ヨモギローションについて
月曜日, 8月 13th, 2007Q:ヨモギローションとは何か。またその入手法について
A:医療法人洛和会丸太町病院(京都市中京区七本松通丸田町下ル)内科病棟・高橋圭子らが、寝たきり老人の皮膚掻痒感解消の目的で検討した、以下の処方による製剤である。
乾燥ヨモギ50gを水2Lを用いて20分間煎じる。煎じたヨモギ液を用いて
- ヨモギ液…………20mL
- メントール………0.5g
- エタノール………10mL
以上全量
- 用法:掻痒感を訴える場合、本ローションを用いてパッティングする。日中で最高9時間の鎮痒効果がえられる。
尚、本品の扱いについては、かぶれ止めの成分を配合すると共に、濁りをなくす工夫を加え、大阪市天王寺区の化粧品会社が厚生省から製造許可を得たとされているが、取扱い窓口は「よもぎ友の会」(〒604京都市中京区西ノ京車坂町九医療法人洛和会・丸太町病院内。 TEL.075-801-0315)が窓口となっている。500mL容器入り。なお、問い合わせ及び申込みは郵便によることとしている。
ヨモギ(ArtemisiaprincepsPampan.)の成分・作用については、次の報告がされている。
葉に精油成分としてシネオール、ツヨシ、β-カリオフィレン、ボルネオール、カンタァー、脂肪油のパルミチン酸、オレイン酸、リノール酸、臘質のセチルアルコール、トリコサノールの他、コリン、アデニン、塩化カリウム、ビタミンA、B1、B2、Cが含まれている。
鎮痛、収斂止血作用があるとされ、腹痛、腰痛、止血、腫れ物、下痢等に用いられる。
[510.FD9.011.1ART][1990.7.30.・1999.3.30.一部修正.古泉秀夫]
- 寝たきり老人すっきり<ヨモギ液でかゆみ退治>;中川安医薬情報,No.96:1(1988)
- 看護婦さん考案のかゆみ止めに人気;朝日新聞,1989.12.23.
- 三橋博・監修:原色牧野和漢薬草大図鑑:北隆館,1988,p.538
- 国立国際医療センター薬剤部医薬品情報管理室・編:FAX.DI-News,No.83,1991.5.21.より転載