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ダイドロネル錠の服用時間

日曜日, 8月 12th, 2007

KW:用法・用量・服用時間・ダイドロネル錠・エチドロン酸二ナトリウム・etidronate disodium・骨代謝改善剤

Q:ダイドロネル錠の記載がされた処方せんに、1日1錠とする指示のみが書かれているが、本剤の服用時間としては、何時がいいのか。就寝前では何か問題があるか。

A:ダイドロネル錠(住友製薬)は、1錠中にetidronate disodium(エチドロン酸二ナトリウム) 200mgを含有する骨代謝改善剤である。

患者個々人に対する服用方法の指示は、医師の処方の範囲であり、処方せんに記載されていない場合、原則的には処方医に確認することが求められる。

次に参照として、添付文書中に記載されている服用上の注意事項を紹介する。

骨粗鬆症の場合

  1. 本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
  2. 通常、成人にはエチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10-12週として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。なお、重症の場合には400mgを1日1回、食間に経口投与することができる。投与期間は2週間とする。
  3. 相互作用-併用注意-同時(服用前後2時間)に併用(摂取)しないこと
  • 食物、特に牛乳や乳製品のような高カルシウム食
  • カルシウム、鉄、マグネシウム、アルミニウムのような金属を多く含むミネラル入りビタミン剤又は制酸剤等[本剤の投与前後2時間以内は摂取及び服用を避けること。本剤はカルシウム等と錯体を作ること、また動物実験で非絶食投与により、吸収が著しく低下することが確認されている。]

以上、添付文書中に『1日1回、食間』とする記載はされているが、特に服用時間の指定はされていない。更に実地医家の本剤処方時の服用時間の指示を見ると『本剤の経口投与での吸収率は極めて低く(1-10%)早朝空腹時の内服が勧められる。内服後の飲食・ジュース、コーヒーの飲用でも、更に40-60%吸収率が低下する。』とする報告がされている。

ただし、患者が遠距離通勤者である場合、午前6時に朝食を喫食するとすると午前4時に、午前7時に朝食を喫食するとすると午前5時に起床して薬を服用することになり、患者に与える負担が大きいと考えられる。本剤食間投与の理由は、胃内に食物等が存在することによる吸収率低下の回避であり、患者の生活習慣に合わせて服用時間を設定することに特に問題があるとは考えられない。従って、夕食後に2時間の間隔を開けることが困難でなければ、『就寝前』に服用時間を指示することに何等問題はないと考えられる。

[035.1.DTI:2004.9.27.古泉秀夫]


  1. ダイドロネル錠200添付文書,2002.6.改訂
  2. 伊東晴夫・他:疾患別処方解説-骨粗鬆症;http://www.medks.com./DIweb,2004.9.6.