Herbと医薬品の相互作用
金曜日, 8月 17th, 2007*:原著論文中の評価『Likely・Possible・Unevaluable』は、それぞれ『ほぼ信頼できる情報(Likely)・可能性 がある情報(Possible)・評価不能(Unevaluable)』として記載した。
*:表中の商品名は、添付文書を参照する必要上記載したもので、添付文書の相互作用欄にherbとの相互作用が記載されていることを意味しない。
Herb | 一般名・商品名(会社名) | 報告の概要 |
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aloe(アロエ)
[局]。ユリ科。蘆薈(ロカイ) 。 |
*血糖降下剤
* acarbose・グルコバイ錠(バイエル) |
*血糖降下剤の作用増強(2 |
*抗不整脈剤
* ajimaline・リトモス錠(旭化成) * amiodaron HCl・アンカロン錠(大正) * aprindine HCl・アスペノン(シエーリング) * bepridil HCl・ベプリコール錠(オルガノン) * cibenzoline succinate・シベノール(藤沢) * disopyramide・リスモダン(アベンティス) * disopyramide phosphate・リスモダンR (アベンティス) * flecainideacetate・タンボコール(エーザイ) * lidocaine HCl・キシロカイン(アストラゼネカ) * mexiletine HCl・メキシチール(ベーリンガー) * nifekalant HCl・シンビット注(シエーリング) * pirmenol HCl・ピメノール(大日本) * pilsicainide HCl・サンリズム(サントリー) * procainamide HCl・アミサリン(第一) * propafenone HCl・プロノン錠(山之内) * quinidine sulfate・硫酸キニジン(日研) * sotaol HCl・ソタコール錠(ブリストル) |
*抗不整脈剤の作用増強(2 | |
betel nut(ビンロウジ)
[局]。ヤシ科。 英名:areca、areca nut、 betel nut。 別名:檳榔子。 東南アジア各地に産するビンロウ:Areca catechuL.の果皮を除いた種子。収斂、唾液分泌促進薬、条虫駆除薬等。また縮瞳薬臭化水素酸アレコリンの原料。 [成分]arecoline、 arecaidine等のアルカロイドとタンニン、脂肪油等。 |
flupenthixol | *ほぼ信頼できる情報として「檳榔子との併用による硬直、振戦、アカシジア(1」の報告。 |
*fluphenazine
* fluphenazine decanoate・フルデカシン注 * (三菱ウェルファーマ) * fluphenazine enanthate・アナテンゾールデポー * (三菱ウェルファーマ) * fluphenazine maleate・フルメジン錠 * (三菱ウェルファーマ) |
*ほぼ信頼できる情報として「檳榔子とfluphenazine の併用による硬直、運動緩慢、振戦(1」の報告。 | |
black cohosh(ショウマ)
[局]。キンポウゲ科。 英名:cimicifuga rhizome、black cohosh root。 別名:升麻。サラシナショウマ:cimicifuga simplex Wormskの根茎。漢方で頭痛、咽痛、麻疹、感冒、脱肛、子宮脱などを治療する方剤に配合する。成分はcimigenol、cimifugenin等の多数のトリテルペン類とクロモン誘導体が知られている。 |
*降圧剤
* alacepril・セタプリル錠(大日本) * benazepril HCl・チバセン錠(ノバルティス) * budralazine・ブテラジン錠(第一) * bunazosin HCl・デタントール錠(エーザイ) * cadralazine・カドラール錠(ノバルティス) * captopril・カプトリル錠(ブリストル) * cilazapril・インヒベース錠(ロシュ) * clonidine HCl・カタプレス錠(ベーリンガー) * delapril HCl・アデカット錠(武田) * doxazosin mesilate・カルデナリン錠 (ファイザー) * enalapril maleate・レニベース錠(万有) * guanabenz acetate・ワイテンス錠(アズウェル) * guanfacine HCl・エスタリック錠(ノバルティス) * hydralazine HCl・アプレゾリン錠(ノバルティス) * imidapril HCl・タナトリル錠(田辺) * lisinopril・ゼストリル(アストラゼネカ) * methyldoa・アルドメット錠(万有) * nitroprusside sodium・ニトプロ注(丸石) * perindopril erbumine・コバシル錠(第一) * prazosin HCl・ミニプレス錠(ファイザー) * quinapril HCl・コナン錠(三菱ウェルファーマ) * rescinnamine・セルシナミンS錠(ケミファ) * reserpine・アポプロン(第一) * temocapril HCl・エースコール錠(三共) * terazosin HCl・ハイトラシン錠(大日本) * todralazine HCl・アピラコール錠(協和醗酵) * trandolapril・オドリック錠(アベンティス) * trimetaphan camsilate・アルフォナード注 (ロシュ) * urapidil・エブランチン(科研) |
*降圧剤の作用増強(2 |
cascara(カスカラ)
カスカラサグラダ。クロウメモドキ科。 Rhamnus purshiana De Candolleの幹及び枝の皮を乾燥したもの。少量の苦味質、タンニン、アントロン誘導体等の他、emodinを主とするアントラキノン配糖体を含有する。大腸刺激下剤で常習性便秘に使用。 |
*抗不整脈剤
* ajimaline・リトモス錠(旭化成) * amiodaron HCl・アンカロン錠(大正) * aprindine HCl・アスペノン(シエーリング) * bepridil HCl・ベプリコール錠(オルガノン) * cibenzoline succinate・シベノール(藤沢) * disopyramide・リスモダン(アベンティス) * disopyramide phosphate・リスモダンR (アベンティス) * flecainideacetate・タンボコール(エーザイ) * lidocaine HCl・キシロカイン(アストラゼネカ) * mexiletine HCl・メキシチール(ベーリンガー) * nifekalant HCl・シンビット注(シエーリング) * pirmenol HCl・ピメノール(大日本) * pilsicainide HCl・サンリズム(サントリー) * procainamide HCl・アミサリン(第一) * propafenone HCl・プロノン錠(山之内) * quinidine sulfate・硫酸キニジン(日研) * sotaol HCl・ソタコール錠(ブリストル) |
抗不整脈剤の作用増強(2 |
chili pepper(唐辛子)
[局]。ナス科。英名:red pepper、chilly pepper。 別名:蕃椒、辣椒(中国名)。 唐辛子:Capsicum annuum L.などの果実。食用の辛味量として用いられるが、薬用では辛味性健胃及び皮膚刺激薬。辛味成分としてcapsicine、他に色素の capsanthin、capsicosideやビタミンCを含む。 |
*ACE阻害剤
* alacepril・セタプリル錠(大日本) * benazepril HCl・チバセン錠(ノバルティス) * captopril・カプトリル錠(ブリストル) * cilazapril・インヒベース錠(ロシュ) * delapril HCl・アデカット錠(武田) * enalapril maleate・レニベース錠(万有) * imidapril HCl・タナトリル錠(田辺) * lisinopril・ゼストリル(アストラゼネカ) * perindopril erbumine・コバシル錠(第一) * quinapril HCl・コナン錠(三菱ウェルファーマ) * temocapril HCl・エースコール錠(三共) * trandolapril・オドリック錠(アベンティス) |
*可能性がある情報として「ACE阻害剤の併用による咳(1」の報告。 |
danshen(タンジン)
シソ科。別名:丹参。 中国に産するSalviae militiorrhiza Bge.の根。漢方で去痰、止痛、排膿薬、また月経不順、月経痛、産後腹痛、丹毒等に用いる。成分は赤色色素のtanshinone-I、 tanshinone-IIA、cryptotanshinone等が知られている。 |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠 (エーザイ) |
*ほぼ信頼できる情報として「丹参との併用によるINR(国際標準比)上昇(1」の報告。 |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠 (エーザイ) |
*丹参及びdong quai(ドンクアイ)とwarfarinの併用による抗凝固作用の増強(2 | |
dong quai (ドンクアイ)
[局]。セリ科。英名:Japanese angelica root。 和名:当帰。 Angelica acutiloba Kitagawaの根。 別名:唐当帰A。 Angelica Sinensis Diels(Danggui)。 漢方では補血強壮、鎮静鎮痛薬として貧血、冷え症、月経不順などに用いられる。成分はbergapten、 butylphthalide、 butylidenephthalide、ligustilide等。 |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠 (エーザイ) |
*ほぼ信頼できる情報として「唐当帰との併用によるINR(国際標準比)上昇(1」の報告。
*可能性がある情報として「唐当帰との併用による消化管出血(1」の報告。 |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠 (エーザイ) |
*danshen(タンジン)及びwarfarinとの併用による抗凝固作用の増強(2 | |
eleuthero(エゾウコギ)
ウコギ科。五加皮(ゴカヒ)。 本邦では山野に自生する落葉灌木ウコギAcanthopanax spinosum Miq.の根皮が用いられる。中国ではウコギ科の南五加Acanthopanax gracilistytus W.W.Smith、紅毛五加Acanthopanax giraldii Harms.及びカガイモ科の北五加Periploca sepium Bge.など10数種記載されている。特異の芳香を持つがやや苦い。腹痛、疝気痛などに鎮痛剤として用いる。特に五加皮酒の原料として多量用いられる。刺五加:ハリウコギ。Eleutherococcus Senticosus; Acanthopanax Senticosus; Siberian Ginseng。 |
*digoxin(INN)
* digoxin・ジゴシン(中外) |
*ほぼ信頼できる情報として「五加皮との併用でdigoxin濃度上昇(1」の報告。 |
evening primrose oil
(マツヨイグサ油;) アカバナ科。 別名:宵待草、待宵草。 南米チリの原産、Oenothera odorata Jacq. の根。日本産のものは殆ど薬用にされることはない。花に精油を含む。根は解熱薬となる。感冒、咽喉炎に用いる。 |
*phenytoin(INN)
* phenytoin・アレビアチン錠・散・細粒・末・注 (大日本) |
*待宵草との併用によるけいれん発作のコントロール消失(2 |
*麻酔剤
* bupivacaine HCl・マーカイン注 (アストラゼネカ) * dibucaine HCl・ペルカミンエス(ナガセ) * doroperidol・ドロレプタン注(三共) * enflurane・エトレン吸入液(大日本) * halothane・フローセン吸入液(武田) * isoflurane・フォーレン液(ダイナボット) * Katamine HCl・ケタラール注(三共) * lidocaine HCl・キシロカイン注(アストラゼネカ) * mepivacaine HCl・カルボカイン注 (アストラゼネカ) * oxybuprocaine HCl・ベノキシールゼリー (参天) * pentobarbital sodium・ネンブタール注 (大日本) * procaine HCl・オムニカイン注(第一) * propitocaine HCl・シタネスト注 (アストラゼネカ) * propofol・ディプリバン注(アストラゼネカ) * sevoflurane・セボフレン液(ダイナボット) * tetracaine HCl・テトカイン注(杏林) * thiamylal sodium・イソゾール注 * (三菱ウェルファーマ) * thiopental sodium・ラボナール注(田辺) |
*評価不能とされるが「待宵草と麻酔剤の併用によるけいれん発作(1」の報告。 | |
garlic(ニンニク)
ユリ科。 英名:garlic。 Allium sativum Liliaceaeの多年草。 別名:大蒜。 中東の原産といわれる。地上部はネギに似るが、花序にはムカゴを生じる。鱗茎を香辛料とするほか、強壮薬とする。鱗茎にアミノ酸のalliinを含む。alliinは無臭であるが、分解して刺激臭のあるallicinを生ずる。 |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠(エーザイ) |
*評価不能とされるが「大蒜とwarfarin(INN)の併用によるINR上昇(1」の報告。
*大量摂取による硬膜外血腫(2 |
ginkgo(イチョウ)
イチョウ科。 英名:ginkgo。 Ginkgo biloba L.の種子(銀杏)、白果及び葉を薬用とする。外種子にはフェノール性化合物のギンゴール酸、ビロボール、微量の青酸配糖体、澱粉、脂肪。葉にはフラボノイドのイソムネチン、ギンゲチンが含まれる。鎮咳、夜尿症に用いられる。 多食又は生食すると中毒を起こし、死亡することがあるので注意が必要。 イチョウの若木の葉の抽出物質で活性を持った物質はギンコライドで、若木の葉や根に多量に存在する。イチョウ葉エキスはギンコライド(テルペン分子)以外にも多種類のフラボノイド(ギンコ・フラボン配糖体:ギンコ・ヘテロサイト)を含んでおり、両者がともに作用して相乗効果をもたらすと考えられている。 記憶力減退、集中の困難、放心、錯乱、エネルギーの欠如、疲労、抑鬱、眩暈、耳鳴に対する治療効果確認。また、アルツハイマー病を含む痴呆症の治療にも効果が見られている。 *イチョウ葉エキスを摂取した1時間後に被験者の毛細血管の血流が57%増加している。 *抗酸化作用を有する。 *ギンコライドの働きの一つにPAFと略称される血小板活性化因子(platelet activatingfactor)を抑制する作用なので、血小板の凝集を抑えて血小板の粘度を下げ、血餅ができないようにし、危険な血栓のリスクを減らす。 |
*aspirin
* aspirin・アスピリン錠・末 |
*可能性がある情報として「イチョウとaspirinとの併用による前房出血(1」の報告。 |
*サイアザイド系利尿剤
* benzylhydrochlothiazide・ベハイド錠(杏林) * hydrochlorothiazide・ダイクロトライド錠(万有) * methyclothiazide-販売中止- * penflutiazide・ブリサイド錠(ブリストル) * trichloromethiazide・フルイトラン錠(塩野義) |
*評価不能とされるが「イチョウとサイアザイド系利尿剤の併用による血圧上昇(1」の報告。 | |
*trazodone
* trazodone HCl・デジレル錠(ファルマシア) |
*可能性がある情報として「イチョウと抗うつ薬trazodone(INN)の併用による昏睡(Possible)(1」の報告。 | |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠(エーザイ) |
*可能性がある情報として「イチョウとwarfarin(INN)の併用によるPTT(部分トロンボプラスチン時間)延長、プロトロンビン時間延長(1」の報告。 | |
*ginkgoによる手術前後合併症(2 | ||
ginseng(高麗人参)
ウコギ科。 英名:ginseng。 別名:朝鮮人参。 中国東北部、朝鮮半島北部に自生する多年 草オタネニンジンPanax ginseng C.A.Meyerの細根を除いた根又は軽く湯通ししたもの。コルク層を除き陰干しにしたものを白参、蒸して乾燥したものを紅参という。精油、 ginsenoside系サポニン、糖を含み強壮剤として使用されるが、特に胃の疾患による全身の新陳代謝機能の低下した者の諸疾患に 有効。漢方処方に繁用される。 |
phenelzine | *可能性がある情報として「高麗人参とphenelzine(INN)の併用による躁症状(1」の報告。 |
*warfarin(INN)
* warfarin potassium・ワーファリン錠(エーザイ) |
*ほぼ信頼できる情報として「高麗人参とwarfarinの併用によるINR(国際標準比)低下(1」の報告。
*高麗人参による血小板凝集(2 |
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goldenseal(ヒドラスチス)
キンポウゲ科。ヒドラスチス、Hydrastis canadensis L.。Ranunculaceaeの多年草。北米大陸東部の林内に生じる。黄色の根茎をヒドラスチス根(golden seal root)。アルカロイドhydrastine、berberin等を含み、流エキスを子宮止血薬又は苦味健胃薬とする。 |
*降圧剤
* alacepril・セタプリル錠(大日本) * benazepril HCl・チバセン錠(ノバルティス) * budralazine・ブテラジン錠(第一) * bunazosin HCl・デタントール錠(エーザイ) * cadralazine・カドラール錠(ノバルティス) * captopril・カプトリル錠(ブリストル) * cilazapril・インヒベース錠(ロシュ) * clonidine HCl・カタプレス錠(ベーリンガー) * delapril HCl・アデカット錠(武田) * doxazosin mesilate・カルデナリン錠 (ファイザー) * enalapril maleate・レニベース錠(万有) * guanabenz acetate・ワイテンス錠(アズウェル) * guanfacine HCl・エスタリック錠(ノバルティス) * hydralazine HCl・アプレゾリン錠(ノバルティス) * imidapril HCl・タナトリル錠(田辺) * lisinopril・ゼストリル(アストラゼネカ) * methyldoa・アルドメット錠(万有) * nitroprusside sodium・ニトプロ注(丸石) * perindopril erbumine・コバシル錠(第一) * prazosin HCl・ミニプレス錠(ファイザー) * quinapril HCl・コナン錠(三菱ウェルファーマ) * rescinnamine・セルシナミンS錠(ケミファ) * reserpine・アポプロン(第一) * temocapril HCl・エースコール錠(三共) * terazosin HCl・ハイトラシン錠(大日本) * todralazine HCl・アピラコール錠(協和醗酵) * trandolapril・オドリック錠(アベンティス) * trimetaphan camsilate・アルフォナード注 (ロシュ) * urapidil・エブランチン(科研) |
降圧剤の作用増強(2 |
*カルシウム拮抗剤
* amlodipine besilate・アムロジン錠(住友) * aranidipine・サプレスタ錠(大鵬) * barnidipine HCl・ヒポカ(山之内) * benidipine HCl・コニール錠(協和醗酵) * cilnidipine・アテレック錠(味の素) * diltiazem HCl・ヘルベッサー(田辺) * efonidipine HCl・ランデル錠(ゼリア) * felodipine・スプレンジール錠(ノバルティス) * manidipine HCl・カルスロット錠(武田) * nicardipine HCl・ペルジピン(山之内) * nifedipine・アダラート(バイエル) * nilvadipine・ニバジール錠(藤沢) * nisoldipine・バイミカード錠(バイエル) * nitrendipine・バイロテンシン錠 (三菱ウェルファーマ) * verapamil HCl・ワソラン(エーザイ) |
カルシウム拮抗剤の作用増強(2 | |
kava(カバ)
コショウ科。 別名:kawa-kawa、kava-kava。Piper methysticum Forst.の根及び根茎。成分としてカバピロン、kavain、dihydrokavain、methysticin、 dihydromethysticin 、yangonin、demethoxyyangonin 等。適応として抗不安作用、抗ストレス作用。 kava-kavaに含まれている精神活性を持った物質は、かなりの数確認されており、カバラクトン類と呼ばれる特殊な種類の化学物質である。カバラクトンは鎮静、催眠、抗痙攣作用をもたらすことが脳波によって確かめられている。 kava-kavaを過剰に摂取すると、眩暈や知覚の麻痺が起こり、カバ・カバ乱用症候群と呼ばれてきた症状が発現する。 独逸の健康当局は長期摂取で皮膚、髪、爪の一過性の黄変が発現するとしている。また、極めて稀ではあるが、皮膚のアレルギー反応、瞳孔の拡大、身体的平衡の乱れが起こりうる。医師の指示なしに3カ月以上の摂取はしないことの注意を指示している。 |
*alcohol(飲酒) | 中枢神経系に作用するアルコールとkavaの併用によりkavaの作用増強の可能性。 |
*alprazolam
* alprazolam・ソラナックス錠(ファルマシア) |
*評価不能とされるが「カバと抗不安薬alprazolam(INN)の併用による嗜眠、見当識障害(1」の報告。 | |
*levodopa
* levodopa・ドパストン(三共) |
*ほぼ信頼できる情報として「カバとパーキンソン病治療薬levodopa(INN)の併用によるoff期延長と回数増加(1」の報告。 | |
*phenobarbital
* phenobarbital・フェノバール(藤永) |
*中枢神経系に作用するphenobarbitalとkavaの併用によりkavaの作用増強の可能性。 | |
*St.John’s wort | *中枢神経系に影響を及ぼすどの様な物質とも併用してはならない。 | |
*valerian(カノコソウ) | *中枢神経系に影響を及ぼすどの様な物質とも併用してはならない。 | |
*抗うつ薬
* amitriptyline HCl・トリプタノール(万有) * amoxapine・アモキサン(ワイス) * clomipramine HCl・アナフラニール (ノバルティス) * dosulepin HCl・プロチアデン錠(科研) * fluvoxamine maleate・デプロメール錠(明治) * imipramine HCl・トフラニール錠(ノバルティス) * maprotiline HCl・ルジオミール錠 (ノバルティス) * mianserin HCl・テトラミド錠(三共) * milnacipran HCl・トレドミン錠 (ヤンセンファーマ) * nortriptyline HCl・ノリトレン錠(大日本) * paroxetine hydrochloride hydrate・パキシル錠(GSK) * setiptiline maleate・テシプール錠(持田) * trazodone HCl・デジレル錠(ファルマシア) |
*中枢神経系に影響を及ぼすどの様な物質とも併用してはならない。 |
licorice(甘草)
[局]。マメ科。
英名:glycyrrhiza、licorice、liquorice。
和 名:甘草。ロシアカンゾウGlycyrrhiza glabra L.var.glandulifera Regel et HerderやGlycyrrhiza uralensis
Fisher等多くの同属植物の根及びストロン。甘味料、緩和、解毒薬あるいは消炎薬などとして世界各国で使用される。成分は甘味トリテルペン配糖体の glycyrrhizinの他、liquiritin等のイソフラボン類も多く知られている。
[015.11.HER: 2002.5.9.古泉秀夫・2004.3.31.改訂]
- )Fugh-Berman,A.,etal:ハーブ医薬品の相互作用:システマティック・レビュー
<抄録>;Br.J.Clin.Pharmacol.52(5):587-595(2001.11)[医薬品関連情報,2002.1.p.55-56] - Betz,J.M.,etal:手術前のハーブ製剤の使用;既報告に対するコメントと応答
<抄録>;JAMA,286(20):2542-2544(2001.11.28.)[医薬関連情報,2002.1.p.72] - 薬科学大辞典 第2版;広川書店,1993
- 井上博之・監訳:西洋生薬;広川書店,1999
- www.nichiyaku.or.jp/news/n000310.html,2000.3.15.
- 三橋 博・監修:原色牧野和漢薬草大図鑑;北隆館,1988
- 薬用ハーブの機能研究;健康産業新聞社,1999
- 丸元淑生・訳:奇跡の食品;角川春樹事務所,1998
- 高久史麿・他監修:治療薬マニュアル;医学書院,2002