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「クミスクチン茶について」

月曜日, 7月 12th, 2004

 

KW:健康食品・クミスクチン茶・kumis kuting・ジャバ茶・ネコノヒゲ・Orthosiphon aristatus・猫髭草・ビョウシュソウ・猫髭公・ビョウシュコウ・シソ科・オルトシフォン属

Q:健康娯楽番組としてTV放映されていたクミスクチン茶とはどの様なものか

A:クミスクチン(kumis kuting)は、インドネシア語でkumis=髭、kuting=猫の意味で、和名「ネコノヒゲ」と呼ばれるシソ科(Lamiaceae)オルトシフォン属の多年草である。薬用として全草を使用。短柄、卵状ひ針形、長く尖った葉には、羽状の葉脈があり、葉縁は明瞭な粗い鋸歯状をしている。非常に弱い芳香性。味はやや塩辛く、弱い苦味があって収れん性。熱帯アジア原産、インドネシアで栽培され、輸出されている。学名:Orthosiphon aristatus。英名:cats whiskers。

原植物:Orthosiphon spicatu Benth.、別名: Orthosiphon stamineus Benth.又はOrthosiphon aristatus Blume Miq.

同意語:ジャバ茶(Orthosiphonis folium)、独:Orthosiphonblätter、Javatee、オランダ語/インドネシア語:Koemis koetjing又はkumis kuting、英:Java tea、仏:Thé de Java、Feuilles de barbiflore。

その他、Orthosiphon aristatus(BL.)Miq=Clerodendranthus spicatus(Thunb.)C.Y.Wuとする資料が見られる。猫髭草(ビョウシュソウ)<広州部隊-常用中草薬手帳>。異名:猫髭公(ビョウシュコウ)、腎茶とする報告も見られる。

含有成分:非常に組成の複雑な0.02-0.06%の精油(酸性又はアルカリ性にした水とともに蒸留するとずっと多量に得られる)。これまでに単離された約60種の成分は、主にセスキテルペン類である。約0.2%のかなり高度にメトキシル化されたフラボン類(sinensetin、eupatorin、scutellarein、tetramethyl ether、salvigenin、rhamnazin等)、サポニン類(?)、約3%のカリウム。

その他、硫酸カルシウム、未知の有機酸のカルシウム塩とカリウム塩、精油、サポニン、ペントース、ヘキソース、グルクロン酸などを含む。葉はミオイノシトールを含むとする報告も見られる。

適応:利尿薬として慢性又は再発性の腎盂炎、膀胱カタル、腎臓カタル、過敏膀胱、明確な症状のない細菌尿症の際に用いる。

作用としては水利尿ばかりでなく、ナトリウムクロリドの排泄も増加することが解っている。しかし、ジャバ茶の利尿作用と個々の含有成分とを関連づけることにはまだ成功していない。含有成分の複合作用によるの報告が見られる。

その他、急・慢性腎炎、膀胱炎、尿路結石、リウマチ性関節炎を治すとする報告が見られる。

茶剤調製:2-3gの細切生薬に沸湯を注ぎ、5-20分間蓋のついた容器中で放置し、次いで濾過する。茶匙1杯=約1g。

1)井上博之・監訳:西洋生薬;廣川書店,1999
2)上海科学技術出版社・編:中薬大辞典;小学館,1998

             [015.9.ORT:2004.7.12.古泉秀夫]