治験薬一覧:T
木曜日, 8月 16th, 2007
治験記号:T-1032
<一般名:——–>
概要
選択的ホスホジエステラーゼ(PDE)5阻害に基づく勃起増強作用を有する男性機能不全治療剤。田辺製薬は関連化合物質も含めたPDE5阻害剤をグローバル製品として2000年度にも臨床入りを予定。臨床試験の推移を見ながら年内の導出を計画し、国際商品化を展望する。田辺製薬。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)
治験記号:T-1095
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
糖の尿細管における再吸収を阻害することによって、糖尿病患者の過剰な血中の糖を排出し、血糖を降下させる新しい作用機序の糖尿病治療薬。小腸で吸収された本薬は、肝臓で活性体に変換され、薬効を発揮する。本薬は体内で腎尿細管にある糖輸送担体に作用し、その働きを阻害する(SGLT阻害薬)。その結果本来血中に再吸収される糖が尿中に排泄され、血糖値が下がるとされている。田辺製薬。海外はJ&Jが開発対応。腎臓の糖再吸収作用を抑制する新しいタイプの糖尿病治療薬。体内の過剰になった糖を腎臓で吸収せず、尿を通して体外に排泄させ血糖値を下げるとされている。前臨床試験段階。田辺製薬。
出典
RIS-FAX.,第3116号,2000.7.19.・月刊ミクス,11:87(2000)
治験記号:T-20
<一般名:enfuvirtide>
概要
一般名:エンフュヴィルタイド。[商]fuzeon;フューゼオン(Trimeris/Roche;トライメリス社/ロシュ)。融合阻害剤(fusion inhibitors)と呼ばれる新しいクラスのHIV治療薬である。本剤は抗レトロウイルス療法を続けているにもかかわらず、ウイルスの複製が認められる成人及び小児において、他の抗レトロウイルス薬との併用薬として使用される。日本未発売。
出典
The Medical Letter日本語版,19(13):49(2003.6.23)
治験記号:T-3762
<一般名:pazufloxacin mesilate>
概要
バズフロキサシン(三菱ウェルファーマ)。PZFX。富山化学-ウェルファイド。注射用ニューキノロン剤。グラム陽性菌、グラム陰性菌及び嫌気性菌に対して幅広い抗菌スペクトルと抗菌活性を有し、特に緑膿菌に対する抗菌活性は、他のニューキノロン剤よりも優れているとされる。投与後の血中濃度は高く、主として尿中に速やかに排泄される。静脈内投与時に危惧されるショックや痙攣が見られないのが特徴である。副作用は全身発疹、掻痒感、下血の増強、皮疹。白血球減少、好酸球増多等の検査値異常。緑膿菌感染症に対する有効率72.7%。2000年3月申請。
出典
月刊ミクス,12:66(2001)
治験記号:T-3811
<一般名:garenoxacin>
概要
一般名:ガレノキサシン(富山化学)。ニューキノロン系合成抗菌剤。富山化学工業(株)は、BMS社とライセンス契約を行っていたが、契約を解消し、全世界での開発・販売に関する全ての権利を再取得した。BMS社は欧米において開発を進め、米国での申請に必要な全ての臨床試験を終了している。しかし、商品戦略上の理由により抗菌剤のR&Dプライオリティが下がって来たため同剤の開発・販売権を返還したもの。
出典
薬事新報,No.2284:19(2003)
治験記号:T-614
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
消炎鎮痛剤。COX-2選択性。スーパーアスピリン。プロスタグランジン(PG)を産生する酵素シクロオキシゲナーゼには、COX-1、COX-2の2種類の酵素が存在し、COX-1は、血小板、胃、腸、腎など殆どの組織に常時存在し、生体の生理機能の調整に関与する。
一方、COX-2は比較的限られた単球、線維芽細胞、滑膜細胞、血管内皮細胞など特定の細胞に存在し、何らかの刺激により一過性に誘導され、炎症や発熱など病理学的作用にかかわるPGの産生に関与している。従来の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)では、COX-1、COX-2の両方を阻害するため、
COX-1阻害による胃腸障害などの副作用が発現する。従って、選択的にCOX-2を阻害することで、
抗炎症作用が優位にあらわれ、COX-1阻害による副作用が軽減できる。(富山化学-エーザイ)。[適]慢性関節リウマチ。phase
III
出典
1)奥田隆彦.新薬展望1998.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.34(S-1),1998,88-93.
2)今井史彦.新薬展望1999.COX?2阻害薬.医薬ジャーナル.増刊号.35(S-1),1999,136-140.
治験記号:TA-0910
<一般名:taltirelin htdrate>
概要
[商] セレジスト(田辺製薬)。[適応]脊髄小脳変性症における運動失調の改善。[剤型]錠剤。従来は甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)を注射するのが唯一の治療方法だったが、本剤はTRHを誘導することで、世界ではじめて経口投与を可能にした。オーファンドラッグ指定薬。2000年9月発売。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)
治験記号:TA-2516
<一般名:marimastat>
概要
マトリックス・メタロ・プロテアーゼ(MMP)阻害剤。MMPの阻害により、癌の増殖、転移の抑制効果が期待される。従来の抗がん剤と異なり、細胞毒性を示さないため、全身性の副作用が軽減。肺癌、胃癌を対象に第II相臨床試験中。英・ブリティシュバイオテク社から導入。田辺製薬。転移抑制物質。matrix metalloproteinase(MMP)阻害剤。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)・金丸龍之介・他:薬事日報,第9411号,2001.2.16.
治験記号:TA-270
<一般名:——–>
概要
喘息誘発の原因の一つである酵素5-リポキシゲナーゼ活性を抑制効果が期待されている。[適応]予定適応症として気管支喘息。第I相臨床試験(中外-大日本インキ)。
出典
月刊ミクス,12:73(2000)
治験記号:TA-650
<一般名:infliximad>
概要
[商]レミケード(田辺製薬)。米・セントコア社から導入したキメラ型抗ヒトTNFαモノクロナール抗体。米国では1998年9月にクローン病治療薬として発売済み。効果発現が速く、1回の投与で効果が数週間持続する。厚生省よりクローン病の治療薬としてオーファンドラッグに指定されている。なお、現在慢性関節リウマチを対象とした第II相・第II相ブリッジング試験が実施されている。米国では1999年1月にFDAが、欧州では2000年6月にEMEAが慢性関節リウマチに対する効能追加を承認。クローン病同様に効果が速く、1回の投与で数週間持続する。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)・高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)
治験記号:TA-803
<一般名:acetyl-L-carnitine hydrochloride>
概要
アセチルコリン生成促進作用を有する急性期脳梗塞治療剤。L-carnitineは脳を含む生体内に広く分布する物質で、虚血麻痺からの回復促進作用などを有する。第II相臨床試験段階。伊・シグマ・タウ社。田辺製薬。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)
治験記号:TA-993
<一般名:——–>
概要
臨床第IIb相。末梢血流改善作用と共に抗血小板作用を示すベンゾジアゼピン誘導体。末梢動脈閉塞症に対して現在第II相臨床試験実施中。田辺製薬。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)
治験記号:TAK-599
<一般名:——–>
概要
広域セファロスポリン系注射抗生剤(武田)。米国・ペニシュラ社に国内を除く開発・販売権導出。本剤は新規の広域セファロスポリン系抗生剤で、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌、リネゾリット耐性黄色ブドウ球菌、ペニシリン耐性肺炎レンサ球菌(PRSP)、インフルエンザ菌を含むグラム陽性・陰性菌に対して優れた抗菌力を示す。国内では現在治験準備中。
出典
薬事新報,No.2289(2003)
治験記号:TAK-603
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
疾患修飾性抗リウマチ剤。武田薬品。
出典
高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,5:100-101(2000)
治験記号:TAK-778SR
<一般名:——–>
概要
武田薬品。ベンゾチエピン誘導体。骨折治癒促進剤。骨芽細胞の分化促進作用を有する。また、コラーゲン合成促進作用、オステオカルシン合成促進作用、TGF-β及びTGF-1の分泌促進作用を有することも認められた。本剤は粉末と液体(分散媒)からなる用時懸濁粉末注射剤で、粉末は主薬のTAK-778と乳酸-グリコール酸共重合体を基剤とする徐放性マイクロカプセル及びD-マンニトールの混合物で、製剤中に約10%のTKA-778を含有する。4週ごとに1回注射する。
出典
高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,12:88-90(2001)
治験記号:TAU-284
<一般名:betotastine besilate>
概要
[商]タリオン(田辺製薬-宇部興産)。I型アレルギー反応抑制作用、ヒスタミンH1拮抗作用に加えて、LTD4拮抗作用、PAF拮抗作用、ヒスタミン遊離抑制作用など広汎な抗アレルギー作用を有する。また、中枢抑制作用が極めて弱く、眠気の誘発作用が少ないとされている。[適]アレルギー性鼻炎。2000年10月発売。
出典
月刊ミクス,11:87(2000)
治験記号:TE-1-9090
<一般名:clinprost>
概要
アルテオン注(大正製薬)。帝人と共同開発したクリンプロストはPGI2-イソカルバサイクリンのメチルエステルを脂肪乳剤に溶解した末梢循環改善剤である。適応は慢性動脈閉塞症(閉塞性血栓血管炎:バージャー病、閉塞性動脈硬化症)における皮膚潰瘍並びに安静時疼痛の改善で1995年9月に申請。
出典
月刊ミクス,5:58-59(2001)
治験記号:TEI-9090
<一般名:clinprost>
概要
[商]リポカレン(帝人)。末梢循環改善剤、プロスタサイクリン誘導体、脳梗塞治療薬、慢性動脈閉塞症。申請中。[剤型]静注用・点滴静注用。帝人が帝京大学の協力で開発したプロスタサイクリン誘導体を大正製薬が脂肪で出来た粒(リポソーム)で薬剤を包み、血液中を自在に往来させるリポ化技術で安定化させたものである。リポ化により吸収率が高まり薬剤の投与量の減量が可能であり、副作用発現率の低下が期待できる。
出典
トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000
治験記号:Th-1165aHFA134a
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
臭化水素フェノテロール(ベーリンガーインゲルハイム)は、選択的β2-受容体遮断作用を有する気管支拡張剤であるが、従来のエロゾル剤はフロンが用いられていた。今回、フロンの代替としてオゾン層を破壊せず、又、安全にも問題がないHFA-134a(Hydro
fluoro alkane-134a)が開発されたので、これを噴射剤としたTh-1165aHFA134aと従来のCFCsエロゾル剤との同等性を、二重盲検交叉法で比較検討した。
出典
高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,4:156-157(2000)
治験記号:THC-003N
<一般名:dexamethasone propionate>
概要
プロピオン酸デキサメタゾン0.0125%含有する軟膏製剤である。軽・中等症の湿疹・皮膚炎群の疾患を対象に開発が進められている。0.05%酪酸ヒドロコルチゾン軟膏との比較試験の結果、皮膚症状の改善について、両者間に有意な差は認められなかった。(大鵬薬品)。
出典
高杉益充:DI室;月刊ミクス,3:62(2001)
治験記号:TN-873R
<一般名:nifedipine>
概要
[治験薬]
nifedipineのLong acting化を期待した坐薬による治験が、オーファン指定として実施されていたの報告が得られた。予定商品名「スリナード(slinard)[大洋薬品工業]」含有量:5mg・10mg・20mg/個。本品はCa拮抗剤であるニフェジピンの持続性坐剤で、予定適応症として本態性高血圧症とされている。通常成人1回10-20mgを1日2回直腸内投与する。115例の治験例に対し、中等度の舌のこわばり1例、軽度発赤2例の副作用が発現したとされ、現在申請中であるとされる。但し、本品は、1991年12月に製造承認申請がされたが、その後中止されたと報告されている。
出典
国立国際医療センター薬剤部医薬品情報管理室・治験薬データベース,1993
治験記号:TRK-820
<一般名:——–l>
概要
経口剤。 第I相臨床試験。選択的オピオイドκ(カッパ)受容体作動薬。難治性掻痒症治療薬として期待される。東レ-第一製薬。
出典
月刊ミクス,7:92(2000)
治験記号:TRK-851
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
新しい作用メカニズムを有する非麻薬性鎮咳剤。第I相臨床試験。オピオイドδ-受容体に選択的に拮抗する経口投与可能な化合物で、東レが合成に成功した新規物質。従来の鎮咳薬とは異なる作用メカニズムにより、リン酸コデインなどの麻薬性鎮咳薬と同等以上の鎮咳作用を有しており、依存性、耽溺性と煎った麻薬性がなく、便秘、眠気などの副作用も軽微としている。三菱東京製薬では2009年の販売を目標としている。
出典
日刊薬業,2000.5.16.
治験記号:TS-110
<一般名:lornoxicam>
概要
[商]ロルカム(大正製薬)。消炎鎮痛剤。申請中。[剤型]錠剤。オキシカム系の非ステロイド性抗炎症剤。従来の抗炎症剤に比べて少量で強い消炎・鎮痛作用を示す。血中濃度半減期は従来のオキシカム系抗炎症剤の1/20程度で、連続投与による蓄積性は認められないとしている。
出典
トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000
治験記号:TS-DUO
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
あらかじめフィブリノゲンをアプロチニン液に溶解し、注射筒に滅菌封入し、トロンビンを塩化カルシウム液に溶解して他の注射筒に滅菌封入し、これらの二つの注射筒を凍結し、キット化したフィブリン接着剤である。従来のフィブリン接着剤に見られる使用前の煩雑な溶解、調製が不要なこと。調製作業中の過誤を防止できること、調製調査中の細菌汚染を防止できることが特徴である。(日本臓器)。
出典
高杉益充:Drug Information;月刊ミクス,6:104-105(2000)
治験記号:TT-235
<一般名:——–>
概要
[治験薬]
切迫早産治療薬。欧州のみで開発、第I相試験段階。三菱東京製薬。
出典
日刊薬業,第10447号,2000.3.23.
治験記号:TTC-909
<一般名:clinprost>
概要
[商]アルテオン(大正)。末梢循環改善剤、プロスタサイクリン誘導体、脳梗塞治療薬、慢性動脈閉塞症。申請中。[剤型]静注用・点滴静注用。帝人が帝京大学の協力で開発したプロスタサイクリン誘導体を大正製薬が脂肪で出来た粒(リポソーム)で薬剤を包み、血液中を自在に往来させるリポ化技術で安定化させたものである。リポ化により吸収率が高まり薬剤の投与量の減量が可能であり、副作用発現率の低下が期待できる。
出典
トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000
治験記号:TU-199
<一般名:benatoprazole>
概要
[商]アルサケア(三菱東京)・プロトップ(北陸製薬)。消化器官用薬。申請中。[剤型]錠剤。新規のプロトンポンプ阻害薬で、消化性潰瘍治療剤として開発されている。逆流性食道炎、吻合部潰瘍等。
出典
トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000
治験記号:TUT-7
<一般名:menogaril>
概要
メノガリル。米国・アップジョン社で開発されたアントラサイクリン系薬剤である。
nogalomycinのアナログであるが、本剤は難溶のため本薬が合成された。マウス及びラットの実験腫瘍にadriamycinと同様に広いスペクトラムで効果を示すが、心毒性はadriamycinの1/15以下と低い。本薬の作用はインターカレーションによる核酸合成阻害活性は弱く、トポIIの活性を阻害してDNA鎖の切断を示し、抗腫瘍効果を発現する。本剤は経口投与でも有効性が認められた。国内の臨床試験で問題となったのは、静注による局所毒性(疼痛、紅斑、静脈炎)が強いことで、その後は経口投与での臨床試験に切り換えられた。悪性リンパ腫に高い奏功率(非ホジキンリンパ腫で32.9%)が得られ、乳癌でも有効性が認識されたが、その他の各種固形腫瘍で有効性が十分でなく、本邦における開発は断念された。
出典
藤田浩:構造活性相関の話-抗癌剤(アントラサイクリン系);日本薬剤師会雑誌,50(2):273-279(1998)
治験記号:TZP-4238
<一般名:osaterone acetate>
概要
[商]ハイプロス(帝国臓器)。抗アンドロゲン作用。申請中。[剤型]錠剤。酢酸クロルマジノン誘導体で、前立腺肥大に効果が期待されている。強力で持続性の抗アンドロゲン剤で、前立腺肥大症・前立腺癌の治療薬として開発されている。抗アンドロゲン作用はテストステロンの前立腺細胞内取込抑制作用、アンドロゲンレセプター結合阻害作用・中枢性機序によるテストステロン低下作用によるとされている。
出典
トライアルドラッグス2000;株式会社ミクス,2000