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Cerebrolysin又は脳活素の入手について

火曜日, 8月 14th, 2007

Q:中国大使館よりCerebrolysin又は脳活素の入手について問合わせがあったが、国内で該当する薬剤は市販されているか

A:Cerebrolysin(Minden)→[成]L-アラニン3mg・L-アルギニン0.3mg・L-アスパラギン酸3mg・L-グルタミン酸4.5mg・グリシン1.5mg・L-ヒスチジン1.3mg・L-イソロイシン2mg・L-ロイシン6mg・L-リジン 6mg・L-メチオニン0.5mg・L-フェニルアラニン2mg・L-プロリン2mg・L-セリン0.3mg・L-スレオニン0.3mg・L-トリプトファン0.5mg・L-バリン2mg・ペプタイド5.5mg(新鮮脳1g相当)/mL。1mL・5mL注とする報告が見られる。

その他、Cerebrolysin(Nordmark)とする報告もされており、西独においては市販されているが、国内での取扱いはされていない。

Nordmark社の添付文書による本剤の概略は次の通りである。

  • 組成:1mL中に豚の脳に由来する除蛋白加水分解物を、乾燥物質として40mgに相当する量を含んでおり、総窒素量は5.3mgである。この物質は新鮮脳1gに相当する。
  • 適用:脳震盪あるいは脳挫傷後の諸症状;脳卒中と手術による頭蓋介入後の脱落症状;内因性の抑欝状態;精神集中明確な能力停滞時の補助薬;小児脳遅延軽症例;偏頭痛補助薬。
  • 投与禁忌:てんかん大発作。
  • 妊婦への投与:禁忌。
  • 副作用:希に過敏反応が起こることがある。
  • 用法・用量:本剤は筋注又は静注される。等張の生食又はブドウ糖注射液と混注することもできる。1回量は通常5mLで、注入処置のときには10mLとなる。5mL/管を毎日、臨床効果が見られるまで注射することを推奨する。

改善のきざしが見られた場合、注射の間隔を2-3日ごととする。症状により5mL/管を5管から10管注射し治療効果を維持する方法もある。

小児及び症状によっては、低用量の投与を行うべきであり、1mL/管の使用が推奨される。場合によっては皮下投与も可能である。

本剤と共にtgl.の注射を行うべきである。

尚、脳活素については、検索不能であった。

[119.FD18.011.1CER][1991.9.24.・1999.4.5.一部修正.古泉秀夫]


  1. 男全精一・他編:薬名検索辞典;薬業時報社,1991
  2. RotteList,1990