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アジ化ナトリウム(sodium azide)の毒性

木曜日, 8月 16th, 2007
対象物 アジ化ナトリウム[毒物劇物取締法-毒物(1999年1月1日新規指定) ]
成分 アジ化ナトリウム、[英]sodium azide、[独]natriumazid、
[仏]azoture de sodiun。同義語:窒化ナトリウム。
一般的性状 ナトリウムアミド(NaNH2)に亜酸化窒素を通じて製する。アジ化水素酸のナトリウム塩でイオン性化合物。酸と反応してアジ化水素(有毒)を生じ、重金属塩は爆発性である。高温で分解して純度の高い窒素ガスを発生する。無色、六角形の結晶で、水に易溶。アルコール、エーテルには難溶。加熱により分解する。液体アンモニアによく溶けるので、金属アジ化物の沈殿抽出には液体アンモニアを用いる。
爆発性が高く、各種の起爆剤として使われる。自動車のエアバックには運転席に80g、助手席にはその3-4倍のアジ化ナトリウムが使われている。航空機の緊急脱出用シュートを膨らませるための起爆剤にも使われている。但し、エアバッグが膨張する際、ガス生成反応の副産物として生じる少量の水酸化ナトリウムは、空気中の二酸化炭素や水蒸気と速やかに反応し、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムになり、眼損傷や顔面熱傷を引き起こすことがあるの報告。
シトクロムオキシダーゼの阻害剤である。
防腐作用があるので、防腐剤として自動血球計算機の希釈液(0.1%:1mg/mL)、肝炎抗原検出用試薬(0.1%)等臨床検査室でよく使われる。
1985年頃オーストラリア産ワインの中に、防腐剤として使われていたアジ化ナトリウムが0.5-1.5mg/L検出され問題になったことがある。
毒性 アジ化ナトリウム(NaN3=65.0)は、シアン化ナトリウムに匹敵する毒性をもつ。中毒は稀であるが、アジ化ナトリウムは身近な物質である。LD50(mg/kg)ラット(経口):46mg/kg、マウス(腹腔内):18mg/kgLDL0(mg/kg)
ラット(経口):42mg/kg、(腹腔内):30mg/kg、(皮下):35mg/kg、サル(静注)::12mg/kg

ヒト中毒量
5-10mg:頭痛、発汗、眩暈。
-40mg:眩暈、動悸出現。

防腐剤としてアジ化ナトリウムが入った蒸留水で、誤って紅茶を入れて飲んだという事故が報告されている。この蒸留水のN3-の濃度は214mg/L、カップ1杯のN3-の量は40mgであった。40mgを飲んだ3人は3-6分後、眩暈、動悸を感じたがまもなく完全に回復した。80mg(コップ2杯)飲んだ24歳の男性は、床に倒れ、両腕に放散する狭心症に類似した激しい胸痛と、足の痺れを訴えたが数時間で回復した。20mg(コップ半杯)飲んだ人は、軽い体の異常を訴えたのみであった。
蒸留水と間違え、アジ化ナトリウムとして50-60mgを飲んだ39歳の男性は、5分後卒倒し、暫く意識を失い、尿を失禁した。10分後、吐き気と激しい頭痛を訴え、頭痛は翌朝まで続いたが、1週間後には完全に回復した。
運動生理学の実験に参加した女子学生が、生理食塩液を飲むべきところ、防腐剤としてアジ化ナトリウムが0.1%入っていた生理食塩液700mLを飲んだ。5分後に意識混濁を来して倒れ、嘔吐と下痢で入院したが検査に異常なく、一晩の経過観察で退院した。しかし翌日にかけて胸痛と呼吸困難が増悪し、再入院となり、飲んで84時間後に心不全で死亡した。剖検で心室の前側壁に広範な心筋の壊死が認められたが、冠状動脈は正常であった。この症例はアジドの心筋毒性を示すものである。
この報告の700mg、13.5mg/kgが現在報告されているヒトの最小致死量である。3時間半後の尿から135ng/mLのアジドが検出された。3時間半の総排泄量は、摂取量の0.0041%であった。
アジ化ナトリウムは、酸と反応してアジ化水素を発生する。アジ化水素は沸点が低いため、稀釈溶液からでも高濃度のアジ化水素が発生する。自殺目的で15-20gを飲んだ男性が、2時間後病院に運ばれ集中的な治療が行われたが、入院2時間後に心室性不整脈、心室細動を起こし、服毒5時間後に死亡した。この時、蘇生に当たった医療従事者の殆どが、頭痛、嘔気、ふらつき等の中毒症状を発現5-10分毎に交代して治療にあたらざるを得なかったとする報告がされている。

症状 症状として低血圧、頻脈、頻呼吸、痙攣、頭痛。
狭心症類似胸痛、手足の痺れ。眩暈、動悸、意識混濁、意識喪失、尿失禁、嘔吐、下痢、遅発性の心筋壊死。
急性症状
吸入:咳、息切れ、頭痛、鼻づまり、眼のかすみ、心拍数低下、血圧降下、意識喪失。
皮膚:吸収される可能性あり。 発赤、水疱。
眼:発赤、痛み。
経口:腹痛、吐き気、発汗。 他の症状については「吸入」参照。
処置 応急処置
吸入:新鮮な空気、安静。 必要な場合には人工呼吸。 医療機関に連絡する。
皮膚:新鮮な空気、安静。 必要な場合には人工呼吸。 医療機関に連絡する。
眼:15分間流水で洗い流し(可能であればコンタクトレンズをはずして)、医師に連れて行く。
経口:をすすぐ。 吐かせない 。 多量の水を飲ませる。 安静。 医療機関に連絡する。解毒薬として『亜硝酸ナトリウム』は無効の報告。
特異的解毒剤、拮抗剤はない。
基本的処置・対症療法を行う。
経口摂取の場合、突然、虚脱状態や痙攣が起きる危険性があるため、催吐は勧められない。
胃洗浄、薬用炭(活性炭)・下剤の投与を行う。
呼吸・循環機能の維持管理に留意し、少なくとも
48-72時間は経過を観察する。
痙攣、血圧低下、肺水腫、代謝性アシドーシス等は対症的に治療する。
交換輸血、血液吸着、血液透析、腸洗浄には有用性を示す資料がない。
治療に当たっては、アジ化水素の発生に注意し、医療従事者の保護具着用、治療室の換気、患者の吐物や胃洗浄液の管理等、二次汚染対策が重要である。
吸入の場合、新鮮な空気下に速やかに移送し、呼吸不全を来していないかチェック、汚染された衣服は脱がせ、曝露された皮膚、眼は大量の流水で洗う。
咳や呼吸困難のある患者には、必要に応じて気道確保、酸素投与、人工呼吸等を行い、全身症状の発現を注意深く観察する。その他、経口摂取の場合に準じて治療する。
事例 アジ化ナトリウム混入事件 元内科医長一転有罪差し戻し審  京都地裁判決

京都市右京区の旧国立療養所(現・独立行政法人国立病院機構)宇多野病院で1998年10月ポットにアジ化ナトリウムが混入され、医師7人が薬物中毒症状を起こした事件で、傷害などの罪に問われた同病院の元内科医長・石田博被告(50)の差し戻し審判決が6日、京都地裁であった。東尾龍一裁判長は、「状況証拠から被告が犯人であることは証明されている」として、懲役1年4月(求刑・懲役1年6月)を言い渡した。被告側は控訴する。

東尾裁判長は判決で、自白調書について、「犯行を自認する核心部分の信用性は乏しい」とした。しかし、検察側が被害者らの供述から絞った犯行時間帯について「この間に被告のみが犯行を行うことが十分可能だった」とし、石田被告が任意提出した尿から高濃度のアジ化物イオンが検出された点は「自ら自己の尿に工作したことが強く疑われる」と断じた。

石田被告は捜査段階で犯行を自供したが、公判では否認に転じた。一審の京都地裁は「任意性に疑いがある」として自白調書を証拠採用せず、無罪を言い渡したが、大阪高裁は調書を採用しなかったのは違法として一審判決を破棄して差し戻し、最高裁も石田被告の上告を棄却した[読売新聞,第46872号,2006.9.6.]。

備考 不思議だ!
一審の京都地裁は「任意性に疑いがある」として、自白調書を証拠採用せずに無罪とした。大阪高裁は調書を採用しなかったのは違法だとして一審判決を破棄、差し戻した。最高裁も被告の上告を棄却、今回差し戻しとして行われた一審では、有罪判決が出た。  不思議だ!
自白調書を証拠採用しなかったのは、証拠能力がなく、有罪を立証する根拠とはならないと判断したからではないのか。しかし、高裁は調書を採用しなかったのは、違法だとして一審判決を破棄したというが、裁判官が調書を読んだ上で、証拠能力なしと判断したとすれば、調書は証拠として使われていたということではないのか。それなのに何故違法だといわれることになったのか。
更に不思議なのは、裁判官が交代したら同じ調書が証拠能力を発揮して無罪が有罪に変わったということである。しかし、これだけ見事に違う結果が出ると、如何に人がやることとはいえ、信頼性に欠けるのではないか。
まあ、今回も推理小説で使用された毒薬ではないが、まあ、世間一般に知られてきているようなのと、特効的な解毒薬・拮抗薬がないということで、調べておくことにした。
文献 1)志田正二・代表編:化学辞典;森北出版株式会社,1999
2)薬科学大事典 第2版;廣川書店,1990
3)Anthony T.Tu・編著:毒物・中毒用語辞典;化学同人,2005
4)内藤裕史:中毒百科-事例・病態・治療-;南江堂,2001
5)国際化学物質安全性カード;http://www.nihs.go.jp/ICSC/,2006.9.9.
6)(財)日本中毒情報センター;症例で学ぶ中毒事故とその対策;じほう,2000
調査者 古泉秀夫 記入日 2006.9.12.

アンチモンの毒性

木曜日, 8月 16th, 2007
対象物 アンチモン(antimony)。
成分 アンチモン:antimony。別名:アンチモニー。[英]antimony、[独]antimon、[仏]antimoine、[ラ]stibium。原子番号:51。Sb=121.75。
一般的性状 輝安鉱(キアンコウ)(Sb2S3)から製造する。両性元素で、単体としては金属光沢を持った半 金属状態のもの、黄色の非金属状態のもの及び高圧で安定なものの3種類の同族体が存在する。天然では酸化物や硫化物として産出する。antimonyは単体、化合物とともに毒性が強く、胃の疝痛、下痢、皮膚炎、気管支炎などを起こす が、その毒性は砒素ほどではない。活字金や合金材料として利用され、エナメル、塗料、ゴム硬化剤として用いられる。
三硫化アンチモン(antimony trisulfide:Sb2S3):灰黒色粉末、水には僅かにしか溶けないが、塩酸、アルカ リ、硫化カリウム液に溶ける。水溶性塩は、消化管から徐々に吸収され、三価antimonyは胆汁中へ、五価antimonyは尿中に排泄される割合が高く、吸入では吸収が大きく、主として尿中に排泄される。
常温における安定型(灰色アンチモン)は、銀白色の金属光沢のある結晶で、硬 く脆い。粉末状では灰白色でやはり光沢がある。粉末を加熱又は炎に接触させると、中等度の火災危険性がある。乾燥空気中では、殆ど変化せず、湿った空気中では徐々に光沢を失う。空気中又は酸素中で熱すると青い炎を上げて燃え、酸化アンチモン(III)を生じる。フッ素中では激しく燃える。塩素中では粉末。antimonyは発火し、赤い炎を上げて燃え、塩化アンチモン(V)を生じる。黒色アンチモンは、特殊な条件で生成する粉末状の不安定型アンチモンで、常温の空気中で容易に酸化され、発火することもある。融点:630.5℃。本品は水に不溶、王水ないし少量の硝酸を含む塩酸には可溶。
地殻中のantimony濃度は0.2mg/kg程度で全元素中の62位であ る。海水中濃度は約0.5μg/L。生体内で何等かの生理的な役割を担っているという報告はない。

[代謝]

吸収は肺と腸管からが主な経路で、吸収の程度は化合物の水に対する溶解の難易 に左右されるところが大きい。定量的な資料は少ないが、可溶性化合物の吸収はかなり迅速である。antimonyの生体内分布は3価と5価では異なる。3価のantimonyは各種の実験動物で、肝にやや濃縮される傾向があると報告されている。また、人を含め、各種の実験動物で赤血球中の濃度が高く、イヌやラットでは、甲状腺、副甲状腺への蓄積傾向が認められている。5価のantimonyは3価ほど肝に濃縮せず、むしろ脾にたまる傾向があるといわれる。
antimonyの排泄は、囓歯類の実験で見る限り、3価は尿中に、5価は尿 中に大部分排泄されるが、人の場合、3価のantimonyも尿中への排泄は無視できない。しかし、これらの生体内分布と排泄の動態は、吸収速度と吸収後の時間により著しく影響を受けると考えられる。ハムスターに3価と5価の124-Sbを吸収させると、両方とも肝と骨への蓄積が見られる。血液では3価は常に赤血球中に多く、5価は曝露2時間後には血漿中に多かったが、24時間後に逆転し、赤血球中に多くなった。
antimonyの生物学的半減期は放射性antimonyをハムスターに吸入させた場合、約16日、マウスに酒石酸アンチモンカリ100μgを腹腔内注射した場合は約30時間であった。

毒性 ヒ トにおける推定経口致死量:200mgから2gの間。空気中の本剤化合物の最高許容濃度は0.5mg/m3である。stibineの限界値は 0.1ppm。
黒色アンチモン
ラット(経口)LD50:100mg/kg、 ラット(腹腔内)LDL0:100mg/kg、モル モット(腹腔内):LDL0:150mg/kg。
五酸化アンチモン(antimony pentoxide)
ラットLD50:20g/kg。RTECS=急性毒性 LD50:ラット(腹腔内)4g/kg。
三酸化アンチモン(antimony trioxide): [劇物]、一定の状況下で水素と反応、非常に有毒なガス(スチビン)を生成。接触すると皮膚や眼に薬傷を負うことがある。RTECS=急性毒性LD50:ラット(経口)>34,600mg/kg。
五塩化アンチモン(antimony pentachloride): [劇物]、蒸気及び煙霧は皮膚、眼、粘膜を刺激する。RTECS=急性毒性LD50: ラット(経口)1,115mg/kg。
三塩化アンチモン(antimony trichloride): [劇物]、接触すると皮膚や眼に薬傷を負うことがある。吸い込むと有毒、火災によって刺激性又は有毒なガスを発生することがある。RTECS=急性毒性
LD50:ラット(経口)525mg/kg。
症状 酒石酸アンチモンナトリウムの注射液は筋肉か皮下に注射するとき、局所の壊死を生じる。化合物の経口 摂取時には、口と喉の薬傷、喉の収縮と窒息、悪心と嘔吐を生じ、酷い出血性下痢を伴う。無尿、筋肉痙攣、譫妄、麻痺と昏睡。全身ショックと心臓血管虚脱。
中毒症が長引くと、肝と腎障害を起こす。
スチビン(stibine:水化antimony)の吸入時:頭痛、悪心、嘔 吐、筋肉衰弱、黄疸、貧血を生じる。
煙霧と塵埃に慢性的に曝露されると、皮膚に掻痒性の膿疱性発疹、出血性歯肉 炎、結膜炎及び咽頭炎を生じる。頭痛、体重減少、貧血が起こる。
自殺目的、過誤によりantimony化合物を摂取したり、antimony を溶出する食器を使用した場合、胃の灼熱感、疝痛、悪心、嘔吐、水様下痢等の急性胃腸炎症状で、重症例は循環不全により死亡することもある。治療用のantimony化合物を静注した時の副作用として、頭痛、眩暈、咽頭痛、金属味、咳、悪心、下痢、心悸亢進などが報告されている。
処置 経 口摂取
胃洗浄は効力不明。牛乳と水を混ぜた卵白を保護剤として与えても良い。ショックは静脈内輸液で治療。保温、大量の液体摂取。ジメルカプロール 200mg(3mg/kg)を6時間毎に筋肉内注射。48時間後は1日2回に減ずる。48時間持てばおそらく回復する。
stibine吸入時
上記の通りジメルカプロール投与。溶血に対しては輸血が必要。酸素吸入と人工 呼吸。
三酸化アンチモン
吸入した場合:新鮮な空気の場所に移し、安静に務める。
皮膚・眼に付着した場合:直ちに水で洗い流す。
五塩化アンチモン
皮膚に付着した場合:希アルカリで中和し、大量の水で洗い流す。
眼に入った場合:直ちに清水で15分間以上洗浄し、医師の手当てを受ける。
誤って飲み下した場合:胃洗浄。
三塩化アンチモン
皮膚や眼に付着した場合:直ちに水で十分洗い流す。
事例 この秘密結社の存在は懺悔の言葉からパリの大司教の耳にまで達した。バスティーユにほど近い兵器庫に有名な<火刑法廷>がつくられ、被告たちは車裂きの刑や火あぶりの刑に処せられた。1672年にルイ十四世の愛人モンテスパン婦人が謎の死をとげたことは、毒薬探求者たちに刺激を与えた。1672年から1680年までの間に、フランス上流階級の貴婦人が何人も火刑法廷に召還され………その中にはマザラン枢機卿の二人の姪、ブイヨン公爵夫人と、ユージーン王子の母にあたるソワンソン伯爵夫人もいた。しかし秘密結社の全貌が世界的に明らかにされたのは、1676年のブランヴィリエ公爵夫人の裁判であって、この裁判は三カ月も続いたのである。
ブランヴィリエ公爵夫人の行動は、愛人サント・クロワ大尉の急死によって暴かれた。サント・クロワ大尉の遺産の中に、“自分の死後は聖ポール街に住むブランヴィリエ公爵夫人に届けてもらいたい”と書きしるした手紙を添えたチーク材の木箱があった。この木箱には昇汞、アンチモニー、アヘンなどの毒薬が詰まっていた。ブランヴィリエ公爵夫人は逃亡したが、結局デプレという探偵の努力によって法廷に引き出され、大規模な毒殺事件の罪に問われたのである。メートル・ニヴェールが弁舌たくみに彼女を弁護したが、彼女を有罪に追い込んだのはデプレだった。彼は公爵夫人が密かに彼に託した自供書を法廷に提出したのである。この供述書は彼女が実際に成功した事件の他に、未遂に終わったいくつかの事件まで列挙したおそろしいものであった。彼女は断頭の刑に処せられたあと火刑にするという宣告を下される。
判決のあと、共犯者の名を白状させようとして彼女は<水責めの拷問>にかけられた。これは当時の裁判の方法一つで、被告を台の上に寝かせ、皮のじょうごを口に突っ込んで水を注ぎ込むのである [小倉多加志・訳(ジョン・ディクスン・カー;John Dickson Carr):火刑法廷;ハヤカワ文庫,1976]。
備考 毒殺に使用される毒物について、蘊蓄を述べる場面が何回も出てくるが、その中の一つがanti-monyである。直接物語の本筋とは関係しない毒物であるが、古い毒物であり、最近の物語では使用される可能性がないと思われるため、ここで取り上げることにした次第。ところで火刑法廷の殺人者は、どうやら一筋縄ではいかないようで、何とも厄介な性格をしていらっしゃる。
しかし、もし物語の通りであるとすると、単なる毒殺事件ではなく、おどろおどろしい話になるが、外国でもそういうことはありかというのが感想である。しかし、作者は毒薬の好きな人だなと感心する。
文献 1) 薬科学大辞典 第2版;広川書店,1990
2)Anthony T.Tu・編著:毒物・中毒用語辞典;化学同人,2005
3)14303の化学商品;化学工業日報社,2003
4)後藤 稠:産業中毒便覧(増補版);医歯薬出版株式会社,19925)梅津剛吉:家庭内化学薬品と安全性;南山堂,1992
6)白川 充・他:薬物中毒必携 第2版;医歯薬出版株式会社,1989
7)松原 聡:フィールドベスト図鑑 日本の鉱物;学習研修社,2003
調査者 古泉秀夫 記入日 2005.12.30.

治験薬一覧:M

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:MCC-135

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
心不全治療薬。欧米で開発中、第I相試験段階。三菱東京製薬。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:MCC-555

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。2型糖尿病治療剤。インスリン抵抗性改善剤で、同種の薬剤に比べ高い安全性を示したとされる。低用量での効果を確認。1998年10月、米・J&J社に供与し、世界的な大型新薬として期待。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:MCC-847

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。気管支喘息、アレルギー性鼻炎治療剤。ロイコトリエンD4受容体に拮抗することにより、気管支収縮の抑制作用を示す。1999年9月、アストラゼネカ社との間で日本の独占的な開発・販売権を取得することで合意。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:MCI-154

<一般名:———>

概要

第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。心不全治療薬。注射剤。Ca感受性を増強して心筋の酸素消費量を増大することなく、心臓の収縮力を高める。血管拡張作用もあり、大型新薬としてきたい。本剤の経口剤がMCC-135。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:MCI-186

<一般名:edaravine>

概要

[商]ラジカット(三菱東京)。脳循環改善剤。申請中。[剤型]静注用。フリーラジカルスカベンジャーで、プロスタサイクリンの遊離を刺激し、アラキドン酸カスケードにおけるリボキシゲナーゼ経路を阻害する。脳梗塞急性期の治療薬として開発されている。「エダラボン」(三菱東京)。プロスタサイクリンの遊離を刺激し、リポキシゲナーゼを阻害する。脳浮腫抑制作用、組織障害保護作用、神経脱落症状改善作用、遅発性神経細胞死抑制作用等を示すとされている。脳保護薬としての期待がもたれている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000・高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)

治験記号:MG-94

<一般名:magnesium sulfate>

概要

[治験薬]。
従来、鎮痙剤として「子癇」に用いられてきたが、今回、切迫早産の効能追加のため臨床評価を行い、子宮収縮抑制効果、並びに母児への安全性について検討を行った。製剤は1管20mL中に硫酸マグネシウム2gとブドウ糖2g含有する注射剤。初回、硫酸マグネシウムとして4gを20分以上かけて緩徐に静注し、以後、毎時1gより漸増し最大時3gとした。血清マグネシウム濃度は、4?7mEq/Lに維持した。原則として7日間投与とし、投与期間は妊娠36週6日迄とした。副作用は76.6%に163件発現。熱感、口渇、潮紅、倦怠感、無力症など131件を占めた。鳥居薬品。

出典

高杉益充:月刊ミクス,3:92-93(2000)

治験記号:MGI-114

<一般名:irofulven>

概要

アルキル化作用の抗癌剤。米国では前立腺癌、膵臓癌で第II相臨床試験段階。米・MGI社と提携。国内では第I相臨床試験準備段階。(大日本製薬)

出典

月刊ミクス,2:75(2001)

治験記号:MK-476

<一般名:montelukast sodium>

概要

[治験薬]。
モンテルカスト(萬有製薬)。ロイコトリエン受容体拮抗薬。
本品を吸入ステロイド薬に追加投与した結果、吸入ステロイド薬の使用量が約80%減少したことを示す、大規模臨床試験結果が第96回米国胸部疾患学会国際会議で報告されたと米国メルク社が発表。欧州10カ国で行われた同試験では、中?高用量の吸入ステロイド薬(プロピオン酸ベクロメタゾン600?3,2000μg/日)とβ2-刺激薬(1日6回吸入以下)を併用した成人喘息患者581人にモンテルカスト10mg、1日1回1錠を48週間追加投与し、吸入ステロイド薬の減量効果を検討した。その結果、
[1]モンテルカスト追加投与により約2/3の患者で吸入ステロイド薬の使用が完全に中止できた。

[2]同剤追加投与により、吸入ステロイド薬の使用量が約80%減少した。
[3]同剤追加投与により、吸入ステロイド薬の減量期間中、β2-刺激薬の使用頻度が減少したにもかかわらず、患者の喘息状態は安定していた。
[4]同剤追加投与により使用した全ての吸入ステロイド薬(プロピオン酸フルチカゾン、ブデソニド、プロピオン酸ベクロメタゾン、フルニソリド)で同等の減量効果が認められたとしている。MK-0476・L-706631。

出典

日刊薬業,2000.5.16.

治験記号:MK-906

<一般名:finasteride>

概要

[商]プロスカー(万有製薬)。5α-リダクターゼ阻害剤。申請中。[剤型]錠剤。前立腺肥大症治療剤。4-アザステロイド化合物で、5α-還元酵素(5α-reductase)を阻害することにより、前立腺肥大症の発症に密接な関連があると考えられている5α-DHTの合成を阻害する新しいタイプの前立腺肥大症治療薬である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:MK-933

<一般名:ivermectin>

概要

イベルメクチン(Merck)。avermectin-B;Stromectol[商]。ストロメクトール(万有)。駆虫剤。糞線虫。経口剤。国内第三相臨床試験段階。海外ではオンコセルカ症を適応として既に使用されている。ivermectinは、Strptomyces avertimilis由来の8-component avermectin complexから抽出された化合物で、イソブチル側鎖を有するcomponent B1aとイソプロピル側鎖を有するcomponet B1bの混合物である。本剤は線虫を麻痺させ、キチン代謝を阻害するとされている。海外ではオーストラリアで上市されている。国内では糞線虫の適応でorphan drug指定された。糞線虫は沖縄において約3万人の患者がいると推定されている。

出典

明日の新薬CD-ROM,2001.10.22.

治験記号:MK-966

<一般名:rofecoxib>

概要

[治験薬]

消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、
COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、
抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。[適]慢性関節リウマチ。[商]vioxx(萬有製薬)。phase
II(2000.2.16.現在)

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験記号:MKC-242

<一般名:———>

概要

[治験薬]
抗うつ薬。欧米で開発中、第II相段階。三菱東京製薬。5-HT1A受容体作動薬で、鬱病、不安神経症の治療薬として開発されている。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:MKC-733

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
消化管運動調節薬。初めてのセロトニンIII受容体のパーシャルアゴニストで、上部消化管、下部消化管の不定愁訴に対する治療効果が期待されている。現在、英国で第I相試験が終了し、日本では第II相段階。これまでの薬剤は上部・下部消化管の不定愁訴のうち、いずれか一方にしか適応されていないが、本剤は両方に対する治療効果が期待されている。三菱東京製薬。日本以外はベルギー・ヤンセン社対応。

出典

日刊薬業,第10447号,2000.3.23.

治験記号:MP-1727

<一般名:pentetreotide>

概要

[商]未定(マリンクロット)。ソマトスタチン受容体、診断薬。申請中。[剤型]静注用剤。消化管に広く分布するポリペプチドホルモンであるソマトスタチンの誘導体の一つであるペンテトレチオドに放射性インジウムを標識した化合物。シンチグラフィー用造影剤。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:MRA

<一般名:——–>

概要

ヒト型抗IL-6受容体拮抗剤。慢性関節リウマチ等治療薬。[剤型]注射剤。英国・第II相臨床試験。国内第I相・第II相臨床試験。(中外製薬)。ヒト型抗IL-6 受容体。慢性関節リウマチ等の治療薬。[剤型]注射剤。(中外-米・プロテインデザインラボ社)。

出典

月刊ミクス,12:73-75(2000)

治験記号:MX-68

<一般名:——–>

概要

メトトレキサート(MTX)誘導体。慢性関節リウマチ等の治療薬。[剤型]錠剤。英国において第I相臨床治験段階。中外製薬。MTXと異なりポリグルタメーションを受けないため骨髄抑制等の副作用は少ないのではないかと期待されている。免疫抑制作用だけではなく、抗炎症作用を持つと報告されている。

出典

月刊ミクス,12:75(2000)

治験薬一覧:L

木曜日, 8月 16th, 2007

 

治験記号:L-627

<一般名:biapenem>

概要

[治験薬]
BIPM、ビアペネム。注射用カルバペネム系抗菌剤で、グラム陽性菌、グラム陰性菌、嫌気性菌に対して幅広い抗菌スペクトルと強い抗菌活性を示し、、β-ラクタマーゼに対して極めて安定である。また、腎デヒドロペプチダーゼに安定である。中枢神経に対する作用が殆ど認められないのが特徴である。現在、複雑性尿路感染症に対する臨床検討がされている。ワイスレダリー。[商]オメガシン(日本ワイスレダリー)。カルバペネム系抗生物質。申請中。[剤型]点滴静注用剤。グラム陽性菌に対する抗菌力はIPMより僅かに弱いが、グラム陰性菌、特に緑膿菌にはIPMより強い抗菌力を示す。ヒトにおける半減期は長いが、安全性が高い。

出典

高杉益充:月刊ミクス,3:92-93(2000)・トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

 

治験記号:LMB

<一般名:Leptomycin B>

概要

レプトマイシンB。1983年HamamotoらによりStreptomyces属の放線菌から単離された抗カビ物質である。本品が近年再び脚光を浴びるきっかけとなった特異的な活性を知る手がかりは、その構造が明らかにされた時点で報告されていたMucor属のカビと分裂酵母であるS.pombeにしか活性を示さないという、極めて特徴的な抗菌スペクトルを示した点である。本品はHIVウイルスの増殖に重要な役割を果たしているRev蛋白質の核外移行を特異的に阻害することが発見され、再び注目を集めるようになった。

出典

青木俊二:ファルマシア,35(9):940-941(1999)

 

治験記号:LY-110140

<一般名:fluoxetine HCl>

概要

[治験薬]
抗うつ薬。塩酸フルオキセチン。海外でプロザック(イーライリリー)として市販されているSSRIの一つ。日本では2000年4月現在健康成人を対象に薬物動態試験を開始した段階。この試験はブリッジング・スタディに向け、安全性に対する海外データの同等性を確認するためのもの。ブリッジング・スタディが実施されれば、2?3年後の申請も見込むとしている。[商]prozac(中外リリークリニカルサーチ)。選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)。[適]うつ病、うつ状態等。[剤型]経口剤。国内臨床第II相試験段階。

出典

1)日刊薬業,2000-4-12・2)月刊ミクス,12:74(2000)

 

治験記号:LY-139481HCl

<一般名:raloxifene HCl>

概要

選択的エストロゲン受容体調整剤(SERM)。エストロジェン(骨量減少予防、骨折抑制効果が認められている)と同様の効果を発揮し、エストロジェンで問題となる不正出血、子宮癌誘発等の副作用の発現はみられないとされている。第III相臨床試験臨床治験(中外-日本イーライリリー)。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

 

治験記号:LY-139603

<一般名:tomoxetine HCl>

概要

選択的ノルエピネフリン再取込阻害剤(SNRI)。[適]小児・成人の注意欠陥、多動性障害(ADHD)。[剤形]経口剤。米国において第II相臨床試験。国内第I相臨床試験段階。(中外リリークリニカルサーチ)。

出典

月刊ミクス,12:74(2000)

 

治験記号:LY-170053

<一般名:olanzapine>

概要

[商]ジプレキサン。抗精神分裂病剤。申請中。[剤形]錠剤。チエノベンゾチアゼピン誘導体で、非定型的抗精神病薬であるクロザピンと類似した活性プロフィールを持つ5-HT2/D2受容体拮抗薬である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

 

治験記号:LY-248686

<一般名:duloxetine hydrochloride>

概要

抗うつ剤。SNRI(セロトニン・ノルエピネフリン再取込阻害剤)で、セロトニンとノルエピネフリンの再取込を強力に阻害する作用を有し、抗コリン作用や他の受容体に対する親和性は極めて弱い。塩酸イミプラミンとの二重盲検比較試験で、ほぼ安全以上の安全度で有意に優れた成績を示し、抗コリン性副作用と循環器系副作用も有意に少ない結果がでたと報告されている。米・イーライリリー社との提携品。臨床第III相試験段階。2002年申請予定。塩野義製薬。

出典

月刊ミクス,9:111(2000)

 

治験記号:LY-275585

<一般名:insulin lispro>

概要

[商]ヒューマログ(リリー)。超速効型インスリンアナログ。申請中。[剤型]皮下注射。
遺伝子組換え技術により産生された速効型インスリンアナログであり、レギュラー人インスリンとの比較で、より速やかに吸収されることが示唆されている。また、食前投与が可能である。インスリンリスプロ(イーライリリー)。超速効型インスリン製剤。ヒトインスリンB鎖のC末端、28位のプロリン及び29位リジンのアミノ酸配列を置換したアナログである。この置換によりインスリン分子間の自己会合が低下し、皮下から迅速に血中へ吸収され、作用発現が速やかになり、作用持続時間も短縮される。従来の速効型ヒトインスリンと比較し、食後血糖コントロールを改善し、夜間低血糖、重症低血糖及び低血糖全般の発現頻度が低下すると報告されている

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000・高杉益充:DI室;月刊ミクス,4:72(2001)

 

治験記号:LY-333531

<一般名:——–>

概要

PKCβ阻害剤(イーライリリー-武田)。本剤はイーライリリー社が創製した糖尿病性細小血管合併症治療薬で、糖尿病性神経障害や糖尿病性網膜症の治療薬として臨床試験を進めている経口薬。現在欧米では第3相試験、国内では第2相試験を実施している。

出典

薬事新報,No.2301:19-20(2004)

 

治験記号:LY-450,190

<一般名:tadalafil>

概要

一般名:タダラフィル、[商]シアリス(米・リリー)。本剤はED(勃起障害)治療薬である。本剤はシルデナフィルと同様フォスフォジエステラーゼ(PDE)阻害剤であるが、半減期が長いのが特徴である。経口投与後速やかに吸収され、最高血漿中濃度は378μg/mLに達する。肝でチトクロームP450(CYP)3A4を介して代謝されるが、治療濃度ではCYP3A4を阻害も誘導もせず、ロバスタチンの代謝に影響を与えない。チトコナゾールとの併用で本剤の血中濃度が上昇する。用量は10-20mg/回であるが、216例を対象とした臨床試験で、プラセボに比べて有効勃起機能の改善効果が認められている。副作用として頭痛、消化器症状が見られる。

出典

薬事新報,No.2288:1145(2003)・Giuliano F.et al:Eu.Heart J.4(Suppl.H),H245,2002

治験薬一覧:K

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:KCB-1

<一般名:trafermin>

概要

[商]フィブラスト(科研)。褥瘡・皮膚潰瘍治療剤。繊維芽細胞成長因子(bFGF)。申請中。[剤型]用時溶解型外用液。遺伝子組換えヒト型塩基性繊維芽細胞成長因子で、繊維芽細胞に対する遊走・増殖活性、コラーゲン合成促進、血管新生によって肉芽組織の形成を促進する。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:KE-298

<一般名:esonarimod>

概要

[治験薬]
エソナリモド(大正)。疾患修飾性抗リウマチ剤。リウマチの病態進展に係わる様々な反応を抑制することにより抗リウマチ作用を示す。病理組織学的には、滑膜増殖、炎症細胞の浸潤、パンヌス形成、軟骨・骨の破壊等を抑制することが認められている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,2000

治験記号:KES-524

<一般名:——–>

概要

シブトラミン。第II相臨床試験。独・クノール社-エーザイ。肥満症治療剤。脳内の神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの再取込阻害に基づく中枢作用による満腹感の亢進と体内のエネルギー消費の亢進により、体重の減少効果が期待されている。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:KRN-8602

<一般名:———–>

概要

MX-2は微生物化学研究所とキリンビール(株)の共同開発によるアントラサイクリンでカルミノマイシンと同様に4位の-OCH3が-OHに、糖の3′-NH2がmorpholino基に置換されている。本薬の作用機序はadriamycinと同様である。急性毒性はadriamycinより強いものの、慢性毒性は弱い。adriamycin耐性のP-388、脳内接種されたL-1210に有効であった。adriamycinとの交差耐性は部分的であることが示唆された。臓器への移行性は速やかであるが、消失も速やかで蓄積性は少ない。脂溶性が強く、血液-脳関門を通過する。経口投与でも抗腫瘍性が見られた。第II相臨床試験は単回間歇及び3日間連日静注法で、脳腫瘍、造血器腫瘍、乳癌、胃腸癌などで行われている。DLFは白血球減少で、強い悪心、嘔吐、倦怠感が現れるが、口内炎と脱毛は殆ど認められなかった。

出典

藤田浩:構造活性相関の話-抗癌剤(アントラサイクリン系);日本薬剤師会雑誌,50(2):273-279(1998)

治験記号:KRP-197

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験。剤形:錠剤。小野薬品-杏林。ムスカリンM3受容体拮抗剤で、膀胱平滑筋の収縮を選択的に抑制して失禁などを抑える頻尿・尿失禁治療薬。2001年2月杏林が創製した本薬に関し、小野は国内での共同開発・販売に基本的合意に達し、第II相臨床試験から開発に参画する。5年後を目途に申請する計画。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:KW-3902

<一般名:——–>

概要

協和醗酵工業(株)が創製したアデノシンA1受容体拮抗剤。本剤は腎機能を調節しているとされるアデノシンA1受容体に拮抗作用を示し、強力なナトリウム選択性利尿効果を持つ一方で、従来の同効薬に見られる低カリウム血症の副作用の心配がない。日本・英国で第II相臨床試験を実施中であるが、今回、米国の医薬品開発ベンチャー企業ノバァカルディア社に導出。

出典

薬事新報,No.2290:18(2003)

治験記号:KW-4679

<一般名:olopatadine hydrochloride>

概要

[商]アレロック錠(協和醗酵)。抗アレルギー剤、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴う掻痒。申請中。[剤型]錠剤。新規抗アレルギー薬で、その薬効発現には、ロイコトリエンや血小板活性化因子(PAF)等の脂質性メディエーター遊離抑制作用、神経ペプチド遊離抑制作用、ヒスタミン遊離抑制作用、ヒスタミンH1受容体拮抗作用等が関与していると考えられている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:J

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:J-104135

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
尿失禁治療薬。万有製薬は2000年8月11日日本と米国で臨床治験段階の尿失禁・慢性閉塞性肺疾患治療薬(ムスカリンM3受容体拮抗薬)の開発を中止すると発表した。米国での第II相臨床治験bの中間解析の結果、対照薬と比較して有効性が確認できなかったため。国内では第I相臨床治験段階。

出典

日刊薬業,2000.8.15.

治験記号:JK-6251,2-CdA

<一般名:——–>

概要

一般名:クラドリビン(ヤンセン協和)。アデノシンデアミナーゼ耐性のプリンアナログである。増殖期だけでなく、静止期の細胞にも細胞毒性を発揮することによりヘアリーセル白血病(HCL)、慢性リンパ性白血病(CLL)、濾胞性リンパ腫などの難治性リンパ腫瘍に対する効果が期待され、欧米では既にHCLに対する第一選択薬として承認され、CLLへの有効性も報告されている。副作用として血液毒性と感染症(特に日和見感染)が報告されており、投与に対しては厳重な注意が必要である。更に種々の悪性リンパ腫に対しての有効性が期待されている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,11:105(2000)

治験記号:JTE-522

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、 COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、 抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。[適]慢性関節リウマチ。[商]tiracoxib(日本たばこ)。phase II(2000.2.16.現在)

出典

1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.

治験薬一覧:I

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:IC-351

<一般名:——–>

概要

選択的PDE5(ホスフォジエステラーゼタイプ5)阻害剤。[適]性機能障害。[剤型]経口剤。欧米において第III相臨床試験臨床治験段階。国内治験準備段階。(中外リリークリニカルサーチ)。

出典

月刊ミクス,12:74(2000)

治験記号:ICI-1204,219

<一般名:——–>

概要

一般名:ザフィルルカスト(アストラゼネカ)。選択性の高いロイコトリエン受容体拮抗剤で、システイン含有ロイコトリエン(C4、D4、E4)によりもたらされる気管支収縮の抑制の他、好酸球の遊走活性の抑制等により気管支喘息に効果を示す。成人気管支喘息患者において中等度改善以上48.6%。患者の総合的印象の改善率は54.3%であったとされる。副作用としてGOT上昇、GPT上昇、Al-P上昇、倦怠感、手足の腫脹、肝細胞性障害等が報告されている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,11:104(2000)

治験記号:ICI-176,334

<一般名:bicalutamide>

概要

[治験薬]
前立腺癌。ビカルタミド。経口剤。第III相試験(アストラゼネカ)。非ステロイド性の抗アンドロゲン剤で、標的臓器において、5α-ジヒドロテストステロンのアンドロゲン受容体への結合を阻害する。前立腺癌治療剤として開発されている。申請中。[商]カソデックス。

出典

高杉益充:月刊ミクス,2:86-87(2000)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,1999

治験記号:ICI-204,636

<一般名:quetiapine fumarate>

概要

[商]セロクエル(ストラゼネカ-藤沢。抗精神分裂病薬。ジベンゾジアゼピン誘導体。申請中。[剤形]錠剤。ジベンゾチアゼピン誘導体で、非定型的抗精神病薬であるクロザピンと類似の活性プロフィールを持つ。抗精神分裂病薬として開発。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:ICI-204219

<一般名:zafirlukast>

概要

[商]アコレート(アストラゼネカ)。抗アレルギー用薬、呼吸器官様薬。申請中。[剤型]錠剤。LTD4拮抗作用による気管支喘息への効果が期待されている。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:IDEC-114

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
免疫疾患治療薬抗B7抗体(米国開発番号:IDEC-114)について米国アイデック・ファーマシューティカル社が同国における第I相試験成績を発表したと報告。試験では同剤の安全性が示されたのをはじめ、高投与量では乾癬の重症度改善も認められた。三菱東京はアジアにおけるライセンスをアイデックから受けており、国内では非臨床試験を実施中。米国皮膚科アカデミーで発表された内容によると中等症及び重症の感染患者に対し単回投与による安全性及び薬物体内動態の評価を目的に実施された。同剤の主な副作用は、短期間のインフルエンザ様症状、頭痛、寒気等の軽度なもので重篤な副作用は発現していないとされている。

出典

日刊薬業,第10445号,2000.3.21.

治験記号:IDEC-131

<一般名:———–>

概要

第I相臨床試験。米・IDEC社-エーザイ。ヒト型抗gp39モノクロナール抗体。自己免疫疾患治療剤。E-6040。全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなどの免疫疾患の治療剤として期待される。1995年米・IDEC社は米・ダートマス医大から全世界における開発権を取得し、1998年第I相試験に入った。エーザイはIDEC社と提携し、日・欧・アジアにおける販売権を取得。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:IDEC-C2B8

<一般名:rituximab>

概要

[商]リツキサン(全薬工業)。モノクロナール抗体、B細胞性悪性リンパ腫治療剤。申請中。[剤型]注射剤。B細胞表面上のCD20抗原に特異的に結合するマウスとヒトのキメラ型抗体で、補体依存性細胞障害作用あるいは抗体依存性細胞障害作用により、細胞を破壊すると考えられている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:INS-1

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
インスリン抵抗性改善薬。経口投与可能な低分子薬剤で、インスリン抵抗性患者において糖代謝調節酵素を活性化するイノシトールグリカンの主要構成要素と考えられている。米国では2型糖尿病及び多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)対象の第II相臨床試験が実施されており、日本では米国の第II相試験終了後に臨床試験に入る予定。(米国・インスメッド社-大正製薬)。

出典

日刊薬業,第10442号,2000.3.15.

治験記号:IS-741

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験(住友製薬)。石原産業が創製した急性膵炎治療薬(静注)。ホスホリパーゼA2の活性を選択的に阻害して効果を発揮する。1994年4月、石原産業と共同契約。

出典

月刊ミクス6:48(2001)

治験薬一覧:H

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:HLBI

<一般名:——–>

概要

フィラデルフィア(Ph1)染色体陽性の慢性骨髄性白血病(CML)に対する天然型インターフェロンα(住友製薬)。細胞遺伝学的効果は、101例のうち77例が評価可能で、慢性期69例では、Ph1染色体消失が5例、Phi染色体陽性立が35%未満への減少が4例、35?95%の減少が17例等の報告がされている。本剤は慢性期及び移行期のCMLに対し、優れた延命効果を示して、治療成績の向上には早期診断と診断後の速やかな投与開始が重要と思われたの報告。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,11:104(2000)

治験記号:HMR-1275

<一般名:flavopiridol>

概要

インド原産の植物dysoxylum binectariferumから抽出された成分すら国課なのに見より合成された物質。細胞分裂周期の回転を進める酵素サイクリン依存性キナーゼ(CDK)を阻害、細胞周期を静止させアポトーシスを引き起こすことで制癌効果を発揮する。

出典

金丸龍之介・他:薬事日報,第9411号,2001.2.16.

治験記号:HMR-3647

<一般名:——–>

概要

ケトライド系化合物。(アベンティス)。ペニシリン耐性肺炎球菌及びマクロライド耐性菌に高い感受性を示し、多剤耐性の肺炎球菌マクロライド耐性のA群レンサ球菌にも有効性が認められている。消化管からの吸収は、食事の影響を殆ど受けず、白血球への集積は高い。血漿濃度に比べ、肺胞マクロファージや気道上皮細胞周囲液に高い集積率が得られることから、炎症局所に高い薬物濃度が得られる利点を有している。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)

治験記号:HMR-3647A

<一般名:———->

概要

[治験薬]
ケトライド系抗生物質。独・アベンティスファーマは、テリスロマイシンの申請を中央審査方式でEMEA(欧州医薬品審査庁)に行った。テリスロマイシンはケトライド系として初めての抗生物質製剤。経口剤。米国FDAには既にNDA(新薬承認申請)が既に行われている。我が国では後期第II相臨床治験中であり、2001年第四四半期の申請を目指している。

出典

日刊薬業,第10456号,2000.4.5.

治験記号:HR-1799A

<一般名:recombinant human insulin>

概要

[商]未定(アベンティス)。遺伝子組換え型ヒトインスリン製剤である。独逸では糖尿病治療薬として1999年4月に販売されている。その後、オーストリア、仏蘭西、スウェーデン、フィンランド、阿蘭陀で上市された。米国ではFDAより本剤の製造工程を変更するようにとの指示が出され、申請以前に変更する予定であるとされる。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:HSC-9982

<一般名:——–>

概要

ヘルスサイエンスセンター。0.005%-ノナン酸バニリルアミド(NVA)、メントール、カンフル、グリチルレチン酸ステアリル配合の製剤で、基剤はセラミド、エステル油、ヒノキチオールを含有する油分30%のクリームである。NVAはカプサイシン同族体の一種で、中枢及び末梢神経痛覚伝導路のサブスタンスP作動性無髄神経繊維群に特異的に脱感作作用を示すと考えられており、プソイドカプサイシンとも呼ばれている。透析後皮膚の乾燥と掻痒を訴える症例に対し有効性を検討した結果、皮膚乾燥症状の改善、掻痒を軽減させた。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,12:88-90(2001)

治験記号:HSR-237

<一般名:calcium polycarbophit>

概要

[商]ポリフル(北陸)・コロネル(藤沢)。2000年10月発売。過敏性腸症候群(IBS)治療薬。腸内容物の水分含有量を正常化し下痢、便秘共に有効である。イオン交換樹脂の一種で体内に吸収されないため、安全性が高いとされる。95年4月に北陸製薬と共同開発・販売で合意。

出典

月刊ミクス,10:100(2000)

治験記号:HSR-81

<一般名:———->

概要

酒石酸メルアドリン。Β2-受容体作動による切迫流産治療剤。強い子宮収縮抑制効果があり、心悸亢進など循環器への副作用が少ない。ベナトプラゾール(PPI)とのクロスライセンスで北陸製薬から導入して共同開発。申請準備中(三菱ウェルファーマ)。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:HWA-486A

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
レフルノミド(アベンティス)。疾患修飾性抗リウマチ剤。ピリジン合成を阻害することにより、活性化t細胞を抑制する。1日10?25mg投与により朝のこわばり、握力、関節痛、関節腫脹、リウマチ因子の改善等が見られている。副作用に下痢、脱毛、発疹、カンコ宇楚井上等が見られるが、多くの副作用は用量に関係している。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)

治験薬一覧:G

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:GA-1080

<一般名:TPNsolution>

概要

[商]ミキシッドL・ミキシッドH(ウェルファイド)。蛋白アミノ酸製剤。ブドウ糖・アミノ酸・脂質配合高カロリー輸液。申請中。[剤型]点滴静注剤。乳剤の安定化により糖・アミノ酸・電解質との配合を可能にした高カロリー輸液製剤で、ダブルバッグは脂肪とブドウ糖が入った上室とアミノ酸・電解質入りの下室からなっている。L:開始液・H:維持液。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:GA-1166

<一般名:——–>

概要

ブドウ糖、アミノ酸、脂肪の三大栄養素成分と電解質をバランスよく配合した末梢静脈投与の”中カロリー”栄養輸液製剤。第II相臨床試験段階(味の素ファルマ-ウェルファイド)。第II相臨床試験(三菱ウェルファーマ)。末梢静脈輸液。アミノ酸・糖・脂肪と電解質バランスよく配合。

出典

月刊ミクス,3:38(2001)・月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:GB-1057

<一般名:recombinant human serum albumin>

概要

[商]アルブレック(ウェルファイド)。遺伝子組換えヒト血清アルブミン。申請中。[剤型]注射剤。低アルブミン血症治療剤。ヒト血清アルブミン(nHSA)製剤の原料血漿が国内の献血由来の血液のみでは自給が困難なため遺伝子組換え技術を利用して開発された遺伝子組換えヒト血清アルブミンで、ピキア酵母により産生され、精製された製剤。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000・月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:GEM

<一般名:gemcitabine>

概要

「ゲムシタビン」(日本イーライリリー)。本薬はピリミジン骨格を有する代謝拮抗剤で、細胞内において三リン酸化物に代謝され、DNAの合成を阻害する。構造的にはシタラビンに類似するが、シタラビンとは異なる作用機序と代謝特性を有し、シタラビンでは効果が不十分な癌腫に対しても治療効果が認められている。ゲムシタビンは日本ではorphan
drugの指定を受け、臨床試験が行われている。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)・新薬展望-;医薬ジャーナル,37<増刊号>S-1,2001

治験記号:GI-262570

<一般名:———->

概要

[治験薬]。PPARガンマ作動薬とされる本薬について、2型糖尿病患者の血中グルコースの減少と、血清脂質の著明改善が見られた発表した。現在、米国で第III相臨床試験臨床治験段階で、上市は未定。日本ではまもなく臨床試験の開始予定。これまでの治療では症状が十分コントロールできなかった、2型糖尿病患者にグルコースのレベル布袋化させる降下に加え、血清脂質の改善が顕著に見られた。糖尿病治療薬。(英・グラクソウエルカム)。

出典

RIS-FAX,第3119 号,2000.7.21.

治験記号:GJ-0956

<一般名:vatanidipine hydrochloride>

概要

[商]カルブレン(ウェルファイド)。Ca拮抗剤。申請中。[剤型]カプセル剤。ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤で、緩徐で持続性の降圧作用・冠攣縮予防作用を有するとともに、腎臓、脳及び心臓に対する保護作用、脂質代謝改善作用等を有し、高血圧に随伴する各種循環障害にも良好な影響を与える降圧剤として期待されるの報告。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:GM-1172

<一般名:pazufloxacin mesilate>

概要

[商]パシル(富山化学)・パズクロス(ウェルファイド)。ニューキノロン系合成抗菌剤。申請中。[剤型]点滴静注用剤。注射用のピリドカルボン酸誘導体で、グラム陽性菌及び陰性菌に対して広い抗菌スペクトルと強い抗菌力を示す。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:GM-611

<一般名:———->

概要

消化管機能改善剤。モチリンアゴニストで、これまでの製剤と異なり直接消化管に作用するため、副作用が少なく、効果が高い薬剤になるとの期待がもたれている。米国・第II相臨床試験段階、国内第I相臨床試験段階。(中外製薬)。エリスロマイシンから誘導したモチリンのアンタゴニストで、消化管の自然な動きに合わせて消化運動を亢進する消化管機能改善剤。[適応]予定適応症として胃麻痺等。第I相臨床試験(中外)。

出典

月刊ミクス,12:73-75(2000)

治験記号:GN-1140

<一般名:——–>

概要

肝臓に特異的に集積し、正常組織と癌組織のコントラストを明瞭にすることにより、肝癌の発見から診断まで可能なMRI造影剤。第II相臨床試験段階(ウェルファイド)。第III相臨床試験準備中(三菱ウェルファーマ)。MRI用造影剤。肝臓に特異的に集積し、正常組織と癌組織のコントラストを明瞭にすることにより、肝癌の発見から診断までを可能とする。

出典

月刊ミクス,3:38(2001)・月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:GW873104/ON04128

<一般名:——–>

概要

小野薬品工業(株)が創製した新規エイズ治療薬。英国グラクソ・スミスクライン社が、米国における第I相臨床試験試験を終了した。ヒトCCR5受容体は、HIV感染からエイズ発症に至る初期及び中期過程において、HIVウイルスが細胞に侵入する際に利用する重要な受容体の一つと考えられている。本剤はこのCCR5受容体に拮抗することで、ウイルスの細胞内への侵入を、防ぐという既存の治療薬とは異なる新しい作用機序の薬剤であると考えられている。

出典

薬事新報,No.2296:19-20(2003)

治験薬一覧:E

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:E-1010

<一般名:——–>

概要

米国における第I相臨床試験。エーザイ。筑波研究所が開発した注射用カルバペネム系抗生剤。広い抗菌スペクトルと強力な抗菌力を有し、バンコマイシン耐性MRSAやバンコマイシン耐性VREにも優れた抗菌力を示している。治療効果は既存のカルバペネム剤やセフェム剤、ニューキノロン剤等を上回りカルバペネム耐性緑膿菌にも抗菌力を有する。

出典

月刊ミクス,8;73(2000)

治験記号:E-2000

<一般名:eperisone hydrochloride>

概要

[商]ミオナール(エーザイ株式会社)。1997年3月申請。筋緊張改善剤。新規テープ剤の開発。錠・顆粒剤は1993年発売。皮膚への貼付により経皮吸収され、中枢神経系に作用して骨格筋の緊張を緩和することで、こりと痛みの悪循環を絶ち、種々の筋緊張症候の改善が期待できる。

出典

月刊ミクス,8;72(2000)

治験記号:E-2020

<一般名:donepedil hydrochloride>

概要

[商]アリセプト(エーザイ)。アルツハイマー型痴呆症治療剤の錠剤(1999年11月発売)に加えて、高齢者に対する服用の有用性確保するための細粒剤の剤形追加申請。2000年3月申請。

出典

月刊ミクス,8;72(2000)

治験記号:E-2101

<一般名:——–>

概要

欧州における第I相臨床試験。新規5-HT拮抗作用剤。中枢性痙縮改善剤として開発。エーザイ。

出典

月刊ミクス,8;73(2000)

治験記号:E-3620

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験。エーザイ株式会社。セロトニンのtype 3受容体阻害作用(5-HT3受容体アンタゴニスト)とtype
4受容体刺激作用(5-HT4受容体アゴニスト)を併せ持つ消化管機能改善剤。慢性胃炎、過敏性腸症候群などに見られる下痢、腹部膨満感、食欲不振等の症状の改善効果が期待されている。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:E-3810

<一般名:rabeprazole sodium>

概要

[[商]パリエット(エーザイ)。第I相臨床試験。PPI製剤である本剤と抗生物質製剤によるH.ピロリ菌除菌の適応拡大の臨床試験中。

出典

月刊ミクス,8;72(2000)

治験記号:E-5531

<一般名:——–>

概要

米国の第II相臨床試験。エーザイ。敗血症治療剤。エンドトキシン受容体拮抗作用により、種々のグラム陰性菌からのエンドトキシンに対して有効性を示す。現在、有効な治療法が確立していない敗血症治療剤として期待される。

出典

月刊ミクス,8;73(2000)

治験記号:E-5564

<一般名:——->

概要

米国での第I相臨床試験。米国での探索・創薬研究拠点EISAI Research Institute of Boston でE-5531のバックアップ剤として開発されたエンドトキシン受容体拮抗剤。臨床試験の結果を見ながらE-5531かE-5564のどちらかに絞る見込み。エーザイ。

出典

月刊ミクス,8;73(2000)

治験記号:E-6010

<一般名:monteplase>

概要

[商]クリアクター(エーザイ)。第III相臨床試験。本薬はt-PAの構造を遺伝子操作技術を用いて変換した第2世代のt-APで、1998年6月に急性心筋梗塞における冠動脈血栓の溶解の適応で発売された。1998年3月「急性肺塞栓症における肺動脈血栓の溶解」でオーファンドラッグに指定され、肺塞栓の適応を持つ初めてのt-PA製剤として期待されている。その他第II相臨床試験段階として「脳塞栓の効能追加で開発中。脳塞栓の適応を持つ初めてのt-PA製剤として期待される。

出典

月刊ミクス,8;72(2000)

治験記号:E-6040

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験。米・IDEC社-エーザイ。ヒト型抗gp39モノクロナール抗体。自己免疫疾患治療剤。IDEC-131。全身性エリテマトーデス、慢性関節リウマチなどの免疫疾患の治療剤として期待される。1995年米・IDEC社は米・ダートマス医大から全世界における開発権を取得し、1998年第I相試験に入った。エーザイはIDEC社と提携し、日・欧・アジアにおける販売権を取得。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:E-7070

<一般名:——–>

概要

英国における第I相臨床試験。エーザイ。細胞周期のG1期に作用して抗腫瘍効果を示すスルフォンアミド誘導体の新規抗癌剤。非臨床試験では、特に既存の抗癌剤が効きにくい非小細胞癌、大腸癌に対する効果が確認されており、臨床でもこれらの効果が確認できれば大きなメリットが期待できる。

出典

月刊ミクス,8;73(2000)

治験記号:E-7155

<一般名:gadobenate dimeglumine>

概要

Gd-BOPTA。伊・ブラッコ社。エーザイ株式会社。2000年3月申請。MRI(磁気共鳴画像)検査用のガドリニウム(Gd)系造影剤。多くの組織において病変部のコントラストを増強させることにより診断能を向上させる。特に肝臓病変におけるコントラストの増強度が高いことが期待される。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:E-7155

<一般名:gadobenic acid>

概要

[商]未定(エーザイ)。MRI造影剤。申請中。[剤型]静注用剤。Gd(ガドリニウム)のキレート化合物で、主としてプロトンT1値を短縮することによって、T1強調像で高信号強度を得る陽性造影剤である。細胞外液分布に加えて肝細胞に能動的に摂取されるため、腫瘍組織との間にコントラストを強く生じる。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:E-7210

<一般名:——–>

概要

第I相臨床試験。超音波造影剤。エーザイ。伊・ブラッ社-エーザイ。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:E-8010

<一般名:——–>

概要

英国における第I相臨床試験。PDE5阻害作用を有する男性機能不全治療剤。エーザイ。特に循環器系副作用に対する安全域の広いことが期待できる。先行品との差別化が可能と見られている。

出典

月刊ミクス,8;73(2000)

治験記号:ED-71

<一般名:——–>

概要

既存のビタミンD3製剤に比べて有意に高い活性を示す第二世代ともいえるビタミンD3製剤。ポストアルファロールとして位置付けられている。第二世代臨床治験(中外)。

出典

月刊ミクス,12:73(2000)

治験記号:EK-5504

<一般名:meglumine gadoteric acid>

概要

[商]マグネスコープ(田辺-栄研化学)。独・シエーリングAG社から導入し、栄研化学と共同で行ったMRI用造影剤。分子構造が安定していることにより、毒性が低いことが特色として挙げられている。シンリジ製剤であるため、利便性も高いと報告されている。1996年8月に申請、2000年9月製造承認。

出典

月刊ミクス,11:87(2000)

治験薬一覧:D

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:D2E7

<一般名:——–>

概要

完全ヒト抗TNF-αモノクロナール抗体。独・クノール社-エーザイ。BASFグループのBASFバイオリサーチ・コーポレーション社が創薬した薬剤で、慢性関節リウマチ、クーロン病などへの治療効果が期待されている。

出典

月刊ミクス,8:71(2000)

治験記号:DA-3177

<一般名:cimetropium bromide>

概要

[商]アルギノール錠(日本ベーリンガー)。鎮痙剤。申請中。[剤型]錠剤。臭化ブチルスコポラミン類似の4級アンモニウム化合物で、シクロプロピル基を有する。主に腹部中空臓器のムスカリン受容体に対するアセチルコリンとの競合的拮抗作用により鎮痙作用を示す。胃腸管に対する鎮痙作用は臭化ブチルスコポラミンより強い。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:DD-723

<一般名:——–>

概要

注射剤。静注で心腔・心筋造影効果と肝臓造影効果を示す超音波造影剤。虚血性心疾患の虚血、梗塞部の診断や肝腫瘍の検出がベッドサイドで可能になる。ノルウェー・ニコメッド社-第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DE-001

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
本品は純綿精錬漂白布にカチオン化及び金属フタロシアニン処理を施した、創傷被覆・保護剤である。綿の吸収力に加えて、カチオン化後金属フタロシアニン誘導体を担持させたことで、水分の吸収、蒸散力が強化され、創傷面の清浄化を促進させるとともに、カチオン化による制菌作用も加わって、創面での細菌の増殖を抑制する。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,4:156-157(2000)

治験記号:DE-310

<一般名:——–>

概要

注射剤。第I相臨床試験計画中。DX-8951(合成カンプトテンシン誘導体)と生分解性高分子キャリアを結合させたDDS抗癌剤。腫瘍組織内で徐々にDX-8951を遊離し、かつ有効濃度が腫瘍組織内で長時間維持される。米国では2000年6月末にIDN申請、早期に第I相臨床試験を開始する。臨床開発は、日米欧三極同時開発の予定。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DF-098

<一般名:——–>

概要

注射剤。アベンティスパスツールと第一製薬の合弁会社・PM-DVC(販売提携)による小児用インフルエンザ菌b型ワクチン。仏・アベンティスパスツール社-第一製薬。。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DM-01

<一般名:mefloquine hydrochloride>

概要

[商]メファキン(エスエス製薬-同仁)。抗原中薬(マラリア)。申請中。[剤型]錠剤。オーファン指定。mefloquine hydrochlorideは、米国のWalter Reed Army Instituteにより合成されたマラリア治療薬である。欧米、東南アジア、アフリカ、南アメリカ等ではLariam(Roche社)、Mephaquin(Mepha社)の名称で上市されている。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:DM-9384

<一般名:nefiracetam>

概要

[商]トランスロン(第一製薬)。脳機能改善剤。脳神経伝達改善剤。申請中。[剤型]錠剤。ピロリドン誘導体で、学習獲得促進作用と健忘作用を有する。cuclic GABA誘導体。予定適応[脳血管障害後遺症]。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:DP-178

<一般名:enfuvirtide>

概要

一般名:エンフュヴィルタイド。[商]fuzeon;フューゼオン(Trimeris/Roche;トライメリス社/ロシュ)。融合阻害剤(fusion inhibitors)と呼ばれる新しいクラスのHIV治療薬である。本剤は抗レトロウイルス療法を続けているにもかかわらず、ウイルスの複製が認められる成人及び小児において、他の抗レトロウイルス薬との併用薬として使用される。日本未発売。

出典

The Medical Letter日本語版,19(13):49(2003.6.23)

治験記号:DP-2202

<一般名:LC-9018>

概要

[商]レモナール注(ヤクルト-第一製薬)。抗腫瘍乳酸菌製剤、乳酸桿菌、再発進行癌、乳癌。申請中。[剤型]皮内注射・局注。[適]癌性胸膜炎。乳酸桿菌Lactobacillus casei YIT9018株の加熱死菌体を凍結乾燥したもので、静脈内、腹腔内投与によりマクロファージやNK細胞が活性化され、それが腫瘍細胞に対して非特異的に障害作用を示す。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:DR-3305

<一般名:ebselen>

概要

[商]ハーモキサン(第一製薬)。脳循環改善剤。申請中。分子内にセレンを含有する脂溶性の高い抗酸化剤で、グルタチオンぺるオキシダーゼ様作用、リポキシゲナーゼ阻害作用、NADPHオキシダーゼ阻害作用等により活性酸素の生成抑制及び消去作用を有する。クモ膜下出血、脳梗塞急性期の治療薬として期待されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:DU-6859a

<一般名:sitafloxacin hydrate>

概要

[治験薬]

経口剤。臨床第III相試験。幅広い抗菌スペクトラムと強力な抗菌力を有し、難治性感染症にも効果が期待できる次世代ニューキノロン剤。第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DV-7314

<一般名:clopidogrel sulfate>

概要

経口剤。第III相臨床試験計画中。チクロピジンを安全性が認められている抗血小板剤。海外16カ国における大規模臨床試験”CAPRIE”において、アスピリンに対して、脳梗塞、心筋梗塞等の血管事故リスクの低減が確認されており、米国及び欧州では既に承認、上市済み。第一製薬-仏・サノフィ・サンテラボ社。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DX-8951f

<一般名:——–>

概要

注射剤。第I相臨床試験。高い抗腫瘍活性と広い治療域を有し、イリノテカンを凌駕する合成カンプトテンシン誘導体。消化性毒性(下痢)の改善とイリノテカン非適応癌腫への有効性が期待される。第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DX-9065a

<一般名:——–>

概要

注射剤。第II相臨床試験。世界初の選択的抗Xa剤。抗血栓作用(目的薬効)と出血時間延長作用(副作用)の発現用量の乖離性に優れる画期的な抗凝固剤。第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DY-9760e

<一般名:——–>

概要

注射剤。第I相臨床試験。脳保護剤。第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DZ-2352a

<一般名:——–>

概要

:経口剤。第II相臨床試験。治療期間の短縮が期待され、またジアゼパム、ニフェジピン等との相互作用が認められない次世代のプロトンポンプ阻害剤。独・ビッグ・グルデン社-第一製薬。

出典

月刊ミクス,7:92(2000)

治験記号:DZ-2352a

<一般名:——–>

概要

パントプラゾール(第一製薬)。プロトンポンプ阻害剤。胃壁細胞のH+/K+-ATPaseに結合し、胃空内への水素イオン分泌を阻害する。経口投与後の吸収は良好で、初回通過効果は殆ど受けない。肝臓で主にCYP2C19により代謝される。代謝物は主に尿中に排泄される。生体利用率は77%である。[適]糜爛性食道炎、胃・十二指腸潰瘍。副作用として頭痛、無下痢、鼓腸等。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,12:88-90(2001)

治験薬一覧:C

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:CA4P

<一般名:——–>

概要

アフリカ産の柳の樹皮から抽出した物質。人の癌細胞を移植したマウスに投与したところ、血管の細胞分裂が抑制され、癌細胞が血管を通じて栄養を取り込み増殖するのを妨げることに成功。放射線治療を併用すると、8割以上のマウスで癌細胞が消失したとの英BBC放送による報道がされた。

出典

読売新聞,第44978号,2001.6.25.

治験記号:CAL

<一般名:——–>

概要

ヒト型モノクロナール抗体で、副甲状腺ホルモン関連蛋白の活性を中和する作用を持つ。悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症レベルを正常化させる。予定適応症は癌(特に乳癌)の骨転意に伴う骨病変症状の改善を第一目標に置く。米国で第I相臨床試験に着手。中外製薬。副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)の活性を中和するヒト型モノクロナール抗体。癌の骨転移に伴う骨病変症状の改善を第一の目標とし、乳癌も重要視している。2000年12月に米国において第I相臨床試験開始の予定とされている。中外製薬。

出典

1)RIS-FAX.第3167号,2000.9.14.・2)月刊ミクス,12:75(2000)

治験記号:CG-167

<一般名:zanamivir>

概要

[治験薬]。
ザナミビル(グラクソ・ウエルカム)。インフルエンザウイルスが感染細胞から遊離する際に必須とされるノイラミニダーゼを特異的に阻害する薬剤で、塩酸アマンタジンと異なりA型、B型両方に有効であり、耐性ウイルスの出現が極めて少ないのが特徴である。薬効として、直接的な解熱、鎮痛、消炎、鎮咳、去痰作用及び抗ヒスタミン作用は有していないが、吸入によりインフルエンザウイルス感染症の症状を軽減する。

出典

高杉益充:Drug Informatipn;月刊ミクス,4:156-157(2000)

治験記号:CGS-20267

<一般名:letrozole>

概要

[商]未定(ノバルティス)。アロマターゼ阻害剤、閉経後乳癌治療剤。レトロゾール。申請中。[剤型]錠剤。本薬はfadrozoleアナログで、経口で作用する強力なアロマターゼ阻害薬である。エストロゲン合成を選択的に阻害し、閉経後の進行乳癌に効果を示す。本薬はaminoglutethimideよりも強力に、より特異的にアロマターゼを阻害し、副作用も少ない。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:CI-719

<一般名:gemfibrozil>

概要

[商]ロビット(三共)。循環器官用薬、高脂血症治療剤。既に海外で高脂血症及びその関連領域における治療薬として販売されているフィブラート系の高脂血症治療剤である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:CP-51,974-1

<一般名:sertraline hydrochloride>

概要

[商]ゾロフト(ファイザー)。抗うつ剤・選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)。申請中。[剤型]錠剤。従来の三環系、四環系抗うつ薬とは異なる新規のtetrahydronaphthylamine誘導体で、選択的セロトニン再取込阻害薬(SSRI)である。セロトニン作動性神経細胞及びその神経終末においてセロトニン再取込を阻害し、シナプス間隙のセロトニン濃度を高める。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:CPA-926

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
本品は呉羽化学で合成された軟骨破壊防止の新規作用機序を有する変形性膝関節症の経口治療薬である。これまでに呉羽化学が欧州で第I相試験、第II相試験の一部を行い、同剤の安全性や患部への薬物移行性などを確認。本品は変形性関節症に対する画期的な原因療法剤を目指すもの。(呉羽化学?三共)。

出典

日刊薬業,第10442号,2000.3.15.

治験記号:CR-1505

<一般名:loxiglumide>

概要

[商]ロシッド(科研)・ロキシジン(三菱東京)。消化器官用薬。申請中。[剤型]錠剤・点滴静注。慢性膵炎治療剤。新規グルタミン酸誘導体でコレシストキニン(CCK)受容体拮抗薬である。慢性膵炎治療薬として開発されている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:CR-1505錠

<一般名:——–>

概要

ロキシグルミド。[商]ロキシジン(三菱ウェルファーマ)。第III相臨床試験。急性膵炎治療剤。経口剤。コレシストキニンA受容体拮抗剤。膵液中の蛋白分解酵素の分解を調節するコレシストキン(CCK)に拮抗することにより蛋白分解酵素の分泌を阻害、膵炎の安静庇護を図る。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:CR-505

<一般名:——–>

概要

ロキシグルミド。[商]ロキシジン(三菱ウェルファーマ)。1998年9月申請。急性膵炎治療剤。注射剤。コレシストキニンA受容体拮抗剤。膵液中の蛋白分解酵素の分解を調節するコレシストキン(CCK)に拮抗することにより蛋白分解酵素の分泌を阻害、膵炎の安静庇護を図る。

出典

月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:CS-023

<一般名:——–>

概要

注射用カルバペネム系抗菌薬(三共)は、今回、欧米を含む世界の主要地域における独占的開発権・販売権をスイス・ロシュ社に許諾した。本剤は薬剤耐性菌を含む各種病原菌に対する幅広い抗菌スペクトラムと強力な活性を特徴とする。今後第II相臨床試験が開発されるが、ロシュ社と提携・導出することにより開発が早まると考えられる。

出典

薬事新報,No.2294:19(2003)

治験記号:CS-526

<一般名:——–>

概要

三共(株)が現在開発中の新規抗潰瘍剤(アシッドポンプアンタゴニスト,APA)。本品は三共と宇部興産(株)により創製し共同開発中の医薬品。既存のプロトンポンプ阻害剤とは構造及び酵素阻害様式が異なり、抗ヘリコバクターピロリ菌作用を有するなど、非臨床試験の結果では、既存の薬剤に比較して優れた効果が認められた。

出典

薬事新報,No.2290:17(2003)

治験記号:CS-622

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
塩酸テモカプリル。高血圧症。アンジオテンシン変換酵素阻害剤。既に高血圧症に対する有効性、安全性が確認されている。(三共)。

出典

高杉益充:月刊ミクス,2:86-87(2000)

治験記号:CS-866

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
血圧降下剤。一般名:オルメサルタン・メドキソミル。三共ファルマは販売承認申請をドイツの連邦医薬品審査機関に行った。アンジオテンシンII受容体拮抗薬で、従来の類似薬に比較して優れた降圧効果を示すとされる。米国では現在申請準備中であり、日本では第三相臨床試験を実施中で2002年の申請を目指すとされている。三共株式会社。

出典

薬事日報,第9323号,2000.7.19.・薬事新報,No.2122,2000.8.10.

治験記号:CS-905

<一般名:azelnidipine>

概要

[商]カルブロック(宇部興産-三共)。Ca拮抗薬。申請中。[剤型]錠剤。1,4-ジヒドロピリジン誘導体のCa拮抗剤で、従来のCa拮抗剤との比較で降圧効果が強力、かつ作用は緩徐で持続的、頻脈の発現は起こしにくいとしている。降圧時のレニン-アンジオテンシン系の活性化作用はなく、腎血流の増加、脳及び冠血管の拡張作用を示すほか、尿量・尿中Na排泄量の増加作用、尿蛋白排泄量の減少等の特徴を有するとされている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験薬一覧:B

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:B-2036-PEG

<一般名:pegvisomant>

概要

ペグビソマント。[商]ソマバート(米・Pfizer)。成長ホルモン受容体拮抗剤。国内では申請中。手術やその他の治療が行えない又はそれらに奏効しなかった末端肥大症患者の非経口治療薬。[剤形]注射剤。本剤は遺伝子工学的にアミノ酸残基9個を置換することにより改変されたヒト成長ホルモンアナログである。本剤は成長ホルモン受容体に結合することによって内因性成長ホルモンの結合を阻害し、IGF-1の産生を低下させる。

出典

The Medical Letter日本語版,19(14):55-56(2003.7.7)

治験記号:BAY-142222

<一般名:human blood coagulation VIII factor>

概要

[商]コージネイトSF(バイエル薬品)。血友病A治療剤。遺伝子組換え第VIII因子製剤。申請中。[剤型]静注・点滴静注。精製工程及び製剤工程にヒトアルブミンを添加していない遺伝子組換え第VIII因子製剤である。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:BO-653

<一般名:——–>

概要

冠動脈硬化抑制薬。中外製薬。LDLの酸化変性を抑制、酸化LDLから細胞を保護、血管平滑筋細胞の増殖を阻害等の薬理作用をもつ。予定適応症はPTCA後の再狭窄、冠動脈硬化症。米国において第I相臨床試験開始。抗酸化剤。PTCA後の再狭窄抑制。[適応]動脈硬化。[剤型]錠剤。2000年4月に米国でIND申請。米国において第I相臨床試験。中外製薬。

出典

1)RIS-FAX.第3167号,2000.9.14.・2)月刊ミクス,12:75(2000)

治験記号:BRL-29060

<一般名:paroxetine>

概要

[商]Paxil(米国・GSK)、Seroxat(英国・GSK)、パキシル(日本・GSK)。選択的セロトニン再取込阻害剤(SSRI)。抗うつ剤。[適]うつ病・うつ状態・パニック障害。

出典

The Medical Letter日本語版,19(14):53(2003.7.7)

治験記号:BRL-38227

<一般名:levcromakalim>

概要

[商]デバメックス(SBS)。血圧降下剤、高血圧症。申請中。[剤型]錠剤。選択的ATP感受性K-チャンネルオープナー。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:BRL-42810

<一般名:famciclovir>

概要

[商]ファンビル(SKB)。抗ウイルス剤。申請中。[剤型]錠剤。プリン骨格を有する化合物で、経口投与後速やかに吸収、代謝され、活性体であるペンシクロビルに変換される。ペンシクロビルはウイルスのDNAポリメラーゼを阻害してウイルスの増殖を抑制することから、単純疱疹及び帯状疱疹に対する治療効果が期待される。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:BRL-49653

<一般名:——–>

概要

[治験薬]。
一般名:ロシグリタゾンマレイン酸。2型糖尿病治療剤。[商]アバンディア(スミスクライン・ビーチャム製薬)。チアゾリジン系の新しいタイプの糖尿病治療薬で、インスリン抵抗性に作用する経口薬。EUでは特定の条件付で他の経口糖尿病薬との併用が認められた。同剤は1999年6月に承認された米国を含め、これまで38カ国で承認を取得している。

出典

薬事新報,No.2122,2000.8.10.

治験薬一覧:A

木曜日, 8月 16th, 2007

治験記号:ABT-773

<一般名:——–>

概要

ケトライド系化合物。(米・アボット社-大正製薬)。マクロライド耐性肺炎球菌に対して感受性があり、またクラリスロマイシン耐性肺炎球菌にも高い有効性がみられる。呼吸器感染症の主要原因菌であるインフルエンザ桿菌、A群連鎖球菌、モラキセラ、ブドウ球菌、マイコプラズマ、レジオネラにも効果を示す。第I相臨床試験準備中。ペニシリン系・マクロライド系薬剤耐性肺炎球菌に優れた抗菌性を示す。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)・月刊ミクス,5:58-59(2001)

治験記号:AC-3933

<一般名:——–>

概要

ベンゾジアゼピン受容体にパーシャルインバースアゴニストとして作用する新しいメカニズムに基づく痴呆治療薬。既存の痴呆治療薬とは異なり、アセチルコリン神経を抑制的に調節しているGABA神経系の機能を弱めアセチルコリンの遊離を促進することによりアセチルコリン神経系を賦活する。また、グルタミン酸神経系を賦活する作用も有しており、両作用によって痴呆症の中核症状である記憶障害に対して改善効果が期待されている。欧州では第一相臨床試験(大日本)が終了、第II相臨床試験初期終了後アベンティス社が開発を引き継ぐ。国内では第一相臨床試験準備中。

出典

薬事日報,第9280号,2000,4.12.・薬事新報,No.2283:19(2003)

治験記号:AC-5216

<一般名:——–>

概要

ベンゾジアゼピン受容体アンタゴニスト。不安・抗うつ病治療薬。経口剤。第I相臨床試験準備段階。

出典

月刊ミクス,2:75(2001)

治験記号:ACA-11

<一般名:lanti-TA226monoclonal antibody>

概要

[商]未定(日本薬品開発)。抗癌剤・免疫療法剤。申請中。[剤型]静注。オーファンドラッグ。抗TA226ヒトモノクロナール抗体。本薬はヒト子宮頸部癌患者のリンパ球とbリンパ芽球の融合細胞により作られた抗TA226ヒト型モノクロナール抗体の抗癌剤である。

出典

明日の新薬CD-ROM,2000.12版

治験記号:AD-5423

<一般名:blonanserin>

概要

強力なドパミンD2受容体遮断作用とセロトニン受容体拮抗作用を合わせ持つSDA(セロトニン・ドパミン・アンタゴニスト)。陽性・陰性症状に改善効果があり、リスペリドン、ハロペリドール不応患者に有効。錐体外路症状などの副作用の軽減も図られている。錠剤。第III相臨床試験段階(大日本)。ブロナンセリン(大日本)。5-ht2受容体拮抗作用とドーパミンD2受容体拮抗剤(デュアル拮抗剤)の精神分裂病治療剤で、リスペリドン、ハロペリドールのどちらかが無効な患者に有効とされている。

出典

月刊ミクス,2:75(2001)・日刊薬業,2000.5.8.

治験記号:Ad5CMV-p53

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
アデノウイルスベクター(アルーピーアールジェンセン社)。遺伝子治療臨床研究。適応は、進行食道癌、(扁平上皮癌)非切除例であり前治療に抵抗性(放射線、あるいは副作用のため前治療施行不可能な症例となっている。研究計画では、癌細胞を抑制すると見られる「p53」という蛋白質を作る遺伝子を腫瘍に運ぶときにこのベクターが使われる。

出典

薬事日報,第9287号,2000.4.28.

治験記号:AE-0047

<一般名:vatanidipine hydrochloride>

概要

[商]カルブレン(ウェルファイド)。Ca拮抗剤。申請中。[剤型]カプセル剤。ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗剤で、緩徐で持続性の降圧作用・冠攣縮予防作用を有するとともに、腎臓、脳及び心臓に対する保護作用、脂質代謝改善作用等を有し、高血圧に随伴する各種循環障害にも良好な影響を与える降圧剤として期待されるの報告。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:AG-1343

<一般名:nelfinavir mesilate>

概要

[治験薬]
メシル酸ネルフィナビル(JT)。ビラセプト錠(日本たばこ)。プロテアーゼ阻害剤。特異的HIVプロテアーゼ阻害剤で、単剤投与並びに逆転写酵素阻害剤との併用により、、強力な抗HIV活性を示す。他のHIVプロテアーゼ阻害剤とは、交差耐性を示さず、また他のプロテアーゼ阻害剤に比べ、肝代謝酵素阻害作用が弱いことが認められている。

出典

高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)

治験記号:AHM

<一般名:——–>

概要

多発性骨髄腫細胞のみを認識するヒト型化モノクロナール抗体で、マウスの実験で延命効果と癌縮小効果が認識された。日米欧の3極同時開発を目指し、第I相臨床試験に着手した。中外製薬。多発性骨髄腫の細胞上に高率に発現しているHM1.24抗原を標的としたヒト型モノクロナール抗体で、抗腫瘍効果を示すと報告されている。英国において第I相臨床試験。中外製薬。

出典

1)RIS-FAX.第3167号,2000.9.14.・2)月刊ミクス,12:75(2000)

治験記号:AIO-8507L

<一般名:——–>

概要

第II相臨床試験。排尿障害治療剤。剤形:カプセル。小野薬品。尿道選択性の高いα1拮抗作用を有し、前立腺肥大症を対象適応として治験中。英国・第I相臨床試験段階。

出典

月刊ミクス4:46-47(2001)

治験記号:AJ-9677

<一般名:——–>

概要

大日本製薬が創薬し、武田薬品が開発に参加していたβ3-アドレナリン受容体アゴニスト。今回両社は本剤の国内外での開発中止を決定した。大日本製薬が国内で実施していた糖尿病を対象疾患とする第II相臨床試験の結果、また武田が行っていた糖尿病と肥満症を対象とした海外における第II相臨床試験の結果を検討した結果、期待していた十分な有効性は得られなかったことから開発中止を決定した。

出典

薬事日報,第9280号,2000,4.12.・薬事新報,No.2288:19(2003)

治験記号:AM-1155

<一般名:gatifloxacin>

概要

[商]ガチフロ錠(杏林製薬)。ニューキノロン系抗菌剤。申請中。[剤型]錠剤。8-methoxyfluoroquinoleで、MRSAを含むグラム陽性菌に強い抗菌力を示す。グラム陽性菌及び好気性菌に対する作用はトスフロキサシン、スパフロキサシンに匹敵し、シプロフロキサシン及びオフロキサシンより優れている。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:AMJ-9301

<一般名:interferon alfacon-1>

概要

[商]未定(山之内?アムジェン)。C型慢性活動性肝炎治療剤。申請中。[剤型]皮下注射。インターフェロンの活性を高めるために、α型インターフェロンのサブタイプ10数種のアミノ酸配列から人工的に合成した遺伝子から創製した新世代のインターフェロンである。C型慢性活動性肝炎への効果が期待される。

出典

トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000

治験記号:AN-1792

<一般名:——–>

概要

[治験薬]

アルツハイマー病治療・予防用ワクチン。エラン社によるマウスの前臨床試験で、アルツハイマー病と関係があると思われているアミロイド蛋白質を減少・生成抑制効果があることが確認されている。エラン社は米国と英国でアルツハイマー病患者を対象にしたフェーズ1を開始(米国・AHP-アイルランド・エラン社)。

出典

日刊薬業,2000-4-11

治験記号:AP-134

<一般名:acetaminophen>

概要

[治験薬]

解熱剤。アセトアミノフェン。解熱薬として既に汎用されているアセトアミノフェンのシロップ剤で、1mL中に20mg含有する製剤である。有用性では極めて有用が71.4%、有用28.6%で、19例全例で有用以上と判定された。シロップ剤の服用性では、好んで服用21.0%、普通73.7%、嫌う5.3%。94.7%が服用性において普通以上であった。(昭和薬化工)。

出典

高杉益充:月刊ミクス,2:86-87(2000)・薬事新報,No.2102,2000

治験記号:APC-0576

<一般名:acetaminophen>

概要

副作用のない新しい免疫抑制剤を筑波臨床医学系・味の素医薬研究所のグループが発見した。米国で開催中の国際移植学会で発表する。味の素が医薬品開発の基礎材料として人工合成、保存する約7万種の化学物質から選び出した物質。アカゲザルによる実験で副作用は報告されていない。

出典

読売新聞,第45402号,2002.8.24.

治験記号:AS-013

<一般名:——–>

概要

PGE1のプロドラッグを脂肪乳剤(リピッドマイクロスフェア)に封入した注射剤。脂肪乳剤は体内注入後の病巣への移行性に優れ、副作用も軽減されるの報告。[適]閉塞性動脈硬化症、膠原病に伴う末梢循環障害。[剤型]注射剤。第II相臨床試験段階(ウェルファイド-生化学-旭硝子)。

出典

月刊ミクス,3:38(2001)・月刊ミクス,12:66(2001)

治験記号:AS-3201

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
糖尿病性合併症治療薬。アルドース還元酵素阻害薬。第II相臨床試験段階。本品は開発中の品目も含めて活性がトップレベルにあり、作用の持続性もある。大日本製薬。既存・開発中のアルドース還元酵素阻害剤に比べ、1000?10倍程度の効力の相違を示し、作用持続にも優れる糖尿病性合併症治療薬。標的臓器(神経・網膜・水晶)などに対して低用量で有効。神経伝達速度の低下にも改善効果が見られる。

出典

薬事日報,第9280号,2000,4.12.・月刊ミクス,2:75(2001)

治験記号:AT-7836

<一般名:——–>

概要

[治験薬]
ニューキノロン剤。感染症治療薬、湧永製薬から導入。大日本製薬。WQ-2743。MRSA、PRSP、既存のニューキノロン剤耐性菌などに抗菌力を示し、安全性も高い。杏林のガチフロキサシンの共同販売契約を締結したのに伴い、現在は開発を中断。

出典

薬事日報,第9280号,2000,4.12.・月刊ミクス,2:75(2001)

治験記号:ATL-962

<一般名:——–>

概要

抗肥満・肥満性糖尿病治療薬(英国・Alizyme社)として開発中のリパーゼ阻害剤について武田薬品工業がライセンス契約を締結した。本品は脂肪の分解酵素である膵リパーゼの働きを阻害し、食事からの脂肪の吸収を抑えることで、体重を減少する薬剤。

出典

薬事新報,No.2306:19(2004)

治験記号:AVS

<一般名:nicaraven>

概要

「ニカラベン」(ノバルティス-中外)。活性酸素のうち特に組織毒が強いハイドロキシラジカルを特異的に捕捉する。脳血管けいれん抑制作用、虚血脳損傷を予防・軽減する作用の二つの作用を合わせ持つとされている。脳動脈破裂患者で意識障害の回復、遅発性四肢麻痺の発現抑制、CT低吸収域の発現抑制等の有意な効果がみられたとされている。脳保護薬。脳血管障害治療剤。[商]アンテバス(中外-ノバルティス)。脳機能改善剤。申請中。[剤型]点滴静注用。活性酸素の一つであるhydroxy radicalの捕捉を主な作用とする薬剤で、虚血による脳損傷を予防・軽減する作用(脳保護作用)と、脳血管収縮の予防・寛解作用の両作用を合わせ持つ薬剤である。

出典

高杉益充:DI室,月刊ミクス,1:124-125(2001)・トライアルドラッグス;株式会社ミクス,2000

『法令等により保存期間が定められている書類』

木曜日, 8月 16th, 2007

類名
保存期間 書類の概要
拠法令等
一般用医療機器及び管理に関する帳簿管理医療機器及び管理に関する帳簿 最終記載日から6年 高度管理医療機器等の販売業者等については、第2条から第6条まで及び第18条の規定を準用する。この場合において、第2条中「様式第2」とあるのは「様式
第89」と、第6条中「様式第5」とあるのは「様式第90」と読み替えるものとする。
2.管理医療機器の販売業者等については、第164
条から第167条まで及び第169条から第172条までの規定を準用する。
3一般医療機器の販売業者等については、第164条
(第2項第一号を除く。)、第165条から第167条まで、第169条から第171条まで及び第175条第3項の規定を準用する。この場合において、第
164条第2項中「高度管理医療機器等営業管理者」とあるのは「一般医療機器の販売業者等」と、第167条及び第168条中「高度管理医療機器等営業管理
者」とあるのは「営業所の従事者」と読み替えるものとする。
薬事法施行規則第178条(第164条準用)
医薬品の譲受及び譲渡に関する記録 3年間
局開設者は、医薬品を譲り受けたとき及び薬局開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設(獣医療
法(平成4年法律第46号)第2条第2項に規定する診療施設をいい、往診のみによって獣医師に飼育動物の診療業務を行わせる者の住所を含む。以下同じ。)
の開設者に販売し、又は授与したときは、次に掲げる事項を書面に記載しなければならない。
一.品名二.数量
三.譲受又は販売若しくは授与の年月日
四.譲渡人又は譲受人の氏名
2.薬局開設者は、前項の書面を、記載の日から3年間保存しなければならない。

事法施行規則第14条第2項 一般販売業(準用)第141条*記帳義務対象者:薬局開設者、医薬製造業者、輸入販売業者、一般販売業者(卸売一般販売業者含む。)、薬種商販売業者、特例販売業
(医薬品等製造業者の)資料の保存 5年間
認取得者は、次の各号に掲げる資料を、それぞれ当該各号に掲げる期間保存しなければならない。ただし、資料の性質上その保存が著しく困難であると認められ
るものにあっては、この限りでない。一.法第14条の規定による承認の申請に対して提出した資料の根拠となった資料 承認を受けた日から5年間。ただし、法律第14条の4第1項の規定による
再審査を受けなければならない医薬品又は医療機器(承認を受けた日から再審査が終了するまでの期間が5年を超えるものに限る。)に係る資料にあっては、再
審査が終了するまでの期間。
二.法第14条の4第1項の規定による再審査の申請に際して提出した資料の根拠となった資料(前号に掲げる資料を除く。)再審査が終了した日から5年間。
三.法第14条の6の規定による医薬品又は医療機器の再評価の申請に際して提出した資料の根拠となった資料(前二号に掲げる資料を除く。)再評価が終了し
た日から5年間。
薬事法施行規則第101条
(医薬品の)外国特例承認取得者の業務に関する帳簿 3年間
国特例承認取得者は、帳簿を備え、専任製造販売業者に対する情報の提供その他の外国特例承認取得者としての業務に関する事項を記載し、かつ、これを最終記
載の日から3年間、保存しなければならない。
薬事法施行規則第107条
(医薬品の)外国特例承認取得者の資料の保存 5年間
国特例承認取得者については、第101条の規定を準用する。
2. 外国特例承認取得者は法第75条の2第1項第2号の規定により厚生労働大臣に報告した日から5年間保存しなければならない。
3.前項の資料の保存については、第101条各号列記以外のただし書の規定を準用する。

事法施行規則第110条第2項
(医薬品の)選任製造販売業者の遵守事項 5年間
任製造販売業者が遵守すべき事項は、第92条各号に掲げるもののほか、次の通りとする。
一.選任製造販売業者としての業務に関する事項を記録し、かつ、これを最終の記載の日から5年間、保存すること。
二.次のイからホまでに掲げる書類を利用しなくなった日から5年間、保存すること。
イ.外国特例承認取得者が当該承認を受けた事項を記録した書類
ロ. 外国特例承認取得者が法第19条の二の規定による承認の申請に際して提出した資料の写しハ. 外国特例承認取得者が法第19条の四において準用する法第14条の四第一項の規定による再審査の申請に際して提出した資料の写し
ニ. 外国特例承認取得者が法第19条の四において準用する法第14条の六第一項の規定による再評価の申請に際して提出した資料の写し
ホ.外国特例承認取得者が法第19条の四において準用する法第14条の四第六項又は第14条の五第二項の規定により厚生労働大臣又は機構に報告した事項、
法第68条の八第一項又は第68条の十一第三項の規定により厚生労働大臣又は機構に報告した生物由来製品に係る感染症定期報告及び法第75条の二第一項第
二号の規定により厚生労働大臣に報告した事項を記載した書類
三.法第77条の四の二第一項又は法第77条の四の五第三項の規定により厚生労働大臣又は機構に報告した副作用等に関する事項の根拠となった資料を、利用
しなくなった日から5年間保存すること。ただし、資料の性質上その保存が著しく困難であると認められるものにあっては、この限りでない。

事法施行規則第104条
(医薬品等の)安全確保業務に係る記録の保存 5年間
の省令の規定により保存することとされている文書その他の記録の保存期間は、当該記録を利用しなくなった日から5年間とする。ただし、次に掲げる記録の保
存期間はそれぞれ当該当該各号に定める期間とする。
一.生物由来製品(次号及び第三号に掲げるものを除く。)に係る記録:利用しなくなった日から10年間
二.特定生物由来製品に係る記録:利用しなくなった日から30年間
三. 特定保守管理医療機器及び規則第93条第一項に規定する設置管理医療機器(前号に掲げるものを除く。)に係る記録:利用しなくなった日から15年間
四.第11条(第14条において準用する場合を含む。)に規定する自己点検及び第12条(第14条において準用する場合を含む。)に規定する教育訓練に関
する記録:作成した日から5年間2.製造販売業者は、この省令の規定にかかわらず、第5条(第14条において準用する場合を含む。)に規定する製造販売後安全管理業務手順書等(以下この
章において「製造販売後安全管理業務手順書等」という。)に基づき、この省令の規定により記録を保存しなければならないとされている者に代えて、製造販売
業者が指定する者に、当該記録を保存させることができる。
医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安全管理
の基準に関する省令第16条-GVP省令-
(医薬品の)製造販売後調査業務に係る記録の保存 5年間
の省令の規定により保存されていることとされている文書その他の記録の保存期間は、次に掲げる記録の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める期間とする。た
だし、第7条の規定による製造販売後臨床試験を実施した場合においては、同条第二項において例によることとされている医薬品の臨床試験の実施の基準に関す
る省令第56条において読み替えて準用する同規則第26条、第34条及び第41条に規定する期間とする。
一.再審査又は再評価に係る記録:再審査又は再評価が終了した日から5年間
二.前号に掲げる記録以外の記録:利用しなくなった日又は当該記録の最終の記載の日から5年間
2.製造販売業者等は、製造販売後調査業務手順書に基づき、記録を保存することとされている者に代えて、当該記録を保存させることができる。
医薬品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関する省令第11条-GPSP省令-
医薬品の臨床試験に関する資料
-治験記録の保存-
3年間
施医療機関の長は、記録保存責任者を置かなければならない。2.前項の記録保存責任者は、次に掲げる治験に関する記録を被験薬の製造・輸入承認を受ける日又は治験中止・終了の後3年を経過した日のうちいずれか遅い
日までの期間
一. 原資料
二.契約書、同意文書及び説明文書その他この省令の規定により実施医療機関に従事する者が作成した文書又はその写し
三.治験実施計画書、第32条第1項及び第2項の規定により治験審査委員会から入手した文書その他この省令の規定により入手した文書
四.治験薬の管理その他の治験に係わる業務の記録
医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令第41条
覚せい剤に関する帳簿 2年間 3.前二項に規定する者(覚せい剤施用機関の管理者又は覚せい剤研究者等)は、前二項の帳簿を最終の記入
をした日から
覚せい剤取締法第30条の17
覚せい剤原料譲渡証・譲受証 2年間 3.第1項の譲受書・譲渡証・電磁的記録は、当該交付又は提供を受けた者において、当該覚せい剤原料の譲
受又は譲渡の日から
覚せい剤取締法第30条の10
向精神薬取扱者の記録 2年間 4.向精神薬取扱者は、前三項の規定による記録を、記録の日か
ら2年間、向精神薬営業所、病院等又は向精神薬試験研究施設において保存しなければならない。

薬及び向精神薬取締法第50条の23第4項
高度管理医療機器等の営業所の管理に関する帳簿 6年間
度管理医療機器等の販売業者等は、営業所に当該営業所の管理に関する事項を記録するための帳簿を備えなければならない。
2.高度管理医療機器等営業管理者は、次に掲げる事項を前項の帳簿に記載しなければならない。一.高度管理医療機器等営業管理者の第168条第1項に規定する研修の受講状況
二.営業所における品質確保の実施の状況
三.苦情処理、回収処理その他不良品の処理の状況
四.営業所の従業者の教育訓練の実施の状況
五.その他営業所の管理に関する事項
3.高度管理医療機器等の販売業者等は、第1項の帳簿を、最終の記載の日から6年間、保存しなければならない。

事法施行規則第164条
高度管理医療機器等の譲受及び譲渡に関する記録 3年間
15年間(特定保守管理医療機器に係る書面)

度管理医療機器等の販売業者等は、高度管理医療機器等を譲り受けたとき及び高度管理医療機器等の製造販売業者、製造業者、販売業者、賃貸業者若しくは修理
業者又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者に販売し、授与し、又は賃貸したときは、次に掲げる事項を書面に記載しなければならない。
一.品名
二.数量
三.製造番号又は製造記号四.譲受又は販売、授与若しくは賃貸の年月日
五.譲渡人又は譲受人の氏名及び住所
2.高度管理医療機器等の販売業者等は、高度管理医療機器等を前項に掲げる者以外の者に販売し、授与し、又は賃貸したときは、次に掲げる事項を書面に記載
しなければならない。
一.品名
二.数量
三.販売、授与又は賃貸の年月日
四.譲受人の氏名及び住所
3.高度管理医療機器等の販売業者等は、前二項の書面を、記載の日から3年間(特定保守管理医療機器に係る書面にあつては、記載の日から15年間)、保存
しなければならない。ただし、賃貸した特定保守管理医療機器について、譲受人から返却されてから3年を経過した場合にあつては、この限りではない。
4.高度管理医療機器等の販売業者等は、管理医療機器
一般医療機器(特定保守管理医療機器を除く。以下
この条及び第178条において同じ。)を取り扱う場合にあつては、管理医療機器
一般医療機器の譲受及び譲渡に関する記録を作成
し、保存するよう努めなければならない。
薬事法施行規則第173条
在宅患者訪問薬剤管理指導料 最低3年間 (1)
在宅患者訪問薬剤管理指導料は、居宅で療養を行っており、疾病、負傷のために通院による療養が困難な患者について、保険医療機関の薬剤師が当該保険医療機
関の医師及び当該患者の同意を得て、患家を訪問して薬剤管理指導記録に基づいて直接患者又はその家族等に服薬指導を行った場合に算定する。ただし、指導の
対象となる患者が他の保険医療機関に入院している場合、医師若しくは薬剤師の配置されている施設等に入所している場合又は現に他の保険医療機関若しくは保
険薬局の薬剤師が訪問薬剤管理指導を行っている場合には、在宅患者訪問薬剤管理指導料は算定できない。
(2)在宅患者訪問薬剤管理指導料は、1月に2回を限度として算定できる。ただし、月2回算定する場合にあっては、本指導料を算定する日の間隔は6日以上
とする。なお、この場合には診療報酬明細書の摘要欄に当該算定日を記載すること。(3)当該医療機関の薬剤師は、指導に当たって、過去の投薬及び副作用発現状況等の基礎的事項を把握すると共に、指導の対象となる患者ごとに薬剤管理指導
記録を作成すること。なお、当該薬剤管理指導記録には、次の事項を記載し、最後の記入の日から最低3年間保存すること。
ア.患者の氏名、生年月日、性別、住所、診療録の番号
イ.患者の投薬歴、副作用歴、アレルギー歴
ウ.薬学的管理の内容(医薬品の保管状況、服薬状況、重複投薬、配合禁忌等を含む。)
エ.患者への指導及び患者からの相談事項
オ.訪問指導の実施日、訪問指導を行った薬剤師の氏名
保険発第28号,平成12年3月17日)
重症者等療養環境特別加算 3年間 (1)
加算の対象となる者は、次の何れかに該当する患者であって、特に医療上の必要から個室又は2人部屋の病床に入院した者である。
ア.病状が重篤であって絶対安静を必要とする患者。
イ.必ずしも病状は重篤ではないが、手術又は知的障害のため常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする患者。
(2)インキュベータに収容した新生児又は乳幼児は、加算の対象とならない。
(3)当該加算の対象となった患者の氏名及び入院日数を記録し、3年間保存しておくこと。
保険発第28号,平成12年3月17日)
処方せん 3年間 *薬局開設者は、当該薬局で調剤済となった処方せんを、調剤済となった日から
剤師法第27条
*保険薬局は、患者に対する療養の給付に関する処方せん及び調
剤録をその完結の日から
保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第6条
診療に関する諸記録-処方せん(院内) 2年間 *病院は、厚生労働省の定めるところにより、次に掲げる人員及
び施設を有し、かつ、記録を備えておかなければならない。9.診療に関する諸記録。
*診療に関する諸記録は、過去2年間の病院日誌、各科診療日誌、処方せん、手術記録、検査所見記録、エックス線写真並びに入院患者及び外来患者の数を明ら
かにする帳簿とする。
医療法第21条第1項9号
医療法施行規則第20条10号
処方せん医薬品の販売・授与に関する記
2年間
局開設者は医師等の処方せんにより処方せん医薬品を販売又は授与したときには帳簿に記載しなければならない。
1.品名
2.数量
3.販売若しくは授与の年月日
4.処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師の氏名及びその者の住所又はその者の勤務する病院若しくは診療所若しくは家畜診療施設の名称及び所在地5.譲受人の氏名・住所
薬事法第49条第3項2005年4月1日施行『要指示薬』→『処方せん薬』に改正。
診療録 5年間 *医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。
師法第24条第2項・歯科医師法第23条
*2.前項の診療録であって、病院又は診療所に勤務する医師のした診療に関するものは、その病院又は診療所の管理者において、その他の診療に関するものは、その
医師において
保険医療機関及び保健医療養担当規則第9条
総括製造販売責任者の遵守事項 5年間 法第17条第2項に規定する総括製造責任者が遵守すべき事項は、次の通りとする。
1.品質管理及び製造販売後安全管理に係る業務に関する法令及び実務に精通し、公正かつ適正に当該業務を行うこと。
2.当該業務を公正かつ適正に行うために必要があると認めたときは、製造販売業者に対し文書により必要な意見を述べ、その写しを5年間保存すること。
3.医薬品等の品質管理に関する業務の責任者(以下「品質保証責任者」という。)及び製造販売後安全管理に関する関する業務の責任者(以下「安全管理責任者」
という。)との相互の密接な連携を図ること。
薬事法施行規則第87条2
治験記録の保存 3年間 自ら治験を実施する者は、次に掲げる治験に関する記録(文書及びデータを含む。)を、治験薬提供者が被験薬に係る医薬品についての製造販売の承認を受ける日(第26条の10第3項の規定により通知したときは、通知した日後3年を経過した日)又は治験中止若しくは終了の後3年を経過した日のうちいずれか遅い日までの期間適切に保存しなければならない。
?治験実施計画書、契約書、総括報告書その他この省令の規定により自ら治験を実施する者が作成した文書又はその写し
?症例報告書、第32条第4項の規定により通知された文書その他この省令の規定により実施医療機関の長又は治験分担医師から入手した記録
?モニタリング、監査その他の治験の実施の基準及び管理に係る業務の記録(前2号及び第5号に掲げるものを除く。)
?治験を行うことにより得られたデータ?第26条の2第5項の規定する記録
医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令第26条の12
治験審査委員会 3年間
験審査委員会を設置した者は、第28条第2項に規定する手順書及び委員名簿、第32条第1項各号に掲げる資料、第40条第1項から第4項までの規定による
治験審査委員会に対する通知及び治験審査委員会の会議の記録を被検薬に係る医薬品についての製造販売の承認を受ける日(第24条第3項又は第26条の10
第3項に規定する通知を受けたときは、通知を受けた日)又は治験の中止若しくは終了の後3年間を経過した日のうち何れか遅い日までの期間保存しなければな
らない。
医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令第34条
調剤録 3年間 2.薬剤師は、薬局で調剤したときは、調剤録に厚生省令で定め
る事項を記入しなければならない。ただし、その調剤により当該処方せんが調剤済となったときは、この限りでない。
3.薬局開設者は、第1項の調剤録を最終の記入の日から
薬剤師法第28条第3項
保険薬局は、患者に対する療養の給付に関する処方せん及び調剤録をその完結の日から 保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則第6条
(登録認証機関)帳簿の記載事項等 15年間
第23条の11に規定する厚生労働省令で定める事項は、国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた製品の認証を行う機関に関する基準並びに製造管理及び
品質管理の方法の審査を行う機関に関する基準において定められる事項とする。
2.前項に掲げる事項が、電子計算機に備えられたファイル若しくは磁気ディスク又はシー・ディー・ロムに記録され、必要に応じ登録認証機関において電子計
算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録を持って帳簿に代えることができる。
3.登録認証機関は、帳簿(前項の規定による記録が行われた同項のファイル若しくは磁気ディスク又はシー・ディー・ロムを含む。)を、国際標準化機構及び
国際電気標準会議が定めた製品の認証を行う機関に関する基準並びに製造管理及び品質管理の方法の審査を行う機関に関する基準の定める方法により管理し、当
該帳簿に記載する認証のすべてが廃止又は取り消された日から15年間、保存しなければならない。
薬事法施行規則第130条
特定保守管理医療機器の修理業者の作業管理及び品質管理 3年間 *特定保守管理医療機器の修理業者、事業所ごとに、次に掲げる文書を作成しなければならない。
一.業務の内容に関する文書
二.修理手順その他修理の作業について記載した文書
2.特定保守管理医療機器の修理業者は、前項第二号に掲げる文書に基づき、適正な方法により医療機器の修理を行わなければならない。
3.
特定保守管理医療機器の修理業者は、自ら修理した医療機器の品質等に関して苦情があったときは、その苦情に係る事項が当該修理に係る事業所に起因するもの
ではないことが明らかな場合を除き、当該事業所の責任技術者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。
一.苦情に係る事項の原因を究明し、修理に係る作業管理又は品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずること。二.当該医療機器に係る苦情の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した苦情処理記録を作成し、その作成の日から3年間保存すること。
4.特定保守管理医療機器の修理業者は、自ら修理した医療機器の品質等に関する理由により回収を行うときは、その回収に至つた理由が当該修理に係る事業所
に起因するものでないことが明らかな場合を除き、当該事業所の責任技術者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。
一.回収に至つた原因を究明し、修理に係る作業管理又は品質管理に関し改善が必要な場合には、所要の措置を講ずること。
二.回収した医療機器を区分して一定期間保管した後、適切に処理すること。
三.当該医療機器に係る回収の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した回収処理記録を作成し、その作成の日から3年間保存すること。
5.特定保守管理医療機器の修理業者は、責任技術者に、次に掲げる業務を行わせなければならない。
一.作業員に対して、医療機器の修理に係る作業管理及び品質管理に関する教育訓練を実施すること。
二.教育訓練の実施の記録を作成し、その作成の日から3年間保存すること。
6.特定保守管理医療機器の修理業者は、医療機器の修理(軽微なものを除く。次項において同じ。)をしようとするときは、あらかじめ、当該医療機器の製造
販売業者に通知しなければならない。ただし、当該医療機器を使用する者の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合その他の正当な理由がある場合で
あつて、修理後速やかに製造販売業者に通知するときは、この限りでない。7.特定保守管理医療機器の修理業者は、医療機器の修理に係る注意事項について、当該医療機器の製造販売業者から指示を受けた場合は、それを遵守しなけれ
ばならない。
8.特定保守管理医療機器の修理業者は、医療機器の修理をしたときは、自らの氏名及び住所を当該医療機器又はその直接の容器若しくは被包に記載しなければ
ならない。
9.特定保守管理医療機器の修理業者は、医療機器の修理を依頼した者に対し、修理の内容を文書により通知しなければならない。
10.前項に規定する文書による通知については、第93条第四項から第八項までの規定を準用する。この場合において、これらの規定中「設置管理医療機器の
製造販売業者」とあるのは「特定保守管理医療機器の修理業者」と、同条第四項中「これらの規定により当該設置管理基準書の交付を受けるべき者(以下この条
において「受託者等」という。)」とあるのは「修理を依頼した者」と、「設置管理基準書に記載すべき事項」とあるのは「第191条第九項に規定する修理の
内容」と、「受託者等の」とあるのは「修理を依頼した者の」と、同条第五項及び第六項中「受託者等」とあるのは「修理を依頼した者」と、同条第七項中「設
置管理基準書に記載すべき事項」とあるのは「第191条第九項に規定する修理の内容」と、「受託者等」とあるのは「修理を依頼した者」と、同条第五項及び
第八項中「受託者等」とあるのは「修理を依頼した者」と読み替えるものとする。
11.特定保守管理医療機器の修理業者は、その修理した医療機器について、当該医療機器の不具合その他の事由によるものと疑われる疾病、障害若しくは死亡
の発生又は当該医療機器の使用によるものと疑われる感染症の発生に関する事項を知つた場合において、保健衛生上の危害の発生又は拡大を防止するため必要が
あると認めるときは、製造販売業者又は外国特例承認取得者にその旨を通知しなければならない。
薬事法施行規則191条
(特定医療機器)記録の保存 不定期 特定医療機器に関する記録は、次の各号のいずれかに該当するに至るまでの間、これを保存しなければならない。
一.特定医療機器利用者が死亡したとき。
二.当該特定医療機器が利用に供されなくなったとき。
三.前二号に掲げるもののほか、当該記録を保存する理由が消滅したとき。
薬事法施行規則第261条
特定生物由来製品の記録に関する事項   生物由来製品の承認取得者等は、法第68条の9第1項に規定する生
物由来製品に関する記録を、次の各号に掲げる期間、保存しなければならない。
一.特定生物由来製品又は人の血液を原料として製造される生物由来製品にあっては、その出荷日から起算して少なくとも30年間二.生物由来製品(前号に掲げるものを除く。)にあっては、その出荷日から起算して少なくとも10年間
2.薬局の管理者又は病院、診療所若しくは動物診療施設の管理者は、法第68条の9第3項及び第4項に規定する特定生物由来製品に関する記録を、その使用
した日から起算して少なくとも20年間、これを保存しなければならない。
3.前2項にかかわらず、生物由来製品の承認取得者等又は薬局の管理者若しくは病院、診療所若しくは動物診療施設の管理者は、厚生労働大臣が指定する生物
由来製品にあっては、法第68条の9第1項又は第3項及び第4項に規定する記録を、厚生労働大臣が指定する期間、保存しなければならない。
薬事法施行規則第241条
30年
10年
20年間
毒物又は劇物譲受書 5年間 4.毒物劇物営業者は、販売又は授与の日から5年間、第1項及
び第2項の書面並びに前項前段に規定する方法が行われる場合の電磁的記録を保存しなければならない。
毒物及び劇物取締法第14条第4項
毒物又は劇物譲渡帳簿 5年間 4.毒物劇物営業者は、前項の帳簿を、最終の記載をした日から
5年間、保存しなければならない。
毒物及び劇物取締法第15条第4項
毒薬・劇薬譲渡書 2年間 4.第1項の文書及び前項前段に規定する方法が行われる場合の
電磁的記録は、当該交付又は提供を受けた薬局開設者等において、当該毒薬又は劇薬の譲渡の日から
薬事法第46条第4項
麻薬営業者の帳簿 2年間 2.麻薬営業者(麻薬小売業者は除く。)は、前項の帳簿を、最
終の記載(麻薬製造業者にあっては、あへん法第39条第1項の規定による記録を含む。)の日から

薬及び向精神薬取締法37条第2項
麻薬小売業者の帳簿 2年間 2.麻薬小売業者は、前項の帳簿を、最終の記載の日から 麻薬及び向精神薬取締法第38条第2項
麻薬診療施設の帳簿 2年間 3.麻薬診療施設の開設者は、前項の規定により帳簿の引渡を受
けたときは、最終の記載の日から
麻薬及び向精神薬取締法第39条第3項
麻薬研究施設の帳簿 2年間 3.麻薬研究施設の設置者は、前項の規定により帳簿の引渡を受
けたときは、最終の記載(あへん法第39条第二項の規定による記録を含む。)の日から
麻薬及び向精神薬取締法第40条第3項
麻薬譲受証・譲渡証 2年間 3.第1項の譲受証・譲渡証・電磁的記録は、当該交付又は提供
を受けた者において、交付又は提供を受けた日から
[*麻薬営業者(麻薬小売業者を除く。)は、麻薬を譲り渡す場合には、譲受人から譲受人が厚生省令の定める様式により作成し、押印した譲受証の交付を受け
た後、又はこれと引換でなければ、麻薬を交付してはならず、且つ麻薬を交付するときは、同時に、厚生省令の定める様式により作成し、押印した譲渡証を麻薬
の譲受人に交付しなければならない。]
麻薬及び向精神薬取締法第32条第3項
麻薬原料取扱業者の記録 2年間 2.麻薬等原料輸入業者、麻薬等原料輸出業者、特定麻薬等原料製造業者又は特定麻薬等原料卸小売業者は、
前項の規定による記録を、記録の日から2年間、麻薬等原料営業所において保存しなければならない。
麻薬及び向精神薬取締法第50条の34第2項
薬局の管理に関する帳簿 3年間 薬局開設者は、薬局に当該薬局の管理に関する事項を記録するための帳簿を備えなければならない。
2.薬局の管理者は、試験検査、不良品の処理その他当該薬局の管理に関する事項を、前項の帳簿に記載しなければならない。
3.薬局開設者は、第1項の帳簿を最終の記載の日から3年間、保存しなければならない。
薬事法施行規則第13条3
薬剤服用歴管理・指導記録 3年間 *薬剤服用歴管理・指導とは、薬剤管理指導料算定承認病院の薬剤師が、患者ごとに作成するもので、『薬剤服用歴記録』には、次の事項を記載し、最後の記入の日から起算して
*記載すべき事項は『患者の氏名、生年月日、性別、入院年月日、退院年月日、診療録の番号、投薬・注射歴、副作用歴、アレルギー歴、薬学的管理の内容(重
複投薬、配合禁忌等に関する確認等を含む。)、患者への指導及び患者からの相談事項、薬剤管理指導等の実施日、記録の作成日及びその他の事項。
*麻薬管理指導加算の算定に当たっては、前記の『薬剤管理指導記録』に少なくとも次の事項についの記載がされていなければならない。
1)麻薬に係わる薬学的管理の内容(麻薬の服薬状況、疼痛緩和の状況等)
2)麻薬に係わる患者への指導及び患者からの相談事項
3)その他麻薬に係わる事項*退院時の指導内容を『薬剤管理指導記録』に記載するとともに、患者に交付した文書の写しを『薬剤管理指導記録』に添付する等の方法で保存する
保険発第28号,平成12年3月17日)
薬剤服用歴 3年間 薬剤服用歴管理指導料(4)薬剤服用歴の記録は、同一患者についての全ての記録が必要に応じ直ちに参照できるよう保存・管理されていなければならない。
(5)薬剤服用歴の記録は、最終の記入の日から
調剤報酬点数表に関する事項[保険発第17号,平成4年3月7日]
療養の給付の担当に関する帳簿 3年間 保険医療機関は、療養の給付の担当に関する帳簿及び書類その他の記録をその完結の日から3年間保存しなけ
ればならない。ただし、患者の診療録にあっては、その完結の日から5年間とする。
保険医療機関及び保険医療養担当規則第9条
書類名 保存期間 書類の概要 根拠法令等

[第1版作成1997. 6. 9.古泉秀夫・第2改訂2001.12.28.・第3改訂2003. 6.10.・第4改訂2005.4.25.]


  1. 厚生省薬剤師会・編:薬事衛生六法;薬事日報社,1996
  2. 厚生省健康政策局総務課・編:医療法・医師法(歯科医師法)解説;医学通信社,1994
  3. 診療点数早見表 平成9年4月版;医学通信社,1997
  4. 官報 号外第58号,1997.3.27.
  5. 診療点数早見表;医学通信社,2000
  6. 基本医療六法編纂委員会・編:基本医療六法;中央法規,2000
  7. 基本医療六法編纂委員会・編:基本医療六法;中央法規,2004
  8. 衛生法規研究会・監修:実務衛生行政六法;新日本法規,2005