「O-157特効水」について
日曜日, 8月 12th, 2007?KW:薬名検索・O-157・O-157特効水・アンチ-157・滅菌・消毒
Q:週刊誌「FRI」に掲載された「O-157特効水」とは何か
A:「FRI」1997.5.23に収載されたのは「また巡ってきた”猛威”の季節「O-157」を退治する”最終兵器 “を発見したゾ」とする表題の記事であり、長岡工業高等専門学校 高松正士教授の発見した「O-157」に食菌する2種のバクテリオファージを製品化したもの。商品名「アンチ-157」として市販され、使用対象は野菜、食器等外食産業で、医薬品としての取扱はされていない。
なお、殺菌剤「アンチ-157」の概要は、次の通り。
病原性大腸菌O-157を破壊するタンパク水
「アンチ157(アンチイチゴーナナ)」(業務用)
バイオベンチャーバンク株式会社
埼玉県比企郡吉見町久保田1501
TEL.0493-54-6452 FAX.0493-54-6462
「アンチ157」は、高松教授等が発見した腸管出血性大腸菌O-157のみを食菌破壊するファージを含んだタンパク水です。特徴として全て食品に使われている成分のみを用いています。ファージ含有量は、2×10^7/mLで、極微量です。通常の方法では検出限界以下ですが、O-157を破壊する上で十分な量です。
使用方法
- 食材を使用する場合は「アンチ157」を直接噴霧し、洗浄する。若しくは水槽(本製品は水道水等で20倍まで希釈可能)に浸し、洗浄する。
- 10分程放置して下さい。
*病原性大腸菌O-157の機能は停止します。
*O-157は、30分程放置すると完全に溶解されます。 - 水で洗浄して下さい。
用途例
- 食品・食材加工工場における処理施設の洗浄
- 肉・魚介類加工業における食材の洗浄
- 水耕栽培用水
- 生野菜の洗浄
- 厨房の床・まな板の洗浄
- 食器類の洗浄
規格
容量 | 800mL |
ファージ含有量 | 2×10~7/mL |
pH緩衝液 | 200mM:塩化カルシウム・食塩・アミノ酸等含む |
pH | 6.8?7.0 |
使用上の注意
- 病原性大腸菌O-157に対してのみ有効です。
- 冷暗所で保存して下さい。
- 凍結しないで下さい(凍結すると効力は無くなります)
- 開封後はお早めに(1週間以内)ご使用下さい。
- 使用上の不備により生存菌が存在する場合もあります。この場合の責任は負いかねますので十分慎重に処理して下さい。
- 誤って飲んでも害はありませんが、飲用はしないでください
なお、病原性大腸菌O-157に対する有効率等に関する原データの入手を依頼したが、現在、雑誌等への発表を準備している段階であり、公表できないとする回答が得られている。
したがって、医療機関内で本品を消毒剤として使用することの可否判断はデータ不足のため困難であるとしなければならない。
[1997.6.6.古泉 秀夫]
- FRI;講談社, 1997.5.23
- 高松 正士・私信,1997.5.15
- 国立国際医療センター医薬品情報管理室・私信,1997.5.15.
- 「アンチ157」商品説明書