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一般用医薬品(鼻炎用内服薬)の催奇形性について

木曜日, 8月 16th, 2007

KW:催奇形性・催奇性・奇形児・耳鼻科用薬・鼻炎用内服薬・一般用医薬 品・OTC ・妊婦・絶対過敏期・相対過敏期

「鼻炎用内服薬製造(輸入)承認基準」(平成5年1月29日改正)におい て、鼻炎用内服薬の有効成分・配合量等が規定されている。使用上の注意については、平成8年10月改訂文書が報告されているが、妊婦への投与については、

「1.次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること。-(10)妊婦又は 妊娠していると思われる婦人」と記載されている。

相談された医師・薬剤師が、何に依拠して回答するのか、根拠の一助とすべく 報告されている資料の整理を行った。

  • 妊娠1カ月:最終月経の開始日を0週0日とし、4週間が1カ月、0週0日-3週6日まで
  • 妊娠2カ月:4週0日?7週6日まで
  • 安 全 期:月経周期28日型の場合、月経初日から33日目(3週末まで)→残留性のない薬剤の場合、催奇 形性の可能性はない。
  • 絶対過敏期:最終月経開始日から28日-50日目(妊娠4週-7週末まで→胎児の中枢神経、心臓、消化器、 四肢などの重要臓器が発生・分化し、催奇形に対し最も敏感な時期。)
  • 相対過敏期:51日-84日目
[分類]・薬剤名  評 価 概要
[441]alimemazine tartrate
酒石酸アリメマジン
[適]抗ヒスタミン剤
推定無影響 trimeprazineの動物での生殖実験とヒトでの臨床経験で、今日までのところどのような
催奇形性作用も発現していない[PDR]。

本薬の妊娠中の使用の安全性は、胎児の発生に関する予測される副作用の点で確立されていない。従って妊娠能力のある婦人に使用してはならない。妊娠期間中にフェノチアジン系薬物の投与を受けていた母親から生まれた乳児に黄疸と持続性の体外路症状が生じたとする報告(10。
妊婦への使用について、安全性を示唆する疫学調査は行われていない(3。
パリの12大学病院で1963-1969年の間に行われた調査では、妊娠第1三半期にフェノチア
ジン系薬剤を服用した315人の妊婦の出産結果は、11例(3.5%)に奇形があり、対照群の1.6%より有意に多かったという報告がある。この報告では
薬剤の構造による層別解析を行い、本剤を含めてα位に炭素数3の側鎖を有するフェノチアジン類にのみ奇形発生の有意な増加がみられたと報告。しかし、同様
な構造を有するフェノチアジン系薬剤クロルプロマジンに関する多くの報告では、明らかな催奇形性はみられないの示唆(3。
奇形発生の危険度が最も高い絶対過敏期に、本剤を3日間服用した1例と、相対過敏期に11日間服
用した1例は何れも健常児出産(3
[124]belladonna alkaloide
ベラドンナ(総)アルカロイド
[適]自律神経系作用薬 
B2  B2:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験はまだ限られているが、奇形発現頻度の増加は
なく、ヒト胎児に対する他の直接的 ・間接的有害作用は観察されていない。-まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデータでは、胎児に対する有
害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4。
   [124]belladonna extract
ベラドンナエキス
[適]自律神経系作用薬
(鎮痙薬・粘膜分泌抑制薬)
[395]bromrlain
ブロメライン [適]消炎酵素剤
推定無影響 マウス妊娠7日から第12日に、本剤10mg/kg/日、100mg/kg/日の2用量を経口投 与した生殖試験では、母動物及び胎仔に異常は認められず、新生仔の発育も良好の報告(3
奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に、本剤含有配合剤を服用した2例は何れも健常児出産(3。
[211]caffeine
カフェイン
[適]強心薬(キサンチン系)
B → B:動物生殖試験では、胎児への危険性は否定されているが、ヒト妊婦での対照試験は実施されていないもの。あるいは動物生殖試験で有害な作用(又は出生数の低下)が証明されているが、ヒトでの妊娠初期3カ月の対照試験は実施されていない。またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠はないもの[FDA](3。
[211]caffeine anhydrous
無水カフェイン [適]強心薬(キサンチン系)
[441]carbinoxamine diphenlsulfoneat
ジフェニルジスルホン酸
カルビノキサミン
[適]抗ヒスタミン薬
[441]d-chlorpheniramine maleate
d-マレイン酸クロルフェニラミン
[適]抗ヒスタミン薬
C →
C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験が実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA](3。 A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使用によって奇形発現の頻度が増加
したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接的な有害作用も証明されていない[ADEC](4。

妊婦の使用に関して催奇形性・胎児毒性を示唆した症例報告あるいは疫学調査はない(3。
[124]datura extract
ダツラエキス(マンダラエキス)
[適]鎮痛・鎮痙薬ダツラエキスはダツラアルカロイド(ヒヨスチアミンとして 0.95?1.15%を含む)。本品はロートエキスに代用したものである。
B2 → B2:ヒヨスチアミン→妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験は、まだ限られているが、奇
形発現頻度の増加はな く、ヒト胎児に対する他の直接的 ・間接的有害作用は観察されていない。-まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデー
タでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4。

ダツラ(Datura)、マンダラ葉は、ヨウシュチョウセンアサガオ(Datura TatulaLinne)又はシロバナヨウシュチョウセンアサガオの花期の葉を乾燥したものである。喘息煙草(燻煙剤)
:ダツラ100・硝酸カリウム30を混和茶剤とする。1茶匙にマッチで点火しその煙を吸入。
[441]difeterol hydrochloride
塩酸ジフェテロール [適]抗ヒスタミン薬
data未詳 妊娠中の投与に関する安全性は確立されていないので、妊娠又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(10。
[441]diphenylpyraline hydrochloride
塩酸ジフェニールピラリン[適]抗ヒスタミン薬
B2 → B2:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験はまだ限られているが、奇形発現頻度の増加は
なく、ヒト胎児に対する他の直接的・間接的有害作用は観察されていない。-まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手
しうるデータでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4。
[441]diphenhydramine hydrochloride
塩酸ジフェンヒドラミン [適]抗ヒスタミン薬
  C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的
危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA](3。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性多数例に使用されてきたが、使によって奇形発現の頻度が増加したという証拠は得られておらず、ヒト胎児に対する他の直接・間接 的な有害作用も証明されていない[ADEC](4。
[131]glycyrorrhizinate dipotassium
グリチルリチン酸及びその塩類
[適]抗ヒスタミン薬
推定無影響 グリチルリチン酸二ナトリウムは、食品添加物として承認されている。本剤は甘草中の成分であり、味噌及び醤油の甘味料として添加されている。従って、妊娠初期又は妊娠期間中、グリチルリチン酸に全く曝露しないとは考えられず、そのことにより奇形発生率が増加したとする報告も知られていない。
[441]iproheptine hydrochloride
塩酸イプロヘプチン [適]抗ヒスタミン薬
data未詳 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投
与しないことが望ましい(10。  
[124]isopropamide iodide ヨウ化イソプロパミド
[適]自律神経系作用薬
(鎮痙薬・粘膜分泌抑制薬)
data未詳 妊婦への使用について、催奇形を示唆する症例及び疫学調査報告はない。50,282組の母子に関
する調査では、妊娠第1三半期にヨウ化イソプロパミドに曝露された1,071例について催奇形性との関連を示唆する証拠はみられなかった(3
[441]isothipendyl hydrochloride
塩酸イソチペンジル
[適]抗ヒスタミン薬
data未詳 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないことが望ましい(10。
[395]lysozyme chloride
塩化リゾチーム
[適]消炎酵素剤
原則無影響 鶏卵白を原料とする蛋白質であり、生体防御の目的でヒト生体内にも存在する。従って、本剤に由来
する催奇形性の発生は予測しがたい。また、卵白自体、食物あるいは嗜好品として摂取されており、鶏卵の摂取量により奇形発生率の増加がみられたとする報告もみられない。
[441]methdilazine hydrochloride 塩酸メトジラジン
[適]抗ヒスタミン薬
B2 → B2:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験はまだ限られているが、奇形発現頻度の増加はなく、ヒト胎児に対する他の直接的・間接的有害作用は観察されていない。-まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデー タでは、胎児に対する有害作用の 頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4。    
[225]methoxyphenamine  hydrochloride
塩酸メトキシフェナミン
[適]気管支拡張薬・喘息治療薬
data未詳 催奇形性に関する資料の入手はできなかった。
[222]l-methylephedrine hydrochloride
l-塩酸メチルエフェドリン [適]気管支拡張薬・喘息治療薬
C → C:塩酸エフェドリンとして、動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があ
ることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在
的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA](3。
[132]phenylephrine hydrochloride
塩酸フェニレフリン
[適]局所血管収縮薬
(局所麻酔時の作用延長)
B2 →C → B2:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験はまだ限られているが、奇形発現頻度の増加はなく、ヒト胎児に対する他の直接・間接的有害作用は観察されていない?まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデータでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4。
C:動物による生殖試験は行われていない。本薬を妊婦に投与するとき、胎児障害を惹起するか否かは 未知である。本薬の妊婦への投与は、必要性が明確である場合にのみ限定すべきである[PDR](10。
[124]phenylpropanolamine
        hydrochloride
塩酸フェニルプロパノールアミン
(DL-塩酸ノルエフェドリン)
[適]自律神経系用薬
(鎮痙薬・粘膜分泌抑制薬)*2002年7月PPAによる脳出血・ クモ膜下出血の報告。pseudoephedrine(PSE)への切 換え指示。
C → C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていな いもの。あるいはヒト、動物とも に試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的
な利益が胎児への潜在的危険性よ りも大きい場合にのみ使用するこ と[FDA](3。

本薬は、妊娠中あるいは授乳中の母親に使用してはならない[PDR]。8歳以下の小児には推奨で
きない[AMA-DE](10。
[441]promethazine hydrochloride 塩酸プロメタジン
[適]抗ヒスタミン薬
C → C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA](3。
C:催奇形性はないが、その薬理作用によってヒト胎児又は新生児に有害な作用を及ぼす。又は及ぼす可能性が疑われる薬剤。妊娠後期にフェノチアジン系薬を大量に投与すると、新生児に持続性の錐体外路障害を来すことがある[ADEC](4。
[132]pseudoephedrine hydrochloride
塩酸プソイドエフェドリン[適]血管収縮剤・充血除去剤
B2→ B2:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験はまだ限られているが、奇形発現頻度の増加はなく、ヒト胎児に対する他の直接・間接的有害作用は観察されていない?まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しう
るデータでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4
[132]pseudoephedrine sulfate(PSE)
硫酸プソイドエフェドリン[適]血管収縮剤・充血除去剤
[124]scopolia extract
ロートエキス[適]自律神経系作用薬
(鎮痙薬・粘膜分泌抑制薬)
C → B2 → C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的
危険性よりも大きい場合にのみ使用すること[FDA](3。 

B2
:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性に対する使用経験はまだ限られて いるが、奇形発現頻度の増加はなく、ヒト胎児に対する他の直接・間接的有害作用は観察されていない。-まだ不適切・不十分な動物試験しか行われていないという懸念はあるが、現在入手しうるデータでは、胎児に対する有害作用の頻度を増大するという証拠は得られていない[ADEC](4。
[441]thonzylamine hydrochloride 塩酸トンジルアミン[適]抗ヒスタミン薬 data未詳 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人に投与する場合には、慎重に投与すること[アナヒスト錠・散・注(小野薬品)添付文書,1978.11.改訂]
[441]tripelennamine hydrochloride
塩酸トリペレナミン
[適]抗ヒスタミン薬
C → C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的
危険性よりも大きい場合にのみ使用するこ と[FDA](3。 
[441]triprolidine hydrochloride
塩酸トリプロリジン
[適]抗ヒスタミン薬
C →A →

推定無影響

C:動物生殖試験では、胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていな いもの。あるいはヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用するこ と[FDA](3。
A:妊婦又は妊娠可能な年齢層の女性 多数例に使用されてきたが、使用 によって奇形発現の頻度が増加し
たという証拠は得られておらず、 ヒト胎児に対する他の直接・間接 的な有害作用も証明されていない
[ADEC](4。
[510]甘草
[適]鎮咳・去痰・鎮痙薬
原則無影響 奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した2例、絶対過敏期と相対過敏期にわたって服用した2
例及び相対過敏期に服用した1例において、健常児出産(2。
鎮痛・鎮痙薬、胃腸薬、去痰薬。種々の漢方製剤に配合されている。その意味では、現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果、奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。また、甘草は植物本体を摂取する事例があるが、その
結果、奇形児の出生が増加したとの報告もされていない。また、本品を食品として摂取する地方もあり、奇形発生が地域に偏在して発現したの報告もされていない。
[510]荊芥(けいがい)
[適]消炎・排膿薬
data未詳 荊芥連翹盪に配合。配合剤の添付文書中に「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には慎重投与」の記載がされている。
本剤の適応症である「蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきび」から判断して、現在までに妊娠初期
又は妊娠期間中に本薬を服用した症例が全くないとは考えられず、たその結果、奇形発生が増加したとする報告も知られていない。
[510]細辛
[適]鎮咳・去痰・鎮痛薬
data未詳 小青竜盪に配合されており、配合剤の添付文書中に「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には慎重投与」の記載がされている。
本剤の「気管支喘息、鼻炎、アレルギー性鼻炎、感冒」等の適応症から、現在までに妊娠初期又は妊娠期間中に本薬を服用した症例が全くないとは考えられず、またその結果、奇形発生がみられたとする報告も知られていない。
[510] 生姜[適]健胃薬 原則無影響 ■本草綱目に妊婦禁忌の記載(2 。 奇形発生の危険度が高い絶対過敏期に服用した17例、相対過敏期に服用した1例において、いずれも健常児出産(2。
健胃薬。健胃薬の配合成分。その意味では、現在までに妊婦が全く服用しなかったとする根拠はない。その結果奇形児の出産が増加したとする報告もされていない。なお、ショウガは、食物として摂取されるが、本品の摂食により奇形児の出生が増加したとする報告もされていない。
[510]辛夷
[適]鎮静・鎮痛薬
data未詳 辛夷清肺湯に配合されており、配合剤の添付文書中に「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には
慎重投与」の記載がされている。

本剤の「鼻づまり、慢性鼻炎」等の適応症から、現在までに妊娠初期又は妊娠期間中に本薬を服用し
た症例が全くないとは考えられず、またその結果、奇形発生がみられたとする報告も知られていない。
[510]前胡[適]解熱・鎮痛・鎮咳・去痰薬 data未詳 参蘇飲(ジンソイン)に配合。配合剤の添付文書中に「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には慎重投与」の記載がされている。 本剤の適応症である「感冒、せき」から判断して、現在までに妊娠初期又は妊娠期間中に本薬を服用
した症例が全くないとは考えられず、またその結果、奇形発生が増加したとする報告も知られていない。
[510]びゃくし[適]鎮痛薬 data未詳 荊芥連翹盪に配合。配合剤の添付文書中に「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には慎重投与」の記載がされている。     
本剤の適応症である「蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきび」から判断して、現在までに妊娠初期又は妊娠期間中に本薬を服用した症例が全くないとは考えられず、またその結果、奇形発生が増加したとする報告も知られていない。

[015.11.TER: 1998.4.10.古泉秀夫・2003.12.25.改訂]


  1. JAPIC・編:一般薬日本医薬品集;薬業時報社,1998-99
  2. 高久 史麿・他編:治療薬マニュアル;医学書院,1998
  3. 佐藤 孝道・他編:妊娠と薬;薬業時報社,1992
  4. 雨森 良彦・監修:妊娠中の投薬とそのリスク;医薬品・治療研究会, 1993
  5. 第十二改正日本薬局方解説書;廣川書店,1991
  6. 石館 守三・他監修:第5版 食品添加物公定書解説書;廣川書店, 1987
  7. 厚生省薬務局研究開発振興課・編:JPDI;薬業時報社,1996
  8. 堀岡 正義・他:薬剤投与情報;同朋舎,1985
  9. 西村 秀雄・監:催奇形性等発生毒性に関する薬品情報 第2版;東洋 書店,1986
  10. 第六改正日本薬局方注解;南山堂,1945
  11. 辛夷清肺湯エキス顆粒添付文書,1993.11.改訂
  12. 荊芥連翹盪エキス顆粒添付文書,1995.9.改訂
  13. 小青竜盪エキス顆粒添付文書,1996.3.改訂
  14. 参蘇飲エキス顆粒添付文書,1995.12.改訂