版株式会社,19925)梅津剛吉:家庭内化学薬品と安全性;南山堂,1992
6)白川 充・他:薬物中毒必携 第2版;医歯薬出版株式会社,1989
7)松原 聡:フィールドベスト図鑑 日本の鉱物;学習研修社,2003
調査者 古泉秀夫 記入日 2005.12.30.

治験薬一覧:M

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:MCC-135

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
心不全治療薬。欧米で開発中、第I相試験段階。三菱東京製薬。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:MCC-555

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。2型糖尿病治療剤。インスリン抵抗性改善剤で、同種の薬剤に比べ高い安全性を示したとされる。低用量での効果を確認。1998年10月、米・J&J社に供与し、世界的な大型新薬として期待。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:MCC-847

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。気管支喘息、アレルギー性鼻炎治療剤。ロイコトリエンD4受容体に拮抗することにより、気管支収縮の抑制作用を示す。1999年9月、アストラゼネカ社との間で日本の独占的な開発・販売権を取得することで合意。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:MCI-154

<一般名:———>

概要

第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。心不全治療薬。注射剤。Ca感受性を増強して心筋の酸素消費量を増大することなく、心臓の収縮力を高める。血管拡張作用もあり、大型新薬としてきたい。本剤の経口剤がMCC-135。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:MCI-186

<一般名:edaravine>

概要

[商]ラジカット(三菱東京)。脳循環改善剤。申請中。[剤型]静注用。フリーラジカルスカベンジャーで、プロスタサイクリンの遊離を刺激し、アラキドン酸カスケードにおけるリボキシゲナーゼ経路を阻害する。脳梗塞急性期の治療薬として開発されている。「エダラボン」(三菱東京)。プロスタサイクリンの遊離を刺激し、リポキシゲナーゼを阻害する。脳浮腫抑制作用、組織障害保護作用、神経脱落症状改善作用、遅発性神経細胞死抑制作用等を示すとされている。脳保護薬としての期待がもたれている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000・高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)

治験記号:MG-94

<一般名:magnesium sulfate>

概要

[治験薬]。
従来、鎮痙剤として「子癇」に用いられてきたが、今回、切迫早産の効能追加のため臨床評価を行い、子宮収縮抑制効果、並びに母児への安全性について検討を行った。製剤は1管20mL中に硫酸マグネシウム2gとブドウ糖2g含有する注射剤。初回、硫酸マグネシウムとして4gを20分以上かけて緩徐に静注し、以後、毎時1gより漸増し最大時3gとした。血清マグネシウム濃度は、4?7mEq/Lに維持した。原則として7日間投与とし、投与期間は妊娠36週6日迄とした。副作用は76.6%に163件発現。熱感、口渇、潮紅、倦怠感、無力症など131件を占めた。鳥居薬品。

出典

高杉益充:月刊ミクス,3:92-93(2000)

治験記号:MGI-114

<一般名:irofulven>

概要

アルキル化作用の抗癌剤。米国では前立腺癌、膵臓癌で第II相臨床試験段階。米・MGI社と提携。国内では第I相臨床試験準備段階。(大日本製薬)

出典

月刊ミクス,2:75(2001)

治験記号:MK-476

<一般名:montelukast sodium>

概要

[治験薬]。
モンテルカスト(萬有製薬)。ロイコトリエン受容体拮抗薬。
本品を吸入ステロイド薬に追加投与した結果、吸入ステロイド薬の使用量が約80%減少したことを示す、大規模臨床試験結果が第96回米国胸部疾患学会国際会議で報告されたと米国メルク社が発表。欧州10カ国で行われた同試験では、中?高用量の吸入ステロイド薬(プロピオン酸ベクロメタゾン600?3,2000μg/日)とβ2-刺激薬(1日6回吸入以下)を併用した成人喘息患者581人にモンテルカスト10mg、1日1回1錠を48週間追加投与し、吸入ステロイド薬の減量効果を検討した。その結果、
[1]モンテルカスト追加投与により約2/3の患者で吸入ステロイド薬の使用が完全に中止できた。

[2]同剤追加投与により、吸入ステロイド薬の使用量が約80%減少した。
[3]同剤追加投与により、吸入ステロイド薬の減量期間中、β2-刺激薬の使用頻度が減少したにもかかわらず、患者の喘息状態は安定していた。
[4]同剤追加投与により使用した全ての吸入ステロイド薬(プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、フルニソリド)で同等の減量効果が認められたとしている。MK-0476・L-706631。

出典

日刊薬業,2000.5.16.

治験記号:MK-906

<一般名:finasteride>

概要

[商]プロスカー(万有製薬)。5α-リダクターゼ阻害剤。申請中。[剤型]錠剤。前立腺肥大症治療剤。4-アザステロイド化合物で、5α-還元酵素(5α-reductase)を阻害することにより、前立腺肥大症の発症に密接な関連があると考えられている5α-DHTの合成を阻害する新しいタイプの前立腺肥大症治療薬である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:MK-933

<一般名:ivermectin>

概要

イベルメクチン(Merck)。avermectin-B;Stromectol[商]。ストロメクトール(万有)。駆虫剤。糞線虫。経口剤。国内第三相臨床試験段階。海外ではオンコセルカ症を適応として既に使用されている。ivermectinは、Strptomyces avertimilis由来の8-component avermectin complexから抽出された化合物で、イソブチル側鎖を有するcomponent B1aとイソプロピル側鎖を有するcomponet B1bの混合物である。本剤は線虫を麻痺させ、キチン代謝を阻害するとされている。海外ではオーストラリアで上市されている。国内では糞線虫の適応でorphan drug指定された。糞線虫は沖縄において約3万人の患者がいると推定されている。

出典

明日の新薬CD-ROM,2001.10.22.

治験記号:MK-966

<一般名:rofecoxib>

概要

[治験薬]

消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、
COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、
抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。[適]慢性関節リウマチ。[商]vioxx(萬有製薬)。phase
II(2000.2.16.現在)

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験記号:MKC-242

<一般名:———>

概要

[治験薬]
抗うつ薬。欧米で開発中、第II相段階。三菱東京製薬。5-HT1A受容体作動薬で、鬱病、不安神経症の治療薬として開発されている。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:MKC-733

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
消化管運動調節薬。初めてのセロトニンIII受容体のパーシャルアゴニストで、上部消化管、下部消化管の不定愁訴に対する治療効果が期待されている。現在、英国で第I相試験が終了し、日本では第II相段階。これまでの薬剤は上部・下部消化管の不定愁訴のうち、いずれか一方にしか適応されていないが、本剤は両方に対する治療効果が期待されている。三菱東京製薬。日本以外はベルギー・ヤンセン社対応。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:MP-1727

<一般名:pentetreotide>

概要

[商]未定(マリンクロット)。ソマトスタチン受容体、診断薬。申請中。[剤型]静注用剤。消化管に広く分布するポリペプチドホルモンであるソマトスタチンの誘導体の一つであるペンテトレチオドに放射性インジウムを標識した化合物。シンチグラフィー用造影剤。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:MRA

<一般名:——–>

概要

ヒト型抗IL-6受容体拮抗剤。慢性関節リウマチ等治療薬。[剤型]注射剤。英国・第II相臨床試験。国内第I相・第II相臨床試験。(中外製薬)。ヒト型抗IL-6 受容体。慢性関節リウマチ等の治療薬。[剤型]注射剤。(中外-米・プロテインデザインラボ社)。

出典

月刊ミクス,12:73-75(2000)

治験記号:MX-68

<一般名:——–>

概要

メトトレキサート(MTX)誘導体。慢性関節リウマチ等の治療薬。[剤型]錠剤。英国において第I相臨床治験段階。中外製薬。MTXと異なりポリグルタメーションを受けないため骨髄抑制等の副作用は少ないのではないかと期待されている。免疫抑制作用だけではなく、抗炎症作用を持つと報告されている。

出典

月刊ミクス,12:75(2000)

治験薬一覧:L

木曜日, 8月 16th, 2007

 

治験記号:L-627

<一般名:biapenem>

概要

[治験薬]
BIPM、ビアペネム。注射用カルバペネム系抗菌剤で、グラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性菌に対して幅広い抗菌スペクトルと強い抗菌活性を示し、、β-ラクタマーゼに対して極めて安定である。また、腎デヒドロペプチダーゼに安定である。中枢神経に対する作用が殆ど認められないのが特徴である。現在、複雑性尿路感染症に対する臨床検討がされている。ワイスレダリー。[商]オメガシン(日本ワイスレダリー)。カルバペネム系抗生物質。申請中。[剤型]点滴静注用剤。グラム陽性菌に対する抗菌力はIPMより僅かに弱いが、グラム陰性菌、特に緑膿菌にはIPMより強い抗菌力を示す。ヒトにおける半減期は長いが、安全性が高い。

出典

高杉益充:月刊ミクス,3:92-93(2000)・トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

 

治験記号:LMB

<一般名:Leptomycin B>

概要

レプトマイシンB。1983年HamamotoらによりStreptomyces属の放線菌から単離された抗カビ物質である。本品が近年再び脚光を浴びるきっかけとなった特異的な活性を知る手がかりは、その構造が明らかにされた時点で報告されていたMucor属のカビと分裂酵母であるS.pombeにしか活性を示さないという、極めて特徴的な抗菌スペクトルを示した点である。本品はHIVウイルスの増殖に重要な役割を果たしているRev蛋白質の核外移行を特異的に阻害することが発見され、再び注目を集めるようになった。

出典

青木俊二:ファルマシア,35(9):940-941(1999)

 

治験記号:LY-110140

<一般名:fluoxetine HCl>

概要

[治験薬]
抗うつ薬。塩酸フルオキセチン。海外でプロザック(イーライリリー)として市販されているSSRIの一つ。日本では2000年4月現在健康成人を対象に薬物動態試験を開始した段階。この試験はブリッジング・スタディに向け、安全性に対する海外データの同等性を確認するためのもの。ブリッジング・スタディが実施されれば、2?3年後の申請も見込むとしている。[商]prozac(中外リリークリニカルサーチ)。選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)。[適]うつ病、うつ状態等。[剤型]経口剤。国内臨床第II相試験段階。

出典

1)日刊薬業,2000-4-12・2)月刊ミクス,12:74(2000)

 

治験記号:LY-139481HCl

<一般名:raloxifene HCl>

概要

選択的エストロゲン受容体調整剤(SERM)。エストロジェン(骨量減少予防、骨折抑制効果が認められている)と同様の効果を発揮し、エストロジェンで問題となる不正出血、子宮癌誘発等の副作用の発現はみられないとされている。第III相臨床試験臨床治験(中外-日本イーライリリー)。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

 

治験記号:LY-139603

<一般名:tomoxetine HCl>

概要

選択的ノルエピネフリン再取込阻害剤(SNRI)。[適]小児・成人の注意欠陥、多動性障害(ADHD)。[剤形]経口剤。米国において第II相臨床試験。国内第I相臨床試験段階。(中外リリークリニカルサーチ)。

出典

月刊ミクス,12:74(2000)

 

治験記号:LY-170053

<一般名:olanzapine>

概要

[商]ジプレキサン。抗精神分裂病剤。申請中。[剤形]錠剤。チエノベンゾチアゼピン誘導体で、非定型的抗精神病薬であるクロザピンと類似した活性プロフィールを持つ5-HT2/D2受容体拮抗薬である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

 

治験記号:LY-248686

<一般名:duloxetine hydrochloride>

概要

抗うつ剤。SNRI(セロトニン・ノルエピネフリン再取込阻害剤)で、セロトニンとノルエピネフリンの再取込を強力に阻害する作用を有し、抗コリン作用や他の受容体に対する親和性は極めて弱い。塩酸イミプラミンとの二重盲検比較試験で、ほぼ安全以上の安全度で有意に優れた成績を示し、抗コリン性副作用と循環器系副作用も有意に少ない結果がでたと報告されている。米・イーライリリー社との提携品。臨床第III相試験段階。2002年申請予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

 

治験記号:LY-275585

<一般名:insulin lispro>

概要

[商]ヒューマログ(リリー)。超速効型インスリンアナログ。申請中。[剤型]皮下注射。
遺伝子組換え技術により産生された速効型インスリンアナログであり、レギュラー人インスリンとの比較で、より速やかに吸収されることが示唆されている。また、食前投与が可能である。インスリンリスプロ(イーライリリー)。超速効型インスリン製剤。ヒトインスリンB鎖のC末端、28位のプロリン及び29位リジンのアミノ酸配列を置換したアナログである。この置換によりインスリン分子間の自己会合が低下し、皮下から迅速に血中へ吸収され、作用発現が速やかになり、作用持続時間も短縮される。従来の速効型ヒトインスリンと比較し、食後血糖コントロールを改善し、夜間低血糖、重症低血糖及び低血糖全般の発現頻度が低下すると報告されている

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000・高杉益充:DI室;月刊ミクス,4:72(2001)

 

治験記号:LY-333531

<一般名:——–>

概要

PKCβ阻害剤(イーライリリー-武田)。本剤はイーライリリー社が創製した糖尿病性細小血管合併症治療薬で、糖尿病性神経障害や糖尿病性網膜症の治療薬として臨床試験を進めている経口薬。現在欧米では第3相試験、国内では第2相試験を実施している。

出典

薬事新報,No.2301:19-20(2004)

 

治験記号:LY-450,190

<一般名:tadalafil>

概要

一般名:タダラフィル、[商]シアリス(米・リリー)。本剤はED(勃起障害)治療薬である。本剤はシルデナフィルと同様フォスフォジエステラーゼ(PDE)阻害剤であるが、半減期が長いのが特徴である。経口投与後速やかに吸収され、最高血漿中濃度は378μg/mLに達する。肝でチトクロームP450(CYP)3A4を介して代謝されるが、治療濃度ではCYP3A4を阻害も誘導もせず、ロバスタチンの代謝に影響を与えない。チトコナゾールとの併用で本剤の血中濃度が上昇する。用量は10-20mg/回であるが、216例を対象とした臨床試験で、プラセボに比べて有効勃起機能の改善効果が認められている。副作用として頭痛、消化器症状が見られる。

出典

薬事新報,No.2288:1145(2003)・Giuliano F.et al:Eu.Heart J.4(Suppl.H),H245,2002

治験薬一覧:K

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:KCB-1

<一般名:trafermin>

概要

[商]フィブラスト(科研)。褥瘡・皮膚潰瘍治療剤。繊維芽細胞成長因子(bFGF)。申請中。[剤型]用時溶解型外用液。遺伝子組換えヒト型塩基性繊維芽細胞成長因子で、繊維芽細胞に対する遊走・増殖活性、コラーゲン合成促進、血管新生によって肉芽組織の形成を促進する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:KE-298

<一般名:esonarimod>

概要

[治験薬]
エソナリモド(大正)。疾患修飾性抗リウマチ剤。リウマチの病態進展に係わる様々な反応を抑制することにより抗リウマチ作用を示す。病理組織学的には、滑膜増殖、炎症細胞の浸潤、パンヌス形成、軟骨・骨の破壊等を抑制することが認められている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,2000

治験記号:KES-524

<一般名:——–>

概要

シブトラミン。第II相臨床試験。独・クノール社-エーザイ。肥満症治療剤。脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの再取込阻害に基づく中枢作用による満腹感の亢進と体内のエネルギー消費の亢進により、体重の減少効果が期待されている。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:KRN-8602

<一般名:———–>

概要

MX-2は微生物化学研究所とキリンビール(株)の共同開発によるアントラサイクリンでカルミノマイシンと同様に4位の-OCH3が-OHに、糖の3′-NH2がmorpholino基に置換されている。本薬の作用機序はadriamycinと同様である。急性毒性はadriamycinより強いものの、慢性毒性は弱い。adriamycin耐性のP-388、脳内接種されたL-1210に有効であった。adriamycinとの交差耐性は部分的であることが示唆された。臓器への移行性は速やかであるが、消失も速やかで蓄積性は少ない。脂溶性が強く、血液-脳関門を通過する。経口投与でも抗腫瘍性が見られた。第II相臨床試験は単回間歇及び3日間連日静注法で、脳腫瘍、造血器腫瘍、乳癌、胃腸癌などで行われている。DLFは白血球減少で、強い悪心、嘔吐、倦怠感が現れるが、口内炎と脱毛は殆ど認められなかった。

出典

藤田浩:構造活性相関の話-抗癌剤(アントラサイクリン系);日本薬剤師会雑誌,50(2):273-279(1998)

治験記号:KRP-197

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験。剤形:錠剤。小野薬品-杏林。ムスカリンM3受容体拮抗剤で、膀胱平滑筋の収縮を選択的に抑制して失禁などを抑える頻尿・尿失禁治療薬。2001年2月杏林が創製した本薬に関し、小野は国内での共同開発・販売に基本的合意に達し、第II相臨床試験から開発に参画する。5年後を目途に申請する計画。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:KW-3902

<一般名:——–>

概要

協和醗酵工業(株)が創製したアデノシンA1受容体拮抗剤。本剤は腎機能を調節しているとされるアデノシンA1受容体に拮抗作用を示し、強力なナトリウム選択性利尿効果を持つ一方で、従来の同効薬に見られる低カリウム血症の副作用の心配がない。日本・英国で第II相臨床試験を実施中であるが、今回、米国の医薬品開発ベンチャー企業ノバァカルディア社に導出。

出典

薬事新報,No.2290:18(2003)

治験記号:KW-4679

<一般名:olopatadine hydrochloride>

概要

[商]アレロック錠(協和醗酵)。抗アレルギー剤、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴う掻痒。申請中。[剤型]錠剤。新規抗アレルギー薬で、その薬効発現には、ロイコトリエンや血小板活性化因子(PAF)等の脂質性メディエーター遊離抑制作用、神経ペプチド遊離抑制作用、ヒスタミン遊離抑制作用、ヒスタミンH1受容体拮抗作用等が関与していると考えられている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:J

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:J-104135

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
尿失禁治療薬。万有製薬は2000年8月11日日本と米国で臨床治験段階の尿失禁・慢性閉塞性肺疾患治療薬(ムスカリンM3受容体拮抗薬)の開発を中止すると発表した。米国での第II相臨床治験bの中間解析の結果、対照薬と比較して有効性が確認できなかったため。国内では第I相臨床治験段階。

出典

日刊薬業,2000.8.15.

治験記号:JK-6251,2-CdA

<一般名:——–>

概要

一般名:クラドリビン(ヤンセン協和)。アデノシンデアミナーゼ耐性のプリンアナログである。増殖期だけでなく、静止期の細胞にも細胞毒性を発揮することによりヘアリーセル白血病(HCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、濾胞性リンパ腫などの難治性リンパ腫瘍に対する効果が期待され、欧米では既にHCLに対する第一選択薬として承認され、CLLへの有効性も報告されている。副作用として血液毒性と感染症(特に日和見感染)が報告されており、投与に対しては厳重な注意が必要である。更に種々の悪性リンパ腫に対しての有効性が期待されている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,11:105(2000)

治験記号:JTE-522

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、 COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、 抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。[適]慢性関節リウマチ。[商]tiracoxib(日本たばこ)。phase II(2000.2.16.現在)

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験薬一覧:I

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:IC-351

<一般名:——–>

概要

選択的PDE5(ホスフォジエステラーゼタイプ5)阻害剤。[適]性機能障害。[剤型]経口剤。欧米において第III相臨床試験臨床治験段階。国内治験準備段階。(中外リリークリニカルサーチ)。

出典

月刊ミクス,12:74(2000)

治験記号:ICI-1204,219

<一般名:——–>

概要

一般名:ザフィルルカスト(アストラゼネカ)。選択性の高いロイコトリエン受容体拮抗剤で、システイン含有ロイコトリエン(C4、D4、E4)によりもたらされる気管支収縮の抑制の他、好酸球の遊走活性の抑制等により気管支喘息に効果を示す。成人気管支喘息患者において中等度改善以上48.6%。患者の総合的印象の改善率は54.3%であったとされる。副作用としてGOT上昇、GPT上昇、Al-P上昇、倦怠感、手足の腫脹、肝細胞性障害等が報告されている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,11:104(2000)

治験記号:ICI-176,334

<一般名:bicalutamide>

概要

[治験薬]
前立腺癌。ビカルタミド。経口剤。第III相試験(アストラゼネカ)。非ステロイド性の抗アンドロゲン剤で、標的臓器において、5α-ジヒドロテストステロンのアンドロゲン受容体への結合を阻害する。前立腺癌治療剤として開発されている。申請中。[商]カソデックス。

出典

高杉益充:月刊ミクス,2:86-87(2000)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,1999

治験記号:ICI-204,636

<一般名:quetiapine fumarate>

概要

[商]セロクエル(ストラゼネカ-藤沢。抗精神分裂病薬。ジベンゾジアゼピン誘導体。申請中。[剤形]錠剤。ジベンゾチアゼピン誘導体で、非定型的抗精神病薬であるクロザピンと類似の活性プロフィールを持つ。抗精神分裂病薬として開発。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:ICI-204219

<一般名:zafirlukast>

概要

[商]アコレート(アストラゼネカ)。抗アレルギー用薬、呼吸器官様薬。申請中。[剤型]錠剤。LTD4拮抗作用による気管支喘息への効果が期待されている。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:IDEC-114

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
免疫疾患治療薬抗B7抗体(米国開発番号:IDEC-114)について米国アイデック・ファーマシューティカル社が同国における第I相試験成績を発表したと報告。試験では同剤の安全性が示されたのをはじめ、高投与量では乾癬の重症度改善も認められた。三菱東京はアジアにおけるライセンスをアイデックから受けており、国内では非臨床試験を実施中。米国皮膚科アカデミーで発表された内容によると中等症及び重症の感染患者に対し単回投与による安全性及び薬物体内動態の評価を目的に実施された。同剤の主な副作用は、短期間のインフルエンザ様症状、頭痛、寒気等の軽度なもので重篤な副作用は発現していないとされている。

出典

日刊薬業,第10445号,2000.3.21.

治験記号:IDEC-131

<一般名:———–>

概要

第I相臨床試験。米・IDEC社-エーザイ。ヒト型抗gp39モノクロナール抗体。自己免疫疾患治療剤。E-6040。全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなどの免疫疾患の治療剤として期待される。1995年米・IDEC社は米・ダートマス医大から全世界における開発権を取得し、1998年第I相試験に入った。エーザイはIDEC社と提携し、日・欧・アジアにおける販売権を取得。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:IDEC-C2B8

<一般名:rituximab>

概要

[商]リツキサン(全薬工業)。モノクロナール抗体、B細胞性悪性リンパ腫治療剤。申請中。[剤型]注射剤。B細胞表面上のCD20抗原に特異的に結合するマウスとヒトのキメラ型抗体で、補体依存性細胞障害作用あるいは抗体依存性細胞障害作用により、細胞を破壊すると考えられている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:INS-1

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
インスリン抵抗性改善薬。経口投与可能な低分子薬剤で、インスリン抵抗性患者において糖代謝調節酵素を活性化するイノシトールグリカンの主要構成要素と考えられている。米国では2型糖尿病及び多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)対象の第II相臨床試験が実施されており、日本では米国の第II相試験終了後に臨床試験に入る予定。(米国・インスメッド社-大正製薬)。

出典

日刊薬業,第10442号,2000.3.15.

治験記号:IS-741

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験(住友製薬)。石原産業が創製した急性膵炎治療薬(静注)。ホスホリパーゼA2の活性を選択的に阻害して効果を発揮する。1994年4月、石原産業と共同契約。

出典

月刊ミクス6:48(2001)