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肺繊維症の治療薬-パーフェニドンについて

日曜日, 8月 12th, 2007

KW:薬名検索・肺繊維症・パーフェニドン・ピルフェニドン・pirfenidone・間質性肺炎・肺繊維症・S-7701・AMR-69・PRFD

Q:肺繊維症の治療薬であるパーフェニドンは国内で入手可能か

A:『パーフェニドン』ではなく『ピルフェニドン』とする標記がされている資料もあるが、英名標記はいずれも『pirfenidone』であり同一のものであると判断する。

  • 別名:S-7701、PRFD、AMR-69、[商]Deskar(米・Marnac社)。
  • 化学名:5-methyl-1-phenyl-2(1H)-pyridinone。
  • 薬理:TNF synthesis inhibitor。
  • 薬効:呼吸器官用薬-間質性肺炎、特発性肺線維症。[米国preclinical(Marnac):強皮症、硬化性腹膜炎、増殖性硝子体網膜症、子宮筋腫]。[米国第II相臨床試験(Marnac):肺繊維症、肝線維症、腎線維症)。
  • 剤形:経口剤。 到達段階:申請済。間質性肺炎:orphan drug指定(1998.9.4.)。
  • 予定商品名:グラスピア(塩野義)。
  • 概要:pirfenidoneは、ヒト線維芽細胞増殖抑制作用を有する経口又は局所投与が可能なpyridinpne誘導体である。抗繊維化剤として、開発されている。線維芽細胞増殖及び繊維芽細胞コラーゲン産生を阻害し、繊維芽細胞によるコラゲナーゼ産生を増強することによって効果を発揮するとされる。また、本剤はTNF-α産生阻害作用も有する。本剤は血液脳関門を通過することができ、消化管から容易に吸収される。主として肝臓で代謝されるが、皮膚の真皮層によっても代謝しうるとされる。亜急性及び慢性臨床試験、急性、亜急性、亜慢性動物試験の結果、本剤が安全であることが示唆されている。

海外では肺繊維症、強皮症、硬化性腹膜炎、増殖性硝子体網膜症(PVR)、子宮筋腫、良性前立腺肥大症、ケロイドなどに対して効果を示す可能性が検討された。

また多発性硬化症に対しても有効であるとする治験結果が報告されている。

国内では間質性肺炎及び特発性線維症について開発が進められていた。2002年12月申請。既に承認されたの報告が見られる。

[011.1.PIR:2004.2.9.古泉秀夫]


  1. 明日の新薬CD-ROM版,2004.2.3.
  2. (株)クラヤ三星堂:薬報No.109:6-7(2004)